親切心や気遣いによる過渡なサービスは必要か?
|サービスを考える上で誰もがぶつかる壁
シェアエコのプラットフォームアプリであるココナラで写真LINEスタンプの制作依頼がありました
まだまだ頻度は少ないですが、こうやって依頼が来ると嬉しいですね!
基本的にはお客さんとは
トークルームというテキスト中心でのやり取り(ルール的には電話対応も可能)なので
いかにテキストだけでわかりやすく説明がちゃんとできるかということを意識してコンタクトを取っています
LINEスタンプ制作代行と言っているくらいなので
もちろんLINEスタンプのことについてはある程度は詳しく知っているつもりなのですが
ほんとうに全く予備知識のないお客さんにとっては
「LINEでどうやってスタンプを買うの?」
「メールアドレスってどうやって登録するの?」と
基本的なことを知らないことがありますので
踏み込んだ質問が来ることがあります
そんなお客さんに冷たい態度を取るようなことはしませんが
LINEのガイドラインを確認してもらえばわかることなので、
お客さんにガイドラインを見てもらうよう誘導するか
自分でガイドラインを確認して直接教えてあげるかに
迷う場面があります
会社などの組織に属していれば
こういったことのルールは
きっちりと線引きされていますよね?
CtoC(個人対個人)になると
お客さんとの距離が近いこともあり、
どこまでを、制作者としての立ち位置である自分が対応するべきか
という境界線がわからなくなる時があります
LINEスタンプの名前を借りてビジネスをしている限りは、
そういったオペレーターのような仕事もやって然るべきだ
と思う人もいるかもしれません。
|アルバイト時代に学んだ個人と組織のサービスの差
昔、アルバイトで販売スタッフとして働いていた時に、
どこまでサービスは追求したらいいのかを考えたことがあります
複数人が働く組織の中では、
自分の個性の範囲内でのサービスを追求するのは良いことですが、
組織の基準を変えてしまうほどのサービスは、時には、同じ方向へ進むための足並みが乱れる可能性もあります。
それが、結果的によくない影響を与えてしまう場合があることを学びました
もし、組織を動かすほど突き抜けたサービスをしたいなら
バイトから社員になってマネージャーのポジションにつけば良い話なのですが、
当時は、若気の至りで、そこまで熱を注ぐほど意欲も覚悟もなかった(要は無責任だった)ので、
ぶつぶつ仕事の文句をたれながら、他のスタッフより、少し良いサービスが出来てれば良いという程度のところに、自分の居場所を決めていた記憶があります。
|ビジネスとはそもそもなんぞや?
ビジネスというのは
ヒトとヒトの間に発生するモノやサービスによって対価を得ることで、
誰しもが、そのビジネスを成功させることを考え、
良いサービスを追求しますが、
追求するがあまり、お客さんへの親切心や気遣いによって
生まれてしまうものが「過渡なサービス」です
お客さんにとっては、過渡なサービス(親切心や気遣い)は
あればあるほど、とても心地の良いことかもしれません
しかし、
そこには、ビジネスとしての対価があり、生活を維持するために必要なことであるならば
過渡なサービスというのは、生活の維持を、困難にさせしまうかもしれないのです。
こrがもし、店舗で販売をしているのなら、過渡なサービスによって
店舗を維持できなくなってしまってはビジネスとしては本末転倒なわけです
コンビニの24時間営業問題はまさにこれに当てはまりますね
お客様の期待には際限がありません
親切や気遣いに対して素直に喜びますが
ある程度のところで一線を引いて
「我々ができるのはここまでです、ここからはお客様自身でお調べください」
と言えなくてはいけないと思います
その理由は
ひとりのお客さんに過渡なサービスをすることは、
容易いことかもしれませんが、
それが、2人・3人・10人・100人と
お客様の数が増えれば増えるほど、個人がこなせるサービスの許容範囲を超えて、サービスが行き届かなくなるからです
サービスの質を保てなくなるとも表現します
結果、お客さんの際限のない満足には、
過渡なサービスがそのうちあたりまえ(基準)となってしまい、
行き届かなくなった中途半端なサービスで、
本来はしなくても、通常のサービスだけで満足して頂いていたかもしれないのに
損をしてしまった気分にさせてしまうのです
中には、どこまでもプロフェッショナルを追求して
神対応などという言葉でSNSで取り上げられることで評価を得るなどして
あえて過渡なサービスをウリにしている(戦略的に過渡なサービスを実施している)組織もあるので、全否定はできないのですが
あくまで僕個人として、
LINEスタンプを制作するうえで、
よりスムーズに取引を進めることを考えて、あれこれ工夫はしてはいますが、
やはり、ある一定以上の踏み込んだ質問に対しては、
『どうやって調べれば答えが見つかるか?」という
調べ方を教えるに留めておいて、
あとは、お客さん自身に託すということをしています
今回も、とても良心的なお客さんだったのですが、
「〇〇って検索すると公式サイトが表示されてガイドラインが見れますので、そちらで確認してください」
といったお返事をするに留めました。
もちろんそこに至るまでの対応は
最高のサービスを提供することは当たり前で
本来はそれを目指していくべきなのです
|過渡なサービスを提供するよりも…
僕は、アルバイト経験もから会社員としても
サービス業経験が長かったので
「もっとお客さんに満足してもらいたい」
という承認欲求が人一倍強いうえ、
神経質で、人の心の動きに敏感になってしまう性格なのです
過渡なサービスを避けるために
お客さんへの対応に一線を引くたびに
「これでよかったのかな?満足してくれたかな?」と
考え込むことが多々あります
しかし、考え込むのも良くないと
自分で自分を納得させるために
思うようにしている考え方があります
「サービスをもっと良くしたい」
そういった気持ちが、
今、過渡なサービスをしなくとも
今後の元々のサービスの質を高める糧になるのだと
元あるサービスの質を高めていけばいいのです
|さいごに
過去に少し、仏教を勉強したことがありましたが
いろんな宗派がある中でも、浄土真宗は仏教の中で、戒律が少なく、寛容的な教えであるとされています
つまりは、「ゆるい」仏教であるわけなんですが 笑
その教えの中心となるのが
「南無阿弥陀仏(ナムアミダフツ)」と別に唱えなくても心で思うだけで良い
という教えがあります。
声に出して言葉にするという前に
心でまずそれを思わないといけないことから
声に出さずとも、心の中に生じたことこそが、
すでに極楽浄土へ行く資格があるとされています
(専門的な知識ではありませんので、諸説あるかもしれませんが)
「これで大丈夫だったかな?」
「なにか足りないことがなかったかな?」
と考える気持ちが生じた時点で
良いサービスへと繋がると信じて
日々、改善しながら
依頼のあったお客さんへは本気でぶつかっていきたいですね
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