ゼット

中小企業支援や産業の振興に関する雑感をまとめていきたいと思います。 ほぼ自己満足です。

ゼット

中小企業支援や産業の振興に関する雑感をまとめていきたいと思います。 ほぼ自己満足です。

最近の記事

企業誘致だけに頼らない

日本の地方における企業誘致の話である。 企業誘致は雇用を創出し地域のGDPを増加させる。地方にグローバル企業の所得水準を実現することができる。短期的に、かつ確実に効果が出る有効な政策だ。 しかし誘致企業は本社機能、開発機能、マーケティング機能などを持っていないことがほとんどだ。働く内容の多様性や成長性には欠けることが多い。撤退のリスクもある。 発展途上国は成長のために外資誘致を一丁目一番地の政策として取り組んできた。中国やタイはそれで成長した。だが、外資誘致だけでは「中所得国

    • 生産性向上のマクロ政策について

       何の話でもそうだが、生産性向上の話においても、マクロの議論とミクロの議論を混同しないことが大切だ。 ①実質賃金の上昇のためには生産性向上が不可欠だ。 ②生産性向上とは、例えばITを活用して作業を効率化したり、5S活動によって現場を改善することである。 ③だから作業の効率化や5S活動を推進し、中小企業の生産性向上を推進する政策が有効だ。  このような話は一見違和感なく読めるかもしれない。そして国や自治体の政策もこのような説明をしがちだ。わかりやすいから。しかし本当だろうか

      • 生産性向上について

        企業支援や産業振興において生産性向上が叫ばれている。 生産性向上とは何らかの生産的活動において、インプットとそれに対するアウトプットの比率を向上することである。 基本的には戦略レベルではなくオペレーションレベルの課題として位置付けられる。 キャッシュの観点からは生産性向上とはキャッシュの増加を意味するが、問題はその生み出されたキャッシュをどのように活かすかである。 1 設備投資や研究開発に投資する 2 値下げする 3 従業員の給料を増やす 4 役員報酬を増やす 5 貯金する

      企業誘致だけに頼らない