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QuestのMR機能を使った避難訓練

こんにちは。
株式会社シンテックホズミ XR技術開発室の水野です。

前回、Quest3のMR機能を利用した消火体験コンテンツをご紹介しましたが、今回も引き続き火災関連のサンプルになります。
AR/MRでよくあるアレです。

MR機能を使った避難訓練

今回作成したサンプルは、煙が充満した空間を避難する体験ができるコンテンツです。
ARではよくあるコンテンツのため、もったいぶる必要もないので、まずは動画をご覧ください。

動画は弊社本社の1階にある食堂で実験した際のものです。
画面右上に制限時間が表示されており、時間経過により充満する煙の中を進み出口を目指すものになっています。
ちなみに制限時間内に避難できないと、ブラックアウトします。


スペース機能の利用

Questのスペース機能についてご存知ない方もいるかもしれないので、まず、スペース機能について簡単にご説明します。
スペース機能とは現実の壁や家具に沿ってガーディアンとは異なる境界線を設定することで、MRのように現実空間の情報として利用できる機能です。
Quest2やQuest Proでも利用可能でコントローラーを使って境界線を設定することができます。
Quest3では深度センサーによるスキャンでの境界線の自動設定が可能になりました。

現実の壁に沿ってスペース機能で境界線を設定しているところ
現実のドアの位置にスペースのドアを設定しているところ

今回紹介したサンプルではスペース機能を利用することで以下の設定をしています。

  • 使用空間の床、壁、天井を認識し、開始時に煙が発生する高さと、煙が降りてくる速さなどを自動調整。

  • 作成したスペースの任意の壁に「ドア」を設定することで、出口(ゴール)を設定。

動画撮影時に食堂に設定したスペース

サンプルではQuestのスペース機能を利用している関係で、使用範囲や作成できる壁の数などに上限があるため、広いオフィスをまるまる使っての体験や、複雑な構造の部屋を忠実に再現しての利用などはできませんが、スペース機能と同様の機能をコンテンツ内に実装することでそれらの制限なく利用することも可能になると思います。

サンプルのオマケ機能

サンプルのメイン機能は煙の中を避難するものですが、オマケ的な機能として、AR表示されている煙を浸水表現に切り替えることができます。
ちなみに、浸水の場合は避難要素はありません。

浸水表現

おわりに

今回のサンプルはいかがだったでしょうか?
消防庁のHPで見られる火災統計によると、弊社本社のある愛知県での昨年(令和5年)1月から9月の出火件数は1,536件で、東京の3,213件に次いで2番目の件数だったことを知ったことから、火災の防災関連のコンテンツを作ってみました。
前回の消火体験と合わせても短時間で体験できるため、会社内や地域でのちょっとした防災イベントなどで利用できるかと思います。
もし、ご紹介したサンプルに興味がございましたら、体験いただくことも可能ですので、DMまたは、下記お問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。
紹介した内容だけでなく、XRコンテンツ開発のご相談や、弊社製品に関するお問い合わせも承っております。

お問い合わせフォーム


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