先崎彰容『本居宣長』を読んで

皆さん、こんにちわ。
今回は、先崎彰容『本居宣長』を読んでの書評を
伝えていきたいと思います。
というのも、これまで、
岡潔、福田恒存、小林秀雄を中心に、
自分が関心のある人を紹介してきましたが、
最近のブームは、本居宣長です。
もう、この人は、学問を熱烈に取り組み、
日本とは何かをとことんまで追求した人なんですよね。
だから、日本人は常識として知っておくことで、
日本としての在り方が感覚的にわかるので、
もう自分としては絶対に知ってほしいし、
しっかり本を読んで本居宣長と同じように、
日本の在り方を考えてほしいんですよね。
それは、今まで紹介してきた人たちも考えているんですが、
根本をたどれば、本居宣長が作り上げた「国学」に行き着くと
私は確信しています。
しかも、彼の人生は挫折と苦難の連続で、
その中で、和歌というものに人生をかけてきた生きざまが
本当にかっこいいというか、
もう、想像できてしまうんですよ。
そして、その和歌の神秘性に人生を託して、
いろんな困難を乗り越えてきているんですよね。
と、書いていたらいろいろ伝えてきましたが、
この本も、本居宣長に関して、面白く、知的に
書かれているので、すごいおすすめです。
ということで、本の内容を少し見ていきましょう。










この本を紹介していきます!!












なぜ、本居宣長は和歌を愛したのか。

宣長にとって和歌は天地万物、すなわち世界全体を肯定する営みであり、「風雅」と呼ばれると同時に和歌にはもう一つの特徴があって、それは私的な営みを肯定することでもあるのだ。

先崎彰容「本居宣長」新潮社p81


本居宣長は、和歌を極めていくにあたって、
お金を稼ぐために極めたのではなく、
親の影響で極めたのではなく、
ただただ私的に、もうやりたくてやりたくて
しょうがなかったんですよね。
なぜなら、この和歌というのが、
自然を感じながら、学問と言葉が自分の感情を結んでいく
歴史の詰まった営みであることを知り、
自分自身が充実していったからであることがわかっていったから
なんですよね。
そしてそれが、日本の象徴でもあることを説くために
源氏物語を解説したんですよね。
このように、本居宣長が和歌を極めていったのも、
彼自身の内面的な充実を優先したからであり、
勧善懲悪のような価値観ではないわけです。
しかし、その本居宣長が追求していった国学が、
良い悪いで判断されてしまったために、
彼は後々口論を繰り広げてしまいます。
しかし、私自身が思うのは、
そうやって、良い悪いで誰かの考えにケチをつける人は、
そもそも内的に充実した生活を送れてないですよね。
だって、幸せであれば、人を責めるなんてことは
ありえないじゃないですか。
そういうことを考えていけば、
今の時代にも当てはまることであり、
むしろ、今の時代こそ、和歌のような、
自然や文化や歴史を感じるような工夫を
一人一人がしていく必要があると思います。













最後に

いかがでしたか。
私自身も、本居宣長から学べることはたくさんあり、
日々、彼が説いた思想通りに行動できていないなと
痛感することばかりです。
だからこそ、人は学ぶのであり、
学問というのが存在するのだと思います。
そして、自分自身の中で、その思想を
現代版にアップデートしていく。
そういった、知的営みはどんな人も必要だと思います。
ぜひ、この本を手に取って、
一緒に、日本をより日本らしく、日本人でありことを
誇れるようにしていきましょう。
次回もお楽しみに!!
















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