見出し画像

Issue #05 | プラスチックごみ

地域・社会の課題を考える「Issue」。

今回のテーマは、「プラスチックごみ」です。


SDGsへの認知が広がるなか、様々な社会課題に注目が集まってきています。その中の1つが「プラスチックごみ」です。日本においても、2020年、容器包装リサイクル法改正に伴いプラスチック製買物袋(いわゆるレジ袋)が有料化されるなど課題解決に向けた動きが出てきています。


年間4億トンが生産されているという「プラスチック」。日本において排出される「プラスチックごみ」(1人あたりの排出量)は、アメリカに次いで2番目と、プラスチックの大量消費国となっています。


この「プラスチック」の生産には、化石燃料(石油)が必要なため、資源枯渇の問題が言われているほか、様々な側面での課題が生じています。


(海洋ごみの課題)
毎年、1,300万トンが生まれているという海洋ごみ。国連環境計画(UNEP)は2017年、「2050年にプラスチックごみの数が魚の数を超える」との試算を出しました。川や海に流れ出たプラスチックは、誤食などにより多くの海洋生態系にダメージを及ぼしています。

(リサイクルの課題)
ペットボトルの資源回収やプラスチックごみの分別処分をおこなっていることから、正しく処分された「プラスチックごみ」のリサイクルは進んでいると見えます。事実、日本の「プラスチックごみ」のリサイクル率は84%とその多くがリサイクルされていることがわかります。しかし、この大半はサーマルリサイクル=焼却処分となっており、国際基準で見るとリサイクル率は27%程度です。さらにこの27%の多くが中国へ輸出されていたものの2017年より中国政府は「プラスチックごみ」の輸入を禁止。対応を迫られている実態にあるといいます。



【所見 -あり方を考える-】


環境問題として「プラスチックごみ」の存在はよくよく目にするものの、多くの人にとっては、直接被害を受ける場面が少ないことからどうしても自分ごととなりにくい課題であると思います。


しかし、マイクロプラスチックのように、食物連鎖の中でプラスチックが蓄積され健康被害につながる恐れも言われるように決して人ごとの課題ではありません。


そして、「プラスチックごみ」といえば、リサイクルなど“ゴミが出たその後”の在り方が注目されますが、プラスチックの大量消費国であることを考えると“ゴミとして出す前”の在り方にもしっかり目を向けていかねばないということを強く感じます。


その点においてみれば、容器包装リサイクル法改正に伴うプラスチック製買物袋(いわゆるレジ袋)の有料化などのアプローチは、実際の効果はともかく国民意識を醸成していく上においては有効なものと思います。


環境というととても大きなテーマですが、1日1日+1人1人の消費活動の積み重ねなのだと。



<参考文献>

▷リディラバジャーナル
・intro【プラスチックごみ】“使い捨て”が生む弊害https://journal.ridilover.jp/topics/44
・no.1「プラスチックごみ」によって深刻化する海洋汚染
https://journal.ridilover.jp/issues/254?journal_user=journal_user_7243&journal_token=20220824185055IB1oMOaXTkVhfAqHwQ
・no.3「プラスチックごみ」のリサイクルの実態
https://journal.ridilover.jp/issues/256?journal_user=journal_user_7243&journal_token=20220824180016O58cpubsLrF1GioZex

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?