マスター格はサイコパス

　私は多重人格者。マスター格の人格は、今は私(第二人格)に統合されている。多分 あともう一人いる。が 第三人格はサービス業用の人格なので、今回は彼の話は無し。

　今回は私に統合された、元主人各(以降 オリジナル)のことを話します。

私は子供の頃、過酷な環境に置かれていた。毎日の虐待・ネグレクトなど。

　それは 私の見てくれにも起因する。以前にも話したが、顔の右側に大きなケロイド状の傷、右手にも同様のケロイド状の大きな傷。体中に無数の傷跡。これでは どんな人でも引いてしまう、それが子供なら尚更だ。

　ただ 小学校の高学年になった頃から、同級生のいじめが減ってきた。

というと語弊がある。正確には虐めていた児童が急に転校したり、がっこうに来なくなるのだ。

　当時の私は、その原因が何だったのか知る由もなっかた。

卒業し10年以上経って、当時の同級生から聞いた。

「お前 今はどっちだ。なつめだよな。」

「そうだけど。なんでそんなに怖がっているの?」

「お前ら記憶は共有してないんだ。もう一人の奴は、人間じゃない。笑いながら人を殺せる奴。それも巧妙で繊細かつ大胆に人一人を、廃人同然に追い込んじまう。」

「俺は塾帰りたまたま見てしまったんだ。もう一人のお前がお前を虐めていた奴らを一人ずつ静かにいたぶっているのを。」

(それで時々、服が汚れていたりしたのか。)

「だから、あの後お前虐められなくなっただろ。みんなお前が怖かっただ。」

　その時初めて、オリジナルがしていたことを知ったのでした。彼は私が、いつも堪えてばかりいたので、私を守るためやったのだと信じたい。

今は私に統合され、居ませんけど。