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「社会派」という呼称について

かつてよく使われていたのに最近はあまり使われていない言葉として、「社会派」というものがあります。昭和・平成の頃であれば、松本清張や宮部みゆきといった作家たちの作品には、お決まりのように「社会派」という冠がかぶせられていました。しかし現在活動している作家の中で社会派と呼ばれている人は、そんなに多くありません。もちろん、全くいなくなったわけではなく、軸の太い社会派小説を発表されている書き手の方もたくさんいらっしゃいます。ただ、20~30年前に比べて、あまりその言葉を聞かなくなったという風潮があるのも確かだと思います。

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