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主観的な感覚と客観的な感覚

走る際にいつもフォームのことばかりを考えている。

良いポイントに身体が『ハマっている』時は、身体への負担がなく、スーッと身体が前に進んでいく。
大抵、この感覚の時は試合でも練習でも非常に高いパフォーマンスを発揮することが出来る。なのでこのいわゆる『ハマっているフォーム』を常に再現すること、もしくは再現性を高めることが出来ればいつも高いパフォーマンスで気持ち良く走ることができる。
では、どうやって『ハマっているフォーム』を再現するか。これが簡単なようで難しい。わたしも数十年に亘ってフォームを研究しているが、革新的な方法はまだ見つかっていない。しかし、再現性を高めるために必要不可欠な能力が『主観的な感覚と客観的な感覚をマッチングさせる』ことである。説明するよりも動画を観て頂いた方が早いのでまずは動画を観て頂こう。

要するに、主観的な感覚=自分の思っている動作、客観的な感覚=第三者が見た時の動作を示す。
上記の動画の様に、目をつぶった状態で両手を平行に上げてみて(主観)、実際に平行になっているか(客観)ということである。この能力が運動をする上で非常に重要な要素となってくる。わたしの経験上、天才と呼ばれる選手は意図せずにこの能力が高いと思っている。

主観的な感覚と客観的な感覚がマッチしている時は自分の身体を思い通りに動かせている時であり、自身の経験でもこの状態の時は『ハマっているフォーム』で走れることが多い。例えば片足で立った際に、バランスが左右で異なったり、ふくらはぎや足の指先で動きをコントロールしようとしている時は主観と客観の感覚がズレている。

では、どうやって主観的な感覚と客観的な感覚をすり合わせていくかというとそれは『練習』するしかない。先ほどの両手を平行に挙げるで言えば、鏡を見ながら、実際に平行に手を挙げて平行の場所を筋肉へ覚え込ませるしかない。こうやって地道に主観と客観のズレを修正し、マッチさせていくのだ。

主観と客観のマッチが『ハマったフォームを作り上げる』と信じて今日もせっせと鏡の前で片足立ちを繰り返すのであった。

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