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第1回「志ん輔と仲間たち」(4月2日)開催レポート

はじめに

こんにちは。「志ん輔と仲間たち」運営スタッフです!

第1回ダイジェスト動画はこちら(Youtube)

このようなものは書いたことがないのですが、初回開催の記録として残しておきたいと思い、試しに始めてみます。プロのライターではありませんので拙い文章で失礼します。さあ毎月続くでしょうか(クイズです!嘘です!)。

本企画は、毎日新聞社と関連会社の毎日企画サービスが主催するオンライン落語イベントです。毎月1回、金曜の夜に古今亭志ん輔師匠のご自宅から落語2席と月替わりの特別ゲストのパフォーマンスやお二人のトークを配信します。毎日新聞スタッフと志ん輔師匠の雑談から生まれた企画です。

新型コロナウイルスの影響で寄席などが続々と中止になる中(現在は再開しているところも多いですが)落語のオンライン配信は各地で多数開催されています。志ん輔師匠と私たちスタッフは所謂コロナ禍での苦肉の策ではない「配信だからできること、面白いこと」を考えました。

一つは配信拠点。師匠のご自宅から配信します。師匠の懐の深さを感じますよね。毎月外部のスタッフが大量の機材を持って部屋に失礼するのですから…。ただご自宅でリラックスされている師匠とゲストのトークは配信ならではと思うのです。おまけに普段寄席などで見ている師匠のご自宅の一部や私服姿が見られるのは特別な感じがしますよね。
もう一つはカメラアングル。寄席ではお客さんが見られる角度というのは一方向です。「配信なら普段見られない角度から落語を見ることができて面白いんじゃないか、カメラ5台くらいおいて…」なんと師匠から提案してくださったのです。(弊社・毎日企画サービスはこれまで多数のオンライン配信イベントを行っているのですが、5台ものカメラをスイッチングしたことはありません。この時とんでもない船に乗りかかっていると思いました笑)。多角的に撮影することは落語のタブーであるのですが、師匠はあえて挑戦しよう、タブーで遊ぼうとおっしゃいました。
初回のゲスト(紙切り芸人・林家正楽さん)を決めるときも、配信で紙切りやったら面白いかもという雑談から、すぐに師匠が正楽さんに連絡を取ってくださいました。
それが2月初旬。そこから超特急で各所への告知を始めました。また、寄席に行って生の落語・曲芸を拝見しました。

本番当日

打ち合わせとシミュレーションを何度も重ね、あっという間に本番の4月2日…。
前置きが大変長くなりました。ここからが本番当日の話です!

本番開始の数時間前に師匠のご自宅へ。到着時には声馴らしをされていらっしゃいました。一気に実感がわいて緊張。。その後少し打ち合わせをし、機材等セッティング。そうこうしている間に正楽さんがいらっしゃって、リハーサルなどを行いました。この間およそ2時間程度、体感時間は控えめに言って5分でしたね。

19時開演
私服のお姿で登場です。師匠は落語を配信するということについて語られました。伝わらない空気感をいかにして伝えるかということ。配信でありながら「画面を見て落語を納得するというよりは、CDのようにラジオのように一生懸命前頭葉を使って楽しんでいただきたい」と師匠。

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紙切り

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続いて林家正楽さんによる紙切り。ハサミ試しののち、視聴者さんからチャットでお題をいただき、その場で切っていただきました。
軽快でテンポのよい口調で話す正楽さんの手さばきは、まさに職人技。
切っていただいたのはハサミ試し2作品(馬・相合傘)のほか「新型コロナに立ち向かう高齢者」「泣き崩れる高校球児」「孔雀」「招き猫」でした。お時間の都合で採用できなかった方申し訳ありませんでした!
チャットではお題のほかにも拍手(パチパチパチ!)や「お見事!」といった感想で盛り上がっていて、少し空気感が出来上がったように感じました(感動)。

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落語1席目
枕では、「おかあさんといっしょ」ご出演時代の思い出話、坂田おさむさんのお話をされて、へびくんぶたくんスタッフとの虫にまつわる思い出から一席目の落語「疝気の虫」。
NHK大河ドラマ「いだてん」では柄本時生さんが演じていた演目ですよね。
師匠の演じる虫がコミカルで可愛らしく、落語初心者の私にも分かりやすく面白い噺でした。

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★各場面切り替えの合間には、師匠のご自宅にある書籍や置物のコレクションをご紹介しました。今後も毎月ちょっとずつ色々紹介させていただければと思っています。

トーク
落語のあとは、師匠と正楽さんのフリートーク。
師匠「紙切りって難しいでしょ?」正楽さん「難しくないんだって~」。
正楽さんがなぜ紙切りの道を選んだのか、二代目正楽師匠との修行時代など師匠と楽しそうにお話しする正楽さんが印象的でした。師匠曰く、正楽さんがこんなにお話しするのは珍しいそうで(その裏にはちょっと秘密があるのですが)。
トークの中では、演者とお客さんが一緒に寄席を楽しむことが大事だと話されていました。正楽さんは「最近楽しくてしょうがない」師匠は「本当に楽しめるようになったのは真打になってから」そしてお二人「自分たちが楽しんでいたら、お客さんも楽しくなる」。

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トークの後半では、プレゼント抽選会を行いました。プレゼントは正楽さんのハサミ試し2作品とお二人のサイン色紙。
当選者決めは、お二人にそれぞれ実際にくじを引いて当選者を決めていただきました。
正楽さん「手間かける~♪」と陽気(笑)

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抽選が終わったところでトークは終了。

落語2席目
枕では、古今亭志ん生師匠と初めて会った時や、志ん生師匠とその娘さんの美津子さんとのエピソードを聞くことができました。美津子さんの長屋生活の話から2席目の落語「らくだ」へ。
らくだの「かんかんのう」の踊りは迫力がありました(下からのアングルが合っていたかも)。屑屋のお酒が進んでいくところは、本当の酔っ払いに見えました。どんどん屑屋の勢いが出てきて臨場感があり面白かったです。画面越しに見ている視聴者の方にも伝わりましたでしょうか。配信後のアンケートでは面白かったというお声を多数いただきました。

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らくだは前半で終了。下げの解説もありました。

次回の開催について告知をし、盛りだくさんの配信もここで終わりです。
ご視聴いただいた方、本当にありがとうございました。心より感謝いたします。
今回映像と音声にズレがあって見づらかったというようなご意見を頂戴しました。大変申し訳ありませんでした。次回以降可能な限り改善したいと思っています。

本企画に関わる全ての皆様と一緒によりよい配信を作り上げてまいりたいと思っていますので、次回以降もよろしくお願いいたします!

おまけ

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師匠のご提案で、場面転換中に俯瞰で撮っているカメラ映像を映してみました。なかなか好評でした。箪笥の上にカメラを置かせていただいています。ドッキリの隠し撮りみたい。ヘッドホンをつけているスタッフが画面切り替えを行いました。5つのカメラの切り替え、最初は不安でしたが始まってしまったら(不安だと思う)余裕は消え去りました。ほとんど記憶がありません(笑)

本番開始1秒前までバタバタでしたし、途中でビデオカメラ映像にメニュー画面(配信画面では映ってはいけない)が表示されたり、真っ暗になったり(これらは途中解決させた)、なぜか今まで出たことなかった顔認証の枠が出たりして(これは直せませんでしたすみません)焦って、落語で笑って、チャット欄で盛り上がる皆さんの投稿を見て感動して…とにかく感情が忙しかったです!反省点はたくさんあるのですが、現場では沢山笑いが起きて、きっと画面越しに笑ってくださっている方がたくさんいて、空気感みたいなものは少しでも伝わっていたら良いなと。。

余韻にひたっている暇はないのですが(視聴された方はひたってくださいませ!)…次回は5月14日(金)!ゲストにフルート奏者の園城三花さんをお招きします。
また次回お会いしましょう~~目指せ一万人!!!

※第1回を視聴された方からのご意見を一部ご紹介します。
公式サイトにて掲載しております)。
ご協力いただいた皆様、ありがとうございました!



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