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アダルトチルドレンだった私が共依存から脱した方法ー人との距離感に悩むあなたへー
はじめに・・・「共依存」とは
今回は、アダルトチルドレンや毒親育ちの人が陥りやすい「共依存」について考えていきます。前回テーマの「依存」がアルコール、ギャンブル、過食などの「モノ」なのに対し、今回は「人」が対象です。
「共依存」とは、特定の相手とのコミュケーションに依存してしまうことで、病名や疾患ではありません。
共依存とは他者や他者の問題へ依存するようになった状態であり、人から依存されることで自分の存在価値を確かめることです。共依存は、単に依存しあっている状態を指すわけではありません。ただ依存しあっているのではなく、依存されることに依存してしまっているということです。
例えば、アルコール中毒の父親がいて、仕事も家庭もそっちのけで飲んでばかりいる。もちろん家族に当たり散らすし、家はぐちゃぐちゃ。端から見たらそんな父親のどこがいいのか分からないが、妻は「あの人は、私がいなければ生きていけない人だから」と言って、献身的に面倒を見ている。
これがアメリカで生まれた「共依存」という言葉のモデルだそうです。
機能不全家庭で育ったアダルトチルドレンは、両親という最も近しい大人の人間関係のあり方=よくないパターンを見て成長します。
そのため、親との関係性、友人や恋人との人間関係において、「適切な距離感」をつかむことができず「共依存」の関係になってしまうことは、容易に想像がつきます。
あなたが、人との付き合いにおいて「生きづらさ」や閉塞感・不安を感じるなら、無意識のうちに「共依存」に陥っている可能性があります。
また、親が「共依存」体質である場合も多く、その事実に気づくことも必要です。
まず、あなたの心と向きあってみましょう。
私(親)は、自分のことを二の次にして、家族や親しい人の世話を焼いてしまう
私(親)は、人に頼まれたら断ることができない
私(親)は、1人になることが怖く寂しくてたまらない
私(親)は、自分が何をしたいか分からず、自分で決めることが苦手だ
私(親)は、頼られることが自分の存在価値だと感じている
私(親)は、おせっかいだと言われたり、迷惑がられることがある
私(親)は、相手が自分の思うとおりにならないとイライラする
いかがですか?
いわゆる面倒見のよい人の根底に、「共依存」があったりもします。
「共依存」のパターン
①親子の関係
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幼い子どもは親の庇護なしには生きていけませんから、ある意味過保護なのは仕方がないことです。
しかし、子どもが成長して「あれをしたい」「ああなりたい」「家を出たい」と口にするようになった時、子どもの自立を妨げてしまうのは「共依存」です。
共依存の親は
・うちの子は私がいなければ何もできない
・子どもがいなくなれば私が寂しい
と感じ、子どもをいつまでも手元に置いておく言動をとってしまいます。
②恋人との関係
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恋人同士が相手の世話を焼き、相手もそれを愛情として捉えることは問題ありません。
しかし、度が過ぎた世話焼きが「自分がいないとダメだ」という意識を相手に植え付け、また尽くしている側に、面倒見の良い自分という存在価値を認識させる負のループに陥ることがあります。
共依存のカップルは互いを必要とする反面、どこまで依存しても満足することはなく、常に不安がつきまとい、相手が自分の思い通りにならないとイライラしてしまうのです。
私の場合
①祖母との関係ー自立の妨げ
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私は幼い頃から病弱で両親が共働きだったので、自他共に認める「おばあちゃん子」でした。
腰が曲がって何をするにも不自由な祖母を支えるのが私の役目で、祖母もまた初孫の私をかわいがってくれました。
今でいうヤングケアラーなのですが、それでも私は祖母が大好きだった。
ただ、非常に苦痛だったのが「過干渉」。友達と自由に遊ぶことも、友達の家にお泊まりに行くことも許されませんでした。
本格的におかしいと気づき始めたのは、大学受験の時。
早く自立し家を出たかった私は、県外の大学を希望していました。合格できるように一生懸命努力もしたし、一人暮らしについて早くから家族に伝えていました。
ところが、いざ受験シーズンとなった時、家族からの猛反対に合いました。
「教員になるのに、どうして地元の大学ではダメなのか」
「都会にわざわざ出て何がしたいのか」
「一人暮らしをするって、病弱な身体でできるわけがないだろ」
極めつけは祖母に
「あっこがいなくなったら、ばあちゃんどうしたらいいの」と泣かれる始末。・・・私は、地元の大学に進学する/その代わり一人暮らしは認める、という妥協案を飲むことになりました。
②恋人との関係ー尽くしても報われない想い
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大学生の頃、私にも好きな人ができました。
ところが、今までいびつな家庭に育ち、いびつな愛情を注がれて育った私は「自己肯定感」がなく、自信がありませんでした。
そのため、相手がどう思うかは関係なく、自分勝手に
・こんな自分を好きになってくれるはずがない
・男の子はみんな痩せていてかわいい子が好き
・相手の気持ちが分からない/なんとかつなぎ止めたい
と、思い込んでいました。
祖母にされて嫌だった「過干渉」を、好きな人にしてしまう。
「私のこと好き?」とか「○○してあげるね」というのは、相手の気持ちを確かめたくて言うのですが、実際は、自分のことが自分で分からない/自信がないことの裏返しなのです。
まだ若く、人生経験も少ない男性が、女性から過度の束縛を受けて嬉しいはずはありません。
少し考えたら分かることなのに、当時の私は、自分に魅力がないから愛されないんだとばかり思い、傷つき、男性との距離感がつかめなくなっていました。
「共依存」から抜け出すためにー自らの心を俯瞰する
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私がアダルトチルドレンを克服したのは40代に入ってからです。
そのため、祖母との関係や恋愛に苦しんでいた最中は、アダルトチルドレンだと気づいてもいませんし、「生きづらさ」の原因を正面から見つめることもできませんでした。
今、「共依存」の関係を脱するのに一番大切だと思うのは、自分の人生を自分の足でしっかり生きることです。
自分のことが分からない/自分が好きになれない/自信がない状態では、人生を主体的に生きることができません。
誰かに頼り、また頼られることが生きがいになったり、自己の存在価値を誤解してしまいます。
人間は弱い生きものです。
ひとりでは生きていくことができません。
独りぼっちだと思うあなたにも、あなたを必要として、支えてくれる人が必ずいるのです。
ただ、自らの弱さ/寂しさから目を背け、ごまかしながら生きているうちは、他者との距離感がつかめず、近すぎたり遠すぎたりを繰り返してしまいます。
心がいまどのような状態なのか。
不安/焦り/寂しさ/孤独/怒り/悲しさ
ネガティブな状態であればあるほど、まずは自分をいたわり、寄り添い、大切にしてあげる必要があります。
他者との関係はいつでも0にしたり、スタートすることができますが、自分との関係は一生続いていくのです。
あなたの人生はあなた自身のもの。
自分の足で、自分の意志で、歩いていくことを意識してみませんか?
最後に
読んでいただき、ありがとうございました。
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