見出し画像

M2X創業Note: 新卒で官僚を選んだ40歳が、なぜ起業を選んだのか?


自己紹介:何をやっている会社か

はじめまして、株式会社M2Xの代表の岡部と申します。
2022年末に株式会社M2Xを立ち上げ、「すべての産業を、確かに、動かす。」をミッションに、メンテナンス効率化SaaS【M2X】を開発・提供しています。

会社名の由来は、設備メンテナンスの体験を変革する会社なので、英語表記の "Maintenance Experience X-formation" の頭文字を取ってM2Xです

先日、シード出資いただいたDCM Venturesさんにインタビューを掲載いただきましたが、もっと弊社について知っていただきたいと思い、note第一稿として、M2Xの創業までの経緯について記したいと思います。なお、今回は社会人になってからの経緯を主に書きますが、私の簡単な略歴は以下の通りです。

  • 千葉県千葉市出身。40歳。身長189cm

  • 東京大学文学部卒(正確には体育会バスケットボール部卒)

  • 新卒で総務省入省(IT政策の企画立案を担当)

  • BCGに転職(製造業・化学品セクターを担当。約6年間在籍)

  • 起業(今)

総務省入省:起業意向ゼロ

私は、大学を卒業した後に新卒で総務省に入省し、BCGに転職するまでの約9年間、霞が関で過ごしました。

当時日本はブロードバンド先進国と呼ばれており、世界で最もITインフラが整った国でした。そのような中、総務省は次世代のビジョンとして、「ユビキタスネットワーク社会」という進歩的なビジョンを掲げており、「世界最高のITインフラを持つ日本が取り組むこのチャレンジの中で、世界のどの国も経験したことない政策づくりに携われるのでは?」と私は思い、入省しました。

実際、総務省での仕事はとてもハードだったし、面白かったです。特に、当時「プラチナバンド」と呼ばれていた携帯電話用の電波を確保するための法律改正に携われたことは、大きな社会的インパクトを残す仕事ができ、とてもやりがいがありました。

ただ、役所の仕事は極めて孤独です。自分が携わった政策の成否はすぐにはわかりません。新聞などで抽象的に批判されることはあるが、一国民から個別の政策についてフィードバックを受ける機会は極めて少ない。次第に、「これは本当に世の中のためになっているのか?」という思いが強くなり、もっと自分の仕事へのダイレクトなフィードバックを得ながら、社会的インパクトのある仕事をしたい、と思い、そのバランスがとても良いと感じた戦略コンサルティングファームのBCG(ボストンコンサルティンググループ)に転職しました。

BCGへ転職:起業意向は未だゼロ

最初の1年~1年半は、どんだけバットを振ってもボールに当たらない日々が続くけど、まぁそんなもんだから。

BCGに入ってすぐの研修でパートナーから言われた言葉です。さすがにそんなことはないだろう、と当時は思ってましたが、本当にそうでした。笑 
まさに地獄の日々。何をやってもうまくいかない。年下のアソシエイトの子からかわいそうな目で見られる。笑 プロジェクトの途中でリリース(要はクビです)になったこともありました。笑

そんな悪戦苦闘の日々を過ごした後、運よく拾ってくれた製造業プロジェクトで何とかコンサルタントとして立ち上がり、その後は化学品セクターの立ち上げ・拡大にも関わるなど、BCGでの仕事はとてもハードだったし、面白かったです。

ご一緒させていただいたクライアントの皆様からは叱咤激励も、感謝のお言葉も直接いただくことができ、より手触り感のある仕事ができました。また、幸運にも大手化学品メーカーに出向する機会もいただき、変革の現場で直接お仕事をさせていただく機会にも恵まれました。

プロジェクトでご一緒した某化学品メーカーの役員の方から、「岡部ちゃん、もう少しの辛抱だから、これで頑張ってね!」と寝袋をプレゼントされたのは良い思い出です。笑

育児休業:起業の思いがむくり

その後、出向期間の終わりとほぼ同じタイミングで第二子を授かったこともあり、2カ月間の育児休業をいただきました。赤ん坊なので、当然泣けば抱っこをするのですが、抱っこは両手がふさがるので他の事ができない。そのうちに自然と、抱っこをしながら過去経験したコンサルプロジェクトの振り返りを脳内で行うようになっていました

そのなかで特に頭に引っかかったのが、メンテナンス効率化プロジェクト。メンテナンスはその企業の最適なレベルを見出すのが極めて難しい業務で、多くの大手企業はリスクを恐れて何重にも防御策を設ける「過剰保全」、中小企業はトラブルが起こってから後手後手の対処をする「過少保全」とも呼べる状態。

すべての機器のリスク評価を行えばその最適値に近づけられるが、工数が膨大になるので多くの現場では現実的な解としては採用されておらず、必要なデータを低工数で収集分析して次の一手に繋げるソリューションがないと感じました。

設備があれば必ず必要となる重要な営みにも関わらず、どの企業も最適解を見つけられていない。それを手助けする良いソリューションが見当たらないのは何故だろう、と思い、市場分析を夜な夜な進めていきました。

起業:これぞ進むべき道と妄信/猛進

私は元来、「こんな事業があったら面白いのでは」と妄想する癖があり、今回もその流れで知人・友人と話をしていたのですが、今回ばかりは決定的な否定要素が見当たらない。むしろ相談すると「面白い。良いところに目を付けたね」と言わることが多く、この事業領域への関心がどんどん強くなっていきました。

その過程でお会いしたDCMの原さんからは、「我々はFounder Market Fitを重視するけど、こういう「地味な」領域は岡部さんじゃないと出来ないですよ」と、手放しに喜んで良いのか分からないが笑、とても納得感のあるアドバイスもいただきました。

その後、一緒に大きなチャレンジをしてくれるメンバーとの出会いや家族からの後押しもあり、「これは自分にしかできない事業なのではないか?いま自分が踏み出すことで大きな社会的価値を日本に生み出せるのではないか?」とのWhy me?/なぜ私がやるのか?を強化しまくり、起業に至っています。

私は「起業」自体を目標にしたことはなく、最初に官僚を目指したのも社会に大きなインパクトのある仕事がしたい、という思いからでした。その後、BCGへの転職を経て、個人として大きな社会的付加価値を提供できる手段として起業という選択肢を選びました。今思うと、「自身の仕事による社会的価値を最大化する」という思いは一貫していて、その延長線上に起業があったのだなと思います。

メンバー募集:まずはお話ししてみませんか?

以上が、起業なんて全く考えていなかった私がM2Xを創業するまでの経緯です。いまではWhy me?は当然のことながら、Why now?/いまなぜこの事業なのか?もバキバキに強化しており笑、この事業の可能性は寸分も疑っていません。

M2Xが打ち込む事業領域の面白さは別途Noteにまとめようと思いますが、メンテナンスの領域は、今後の労働力不足社会/ロボット社会において、極めて重要な役割を果たすと考えていますし、既にその面白さに惹かれた強力なメンバーが徐々に集まってきてくれています。

派手さはないが、明日の日本社会にとって極めて重要。特定の業種に留まらない、明日の日本を業界横断で下支えするプラットフォームを作りたい!興味がある!という方、是非一度お話しませんか?

創業以来おかげさまで順調にお客様も増えており、ビジネス・プロダクト開発の両面でご一緒できるメンバーを大大大募集しております!
具体的には以下の職種の募集をしております。

少しでも興味を持っていただけた方は、上記のYOUTRUSTのリンクからか、私のTwitterにDMをいただければ幸いです!よろしくお願いします!!

https://twitter.com/shintarokabe



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?