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ドローンの講習団体・管理団体とは 3


 行政書士の佐々木慎太郎です。今回で講習団体・管理団体の概要については最後です。次回からは免許制度や航空局ホームページ掲載のための申請手続について書いていきます。


ドローンを飛ばすためには講習団体のカリキュラムを受講しないといけないのか

 これからドローンを購入、事業で導入しようという方から「ドローンスクール(講習団体)のカリキュラムを受講して試験に合格しないとドローンを飛ばすことはできないのですか?」という質問をよく受けます。結論から言うと後述する一部例外はあるものの、制度上は航空局のホームページに掲載されている講習団体のカリキュラムを受講し、試験に合格しなくてもドローンを飛ばすことができます。

 もちろん飛ばすために必要な知識、技術、手続きや遵守事項が沢山あるので、決してハードルが低いわけではありません。現在はドローンを飛ばすには航空法の飛行許可申請をはじめとした許認可が必要なケースが非常に多いですが、許認可取得の際も航空局のホームページに掲載されているドローンスクールを事前に受講し、実技試験に合格していることは必須要件ではありません。

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※ちなみに業務利用でドローンを飛ばしているのに航空法の許可を取得していない方は、半そで短パンで冬の富士山を登るくらいリスクがあるので、必ず適切な内容で申請をして必ず航空法の許可を取得しましょう。


講習団体のカリキュラムを受講するメリット

 当然、受講するメリットも沢山あります。航空法の飛行許可申請手続の際、航空局のホームページに掲載されているドローンスクールを受講し、試験に合格したことを証明する技能認定証を提出すると審査手続をほんの一部ですが簡略化することができます。そしてスクールによって多少の良し悪しはありますが、国交省が認めたカリキュラムを受講することで、短期間で効率よくドローンパイロットに必要な知識と技術を身に付けることができます。実務も知らない素人が教えている講習団体ばかりだという声もよく聞きますが、必ずしもトップレベルの技術を持つ実務バリバリのドローンパイロットが、トップレベルのドローンスクールの講師ではありません。実務のプロとスクールで教えるプロは違います。

 事実ベースで言うと、実務レベルが高い方は、物覚えが悪い方に対して寄り添えない方が多く、一般的にドローンスクールの講師に向いていません(ドローンスクールに限らず、教育事業全般に言えることだと思います)。これは100近くの顧問先の講習団体での受講者アンケート収集結果で分かりました。ついでに実務レベルが高い方を講師として招いたり(アウトソーシング)、雇い入れる場合も費用が高くつくので、講習団体を運営する際も費用対効果が合わないです。

 確かに教えることすら素人のドローンスクールが存在することは否定できませんが、私がサポートさせていただいているドローンスクールはほぼ全てトップレベルのプロの講師です。稀に講師以外の実務もトップレベルの方もいらっしゃいます。

 最近は外壁調査、マイクロドローン点検やドローンレース等、専門特化したカリキュラムも沢山出てきています。そして豊富な実務経験を持つ講師がカリキュラムの担当をしていたり、実際の業務に同行して現場を体験できるスクールもあるので、受講しなければ得られない価値もあります。国交省は講習団体が運営するドローンスクールの受講を奨励し、パイロット全体の技能の底上げを実施しています。

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※実際のドローン外壁調査の様子


講習団体の技能認定証が無いとドローンを飛ばせないことも

 最近はドローンを飛行させる際、航空法の飛行許可の他、「講習団体の技能認定証を所持していること」を条件としている民間施設、国定公園や観光スポットも増えてきました。例えば長野県の霧ヶ峰等でドローンを飛行させる際は、航空局ホームページ掲載の講習団体が発行した技能認定証が必要になります。

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【ガイドライン全文】


免許制度までに取得した技能認定証はどうなるのか

 2017年に講習団体の制度が始まった際、制度開始以前(航空局ホームページ掲載以前)に取得した技能認定証について、航空法の飛行許可時に添付書類を省略できないということで話題になったことがあります。免許制度が開始された場合も同様に、それまでに取得した技能認定証の取り扱いについて現在議論がされています。少なくとも基礎的な知識と技量は認められているので、新たに免許制度に対応したカリキュラムの受講や受験をする必要はあるかと思いますが、何らかの形で優遇される方向で調整が進んでいるようです。

近年は競争も激化してきている

 ご紹介したとおり、最近はドローンスクールのカリキュラム内容も差別化を図るため、より専門的ななもの、実務的なものになってきました。競合も年々増えてきており、それに伴い弊社にも運営や集客についてのご相談も増加しています。沢山ある中、どのドローンスクールを受講しようか迷っている方は、業種・求めている内容に応じて間違いのない管理団体・講習団体のご紹介をすることもできますので、良ければご相談ください。

スカイエステートトータルステーションプレスリリース

参考:国土交通省認定管理団体  SKY ESTATE株式会社がリリースした、操縦スキルをソフトウェアで可視化するドローン操縦士技能検定(略称DPT)
※承諾を得て掲載させていただいております。


次回は免許制度と管理団体・講習団体制度の将来性について書きます。


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