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ほとんど知られていない清少納言の人間らしさを知ってほしい!

古典文学にはまり込んでみたいと考えているしんたろです。でも古典は如何にもこうにも難解ですね。


みなさんは古典にどんなイメージがありますか?

難しい、読めない、意味わからない、受験難しかった。など、なかなかいいイメージがない人が多いんじゃないかと思います。

でもあえてポジティブなところを考えてみると、

時間のふるいに耐えて今日まで残ってきた、昔の人の考えや暮らしが理解できる。など、楽しそうな一面もあるのです。


そのポジティブな部分についてみんな知っておいてもいいなと思った折、「めっちゃおもろいやん!」という本に出会いました。

読み終えた後ですが、いまだに「古典」意外とハマるかも!と興奮冷めやらない感じです。

読んだ本はこちら。

枕草子の作者、清少納言を面白おかしく描いた漫画です。面白おかしくというよりも、清少納言という素材が面白すぎるんだと思います。


清少納言って清らかな人?

清少納言といえば「春はあけぼの」で始まる素敵な文章が有名ですね。口語訳するとこんな風になります。

春はあけぼの あたりがだんだん白んできて 山の上の空が本ほんのり明るくなってきて 紫がかった細い雲がたなびいている 空のグラデーションが素敵
夏は夜 月の綺麗な夜はもちろんだけど 月のない闇夜に蛍がたくさん乱れ飛んでるのもいい ほんの1匹か二匹飛んでるのも良い 雨が降るのも趣があるわね

今この文章を読むと綺麗な感覚を持っているなぁとしみじみ思いますが、古典の授業を受けている際には「つまんない」の一言で終わっていた気がします。

「はいはい。清少納言ってどっかの清らかな心をお持ちの美しい人なんでしょ」みたいな。


違った

違いました。清少納言はtwitterの権化みたいな人でした。

好きなことは好きと言うが、自分の美意識の範囲外の人のことはボロッかす言ってました。

不細工な男女が夏に一緒に寝ているのは見苦しい しかも昼間から! だって寝起きの顔ってむくんであぶらぎてって最悪でしょう そんな顔をさお互い観ちゃったときには 私なら死んだほうがマシだわ

他には、一部抜粋しますが、大根にケチつけたり。

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ナゴン(漫画中での愛称)めっちゃ人間臭い!!!


他にも他者をディスりまくったりしてるのですが僕が一番いいと思ったのは、ナゴンのとんでもない明るさでした。

ナゴンは一条天皇の中宮(お妃様)である定子に仕えます。(ナゴンも一応いいとこの娘です)

定子に紙をいただいたことから枕草子は始まります。ですが、様々な思惑が交錯する平安時代の権力の中枢にあって定子は失脚します。

だから清少納言も決して良い待遇じゃなくなったり、陰口を言われたり大変だったみたいなんですが、そういう後ろ暗いことは全く書かなかったんです。

定子サロンが失脚したのちも、好きなものを好きと言い、嫌いなものをコテンパンに書きおろす。

そんな清少納言の明るさが素敵だと思いました。正直めちゃくちゃ好きな歴史上の人物で、一度あってみたいです。きっと裏垢とかでボコボコに書かれるんだろうなとか想像しながら。


コンテンツが面白くなければその人を知ればいいと思う

面白いものがないとなかなか学んだりするモチベーションにならないと思います。それで僕たちが勉強してきた教科書に載るような古典って、行儀の良いものしか含まれていないです。(現代国語もそうです。不倫にまみれた小説とか教わらないです。)

そういうのが古典を面白くなくしている原因かと思ってまして。

そうであるならばせめて作者の面白さが存分に伝われば、古典に関心のある人も増えるんじゃないかと思いました。

清少納言ってちょうど1000年くらい前の人ですが、1000年経っても人がやることって同じだなぁとか知るの楽しくないですか?


紹介した部分以外にも共感できる部分がたくさんあること間違いなしです。

学生時代に読みたいと思えるめっちゃいい本でした。

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