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VCでインターンとしてできる価値提供について考える

初めまして。

独立系シードVCのクオンタムリープベンチャーズ(以下QXLV)でインターンをしている八木真大朗(ヤギシンタロウ)です。

QXLVに入ってから約3ヶ月が経過し、学生生活の方も少しずつ落ち着き始めてきたので、改めて自分のアウトプットとして文字に起こそうと思い、今記事を書いている次第です。

いつもは主にTwitter(https://twitter.com/shintaro_yagi)を徘徊しているのですが、字数に制限されずに思うことを書きたいと思いますので、お時間ある方、見ていってくださると幸いです。

業務内容に関して書いても初投稿には重すぎるので、もっとカジュアルな感じで、自分の経緯とかを簡単にまとめながら今携わらせていただいているVCについて話していきます。

内容は主に以下の5つで構成しています。
特に自分は特に変わった経歴を持った人間でもないのですが、読んでくださった方々が少しでも何かかしらの価値を提供できればなと思います。

1.自己紹介


2000年4月5日に福井県福井市で生まれました。小学校1年生から高校2年生までサッカーを続け、中学3年次には学校始まって以来、初の北信越大会ベスト8を経験しました。
一年間の浪人生活を経て青山学院大学に入学し、昔から興味のあったダンスサークルに入会。ロックダンスというジャンルで日々踊っています。(ぜひ読まれた方でセッションしたい!などありましたら、気軽にTwitterなどにご連絡ください。待ってます笑)
また全国ナンバーワンのダンスサークルを決める大会で全国3位に入賞。
今に至るといった感じです。
東京で一人暮らしなので、料理は結構得意です。(自炊の写真なども機会があれば上げていきたいですね。)

こんな感じです。特に面白みもないですね笑。
VCでインターンを組んでいただけているのも今の上司であるCoveyさんにVCという業界の存在を教えてもらい、QXLVに電話をかけて、半ば強行突破で組んでいただいたような感じなので、参考になるかわかりませんが、なんか新人が言ってるなぁぐらいの感覚でゆるく読んでいただければと思います。

2.なんでVCでインターンしているの?


VCについては詳しく後述しますが、こんな私も3ヶ月前まではVCって何?何それ美味しいの?状態でした。

自分は元々何も誇れるものがないのにも関わらず、やたら意識高い系大学生(何も行動には移さない口だけの奴)だったので、中高の先輩で大きい企業に行った人などに相談しに行ったりしていました。そのため「コンサル」かっこよくね?みたいな特に理由はないけれど、かっこいいから好きみたいな理由でコンサル志望の大学生でした。

そんな中、たまたま知り合いを通じて元々コンサルで働かれていた今の上司であるCoveyさんと出会い、VCという世界を知りました。

当時の自分はQXLVとは別のところでインターンをしていたのですが、あまり成長を実感できずに悩んでいた時期だったので、VCの世界というのは本当に面白くて(面白いと感じた理由は後述の4の内容で話します)、興味がVCへと移っていきました。

実際に募集をしているVCのインターンなども探したのですが、どうせやるなら公募しているところのようなインターンのシステムが完成しているようなところではなく、公募していないところの方が自分がもっと成長できるのではないかと思い、現在お世話になっているQXLVに直に電話をし、面談を通して今のインターンの位置に落ち着いたという感じです。

3.そもそもVCとは何ぞ



VCとは一体何か?自分の身の回りでも何それ?と言われることが多いので、簡単に概要を説明します。

VCとは高い成長率を秘めた未上場企業(スタートアップ)に投資をし、共に企業価値の向上に努め、新規株式公開(IPO)または企業の買収と合併(M&A)までのお手伝いをする企業です。

もっと砕けたように言い換えると、
株式公開する前の会社にお金を預け、共に企業価値を高めていくといった感じです。

特にVCは企業のステージ(ラウンド)ごとに分かれていて、支援の仕方も変わってきます。

プレシード、シード、プレシリーズA、シリーズA、シリーズB、シリーズCのように分かれていれ、プレシードをエンジェルラウンド、他にもシリーズDなどもあります。

ネット上にまとめたものがあったので、より理解を深めたいという方はぜひリンク先に飛んでみてください。

引用:https://medium.com/@kurishi1204/%E5%9B%BD%E5%86%85%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%89%E6%9C%9F%E3%81%AE%E8%B3%87%E9%87%91%E8%AA%BF%E9%81%94%E7%9B%B8%E5%A0%B4%E3%82%92%E8%AA%9E%E3%82%8B-eaae0bc081a6

弊社QXLVはシード特化のVCなので、自ずと自分もシード期のスタートアップに対して詳しくなってしまうのですが、大まかに書くと、シード期特化のVCは起業家に投資するイメージで、もっとステージが進んでいくと起業家の性質だけではなく、プロダクトの完成度やトラクションの推移などより確実なリターンを得るために動くVCが多いように感じます。

順調にIPOに至ることができる場合もあれば、途中のステージでM&Aという形で買収されることもあります。日本ではIPOすることが「正義」のように思われるかもしれませんが、どちらが優れているみたいなものはありません。M&Aしたから大企業に搾取された!といイメージがないわけではないですが、思っているほどネガティブなイメージだけではないということをご理解いただけると幸いです。笑

先ほどVCに関してかなり砕けた言い方をしましたが、言ってもVCも民間の営利企業なので、高いリターンを狙います。

早いステージで投資実行し、順調に企業価値を高めることができればIPOする頃には何倍〜何十倍あるいは何百倍にもなって返ってきます。
いかなるVCも根幹にはこの狙いがあるというのは明確です。
(ただ初期の段階では先行きが見えず、絶対に成長できるという保証もないためリスクが高い。その分リターンも大きい。)

高いリターンを望むVCにとっては仕方のないことなのですが、この性質ゆえに、VCにも企業を成長させなければならない責任があります。

VCにはファンドの規模があり何億とは何十億みたいなファンドを運営してます!!!みたいな話を聞きますが、そのお金全てがファンドを運営している方の自己資金ではなく、LP(有限責任組合委員、いわば投資家のような方々)からお金を預かってそのお金でファンドを運営しています。つまるところLPは投資家(VC)に投資をする人みたいなイメージですね。

VCとしてもLP側にお金を返さなければならない責任があるため、ただ単にお金を貸しているわけではないということを理解していただければ幸いです。

4.スタートアップはすごい


VCの概要については先ほど述べましたが、そもそものスタートアップがいなくては話になりません。

スタートアップと聞くと感覚的に内容を掴むことが難しいとも思いますが、日本ではしばしばベンチャー企業=スタートアップという感覚が広まっているように思います。

今ではメガベンチャーの一つであるサイバーエージェントや楽天なども元はと言えばスタートアップでした。

ベンチャー企業の中の一つの部類としてスタートアップがあるという認識が正しいと思われます。

見出しを見る限りで言えば、「サイバーエージェントがすごいのは当たり前だろ!!!」と言われることが想定できますが、私のいう「スタートアップはすごい」は、スタートアップに属し新しい事業に挑戦するすべての経営者がすごいということを指しています。

すごいという言葉を用いると具体的に何がすごいのかわからなくなってしまい、いかにも適当に言っている感が滲み出てしまうのですが、すごいという言葉が簡潔に自分の言いたいことを表しているので使います。笑

すごいという言葉の中には大きく分けて2つの軸があって述べているので、ここではこの2つについて書いていきます。

まず1つ目の軸は起業家です。

起業家について話すとき、自分が大切にしているモットーのようなものがあり、それは弊社代表の古谷さんの言葉で「起業家は等しく尊い」ということです。

自分は実際に起業した経験があるわけではないので、どこまで行っても言葉に重みは出ないのですが、起業家というのは先の見えない不安の中で、プロダクトを成功させるために、日々もがき苦しみながら戦っているのです。銀行口座を見るたびに減る一方の預金残高を見たり、飯を食うことすら忘れるほどプロダクトに熱中したりと、常人では耐えられないようなストレスの中でリスクを背負いながら、戦っているのです。

自分もインターンを始めた当初はあまりこの実感はなかったのですが、最近よく年齢の近い学生起業家の方々と会うようになり、頭で理解していたものが実感につながってきたと感じています。

二つ目の軸は成長するスタートアップのテーマです。

テーマだけで判断するのはシードVCにおいては早計のように感じますが、テーマに関しての評価が全くないというのは嘘になるので、書かせてください。

スタートアップのテーマに関する判断は資金調達を行う上では起業家の人物像の次に重要になってる要素だと自分は考えています。
その上、そのテーマを判断するキャピタリストも人間なので、その人個人の好みが大きく反映します。

なので、起業家の皆さんは一つのVCにコテンパンに批判されたとしてもそれはその人の意見なんだと思い、多くのキャピタリストとの面談を行うことを強く推奨します。(そこで誰からも肯定的な意見を得られなかったときにはピボットを選択するのも一つの手だと思います。)

そもそも、スタートアップのテーマとは今まで誰も思いもつかなかったようなアイデアであり、誰もが受け入れるような合理的で素晴らしいテーマであれば誰からも否定されることはないため、もうすでに市場に出回っているということが想定されてしまいます。

ここで皆さんに理解していただきたいのは、すごいというのは必ずしも「すごい=良い」というわけではありません。スタートアップのテーマというのは一見すると悪いものように見えるが、実は優れているというのが背後に隠れています。

急成長したスタートアップの事例を見てみると、UberもAirbnbも誰も今まで挑戦していなかった領域でかつ極めて不確実性の高い挑戦を、これまで無視されていた(あるいは気づきもしなかった)ところで勝負をし、結果を残してきたわけです。

これまで誰も気づいていなかった市場を発見し、開拓していけるような可能性を持つテーマがすごいのです。

VCというのは一見すると、極めて他人任せで、一方的に起業家のアイデアを応援することしかできないわけですが、その分起業家の思いに真摯に向き合い、投資実行したからには責任を持って、微かな可能性であったとしてもスケールするための手伝いをするべきであると自分は考えているので、テーマを判断、あるいは可能性を見つけることに対して本気で望まないといけません。

以上が自分が思うスタートアップのすごさです。

5.自分なりの価値提供について


ここでは自分なりの価値提供について述べていきたいと思います。

自分はインターン2社目で、その前は某ステーキハウスで一年ほどアルバイトしていました。インターン2社目と言っても、1社目のインターンでは言われるがままに電話をするだけで、自分に何かの裁量があったわけでもなく、ただ自分の時間を売ってお金に還元しているだけの感覚があり、特に何かしらの価値を創出あるいは自分の成長を実感してきていたようには感じられませんでした。

そのため、自分はVCで生きるような特定の領域に特化した専門知識があるわけでもなく、本当に何もないただの学生だったように思います。(そんな自分を拾っていただいたQXLVには本当に感謝しかなく、成長を実感できているのはQXLVのおかげです。本当にありがとうございます。)

そんな自分がいかに会社に価値を提供できるかを常に考えて行動してきたつもりです。
そこで見つけたのが、学生ならではの強みを活かすということです。例えば学生限定の起業家コミュニティに参加してみたり、このnoteに原稿を書くことで、アウトプットと共に学生ならではの視点でVC業界について述べることも自分ならではの価値提供の一つであると考えています。

学生起業家のコミュニティに初めて参加したとき衝撃だったのがVCでインターンしてますと言ったら「起業家にとってもこのVCは上からものを言ってくるだけで、何も実践していない。」と言われたことで、自分はVCというのは起業家の夢を一緒に応援できる仕事だと考えていたのに、この認識のギャップに驚かされました。

それは今まで自分がVCという業界の中ではなく、QXLVの中でしか存在していなかったからだと思います。行動したからこそ自分とは違った視点を得ることができ、結果自分は新たな視点を獲得することができたのだと思います。

何も持っていない自分だからこそ、何かを得るために行動しました。これはスタートアップマインドにもつながると思うのですが、実際にトライしてみて、そこから得た経験を活かして、またさらに次の行動に移すといった学習のサイクルが大切だと考えます。
どんなにくだらないことであったとしても挑戦する人としない人ではいずれ大きな差が生まれてくるのではないでしょうか。

自分は先ほどの経験も相まって、VCとは起業家に寄り添い、共にイグジットする未来を追いかけるものだと考えています。このようなキャピタリストになれるよう今後とも精進していきたいと思います。

長いこと読んでくださった方々には本当に感謝でいっぱいです。
かなりざっくりかつ簡単に書いているので、自分と同じようにVCって何?と思われた方にとってVCの概要だけでもつかめていただけたら幸いです。

注意)今回記した内容は100%個人の見解であり、弊社またVC業界全体に属するものではないということをご理解ください。





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