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4月の活動振り返り

 4月より地域おこし協力隊の活動3年目に突入し、活動の仕方に若干の変更がありました。山仕事のいろはを覚えるため、これまで2年間は秩父広域森林組合(本所: 秩父市)という林業を専門とする事業体に出向する形で籍を置かせていただき、現場作業班の一員として毎日山に入り、修行を積んできました。

 4月以降も引き続き森林組合に籍を置き、引き続き組合の現場作業に従事する日はあるのですが、並行して、主に横瀬町をフィールドに「地域おこし協力隊」をメインの肩書きとした活動の比重が増えています。

 さっそく取り掛かったのは、町内の花咲山公園の倒木除去です。園内のへりに当たる場所に立つモミの大木が、はるか頭上で折れていました。

 折れた幹は、一方を頭上高くに残したまま不安定にバランスを保った状態で、いつ落下してもおかしくありません。・・・① 一帯は立入禁止となっていました。

 こうした際に林業でよく使われる道具に「チルホール」があります。

 チルホールは手動式の可搬牽引器具。ワイヤの一方を動かしたい対象木に、もう一方を立木や切り株といった動く心配のない柱へがっちり固定します。ワイヤに噛ませたチルホール本体のレバーを前後に動かすことで、強い力で対象木を引っ張ります。

 ↑チルホールとチェンソーを使い、頭上に残されたモミの上部側を落下させることに成功しました。・・・②

 ↑とはいえ、まだ所々地表から浮いた状態になっており危険なので、幹を玉切ったり枝を落としたり。・・・③ 
 
 モミの上部側の処理が終わり、残すはロウソクのように取り残された根元側です。再びチルホールを使い、安全に引き倒す必要があります。

 ↑できるだけ高い位置にワイヤをくくりつけ、チェンソーで受け口・追い口を作った上で、チルホールで安全に伐倒を完了しました。・・・④

 ↑伐倒後の切り口の様子です。伐木の際に狙った方向へ倒すガイドとするため切り残しておく部分(切り口断面において直径の1/10の幅)を「ツル」というのですが、ツルがよく効いた倒れ方だということが分かります。

 以上、①の状態を始点とし、②+③+④の処理により無事作業を終えることができました。

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