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【第7回県民意見交換会】「すべての子どもを包み込む学びの環境とは」が実施されました。

2024年3月7日に喬木村福祉センターにて
第7回信州学びの円卓会議県民意見交換会が実施されました。
本記事では、その概要をお伝えします!

より良い「長野県の子どもたちにとって最適な学びのあり方」について幅広く検討していくために、本県民意見交換会に参加いただけなかった皆様からも、本テーマに関する意見や想いを募集しております。

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実施概要

実施日程 :令和6年3月7日(木曜日) 13時30分~16時00分
場所 :喬木村福祉センター 多目的ホール(下伊那郡喬木村6677)
   ※オンライン併用
参加者 :計48名
・信州学び円卓会議運営委員会委員4名
・参加者44名(特別支援学校生徒、保護者、教員その他教育関係者等)

テーマ :「すべての子どもを包み込む学びの環境とは」

■タイムテーブル
13:30~13:50 開会行事・アイスブレイク
13:50~14:10 生徒によるインスピレーショントーク①
14:10~14:45 理想(願い)と壁(モヤモヤ)を描くワーク①
 「理想の学びの環境とは何か、もっと○○にしたいと思うこと」
14:55~15:05 生徒によるインスピレーショントーク②
15:05~15:35 理想(願い)と壁(モヤモヤ)を描くワーク②
 「理想の学びの環境とは何か、もっと○○にしたいと思うこと」
15:35~15:50 全体共有・宣言タイム
 「参加者、委員からの全体を通しての気づきや学びの共有」
15:50~16:00 閉会行事

全体集合写真①
全体集合写真②
グラフィックレコーディング

■意見交換会に共有された主な意見

《在学中の理想の環境とは何か、もっと○○にしたいと思うこと》

学びや行事を選べる環境を整える
・自分の学び(内容・場所)をカスタマイズすることができる環境。
・希望する進路により必要な教科が異なるため、中学校から勉強する教科を選択できるようにしてほしい。
・学校が居心地のいい場所になるように、参加する学校行事や参加の仕方を選択できるといい。
・今の学校は「選択することは普通ではない」という考え方がある気がする。
・「学校行事は全員が楽しみにしているもの」という意識は変える必要がある。
・学校行事も、子どもが考えて創る形にできるか模索している。
・「全員同じようにやることが良いこと」という考えではなく、「やらない選択肢」を周りが尊重することも必要。

子どもが学びたいこと・やってみたいことができる学校・環境をつくる
・子どもが学校での学びや日常の生活で色々チャレンジできる環境が大事。
・最終的にやりたいことが明確に見つからなくても、少しずつやりたい事を探し、叶えていくことができる環境。
・司書がいない特別支援学校もあるので、学校図書への予算増加・司書の配置をしてほしい。
・学校施設は基本的に大人の視点のみ考慮されて建てられているが、子どもの視点も取り入れて作っていくことが重要。
・生徒が「自分を認めてもらえる」という実感を持てる場が、安心安全の場である。

子どもたちの環境や気持ちを知ってもらうことから始める
・色々な人と交流したいと思っていても、障がいが壁になることに不安がある子どもも多い。それをどのようにサポートするか、大人がきちんと考えなければならない。
・障がいのある子どもが他者とのコミュニケーションで感じる困難や苦しみをどう解決すべきなのか、設備機器の発達で表面上の言葉だけなら共有できても、言葉に込められた本当の気持ちまで伝わることが重要。
・コミュニケーションの仕方は人それぞれであるということを社会に知ってもらうことから始めるのが大事。今回のように話せる場があると良い。

子どもが大人や社会に声を届けられる機会を設ける
・生徒が学校を運営する大人に直接意見を言える場が増えることが重要。
・生徒からの「聞いてくれて良かった」という言葉が印象的だった。子どもの声を普段から聞いているか、改めて考えさせられた。
・発言を「我慢することが大事」という風潮が、今の学校にはある。
・子どもが発言して、それについて大人が真剣に考えるという場は、子どもの自信にもなるいい機会になる。

子どもが望む学校生活を送ることができる環境を整備する
・車椅子を使っていても特別支援学校以外の公立学校を希望した場合は、その学校の校舎にエレベーター、もしくは、昇降機をつける、ゆとりをもって教室が使えるよう生徒数を調整するなど、設備面や制度面を整えることが重要。
・聴覚障がい、視覚障がい等があっても問題なく必要な情報を入手・発信できる環境。
・障がいのある子どもをサポートする人材・費用をさらに充実させる必要がある。
・理想の環境を実現するためには、行政と学校の連携が不可欠。
・こういう場で理想を発言しても実現するまでには時間がかかる。その間に当事者を取り巻く環境も変わってしまうことにモヤモヤを感じる。

《卒業後の理想の環境とは何か、もっと○○にしたいと思うこと》

安心して働くことができる選択肢を増やす
・現代でも障がいがあることによって、大学や仕事の選択肢の幅が狭くなっている。
・子どもが自分でやりたい事や興味のあることを考えても、雇う側や受け入れる側の意識、体制が変わらないと実現できない。
・進みたい学校や企業の情報が得にくいので、挑戦する前に諦めてしまうこともある。
・全ての人が生き生きと働ける環境について、社会全体で考える必要がある。

卒業後も自分らしく生きられる環境・地域社会をつくる
・卒業しても社会の一員であるという実感を得るために、地域の中の交流がほしい。
・学校外でも、その子が安心して過ごせる場所があることが重要。
・「大人版放課後デイサービス」のような環境があると良い。

在学中から子どもたちと企業や地域の大人との相互理解を進める
・企業も地域も、障がいのある子どもへの認識がまだ十分ではない。
・その子の可能性、できることをきちんと知ってもらうことが重要。
・ボランティアや職業体験等がお互いを知る機会になる。
・生徒同士で情報共有を気軽にできると良い。例えばアルバイトをすることができれば、その経験を他の友達と共有し、「働く」ということを知る機会になる。
・地域の方との交流の中から居場所をつくることが大切。

生活の余白・楽しむ場を地域みんなでつくる
・学ぶことや働くことには余白が大事。
・家族の努力だけではなく、色々な人が余暇を楽しめる場を一緒に作ることが必要。

まとめ

・企業や地域の方と特別支援学校の子どもが交流する機会を多くつくることで、お互いへの理解を深めることや、子どもが自信を持つことに繋がる。
・大人の視点だけで子どもの学びの環境を決めるのではなく、子どもの視点も取り入れて一緒に考えることが重要。
・子ども自身が学びの環境や自分の居場所を「選択できる」こと、そのために地域や社会が受け入れる体制を整え、選択肢を増やすことが重要。
・選択肢を増やすためには、情報提供体制や学校の人的・設備的サポートの充実が必要。

■当日参加者について

アンケートより一部抜粋

・他の方々が自分たち生徒の意見を聞いて話し合ってくれた事がとても嬉しく印象的でした。
・こういった自身の学校に対する考えを大人の人達にきいてもらえる場は素晴らしいと思いました。
・自分自身ができることは少ないですが、身の回りで気づいたこと、感じたことを周りに伝えていきたいです。

一緒に、「長野県の子どもたちにとって最適な学びのあり方」を考えませんか?

ここまで読んでいただき、ありがとうございます!

今後もより多くの皆さまと幅広く検討、そして実現へと向かうために本会のような県民意見交換会を始め色々な施策を検討しております。
詳しくは県のHPをご覧ください。

https://www.pref.nagano.lg.jp/ken-manabi/manabi/entaku.html

また、本県民意見交換会に参加いただけなかった皆様からも、本意見交換会で扱ったテーマを中心に意見や想いを募集しております!

本アンケートの内容は今後の円卓会議等の場にて委員へ共有されるほか、
整理・分析したものをHP等にて公開すること等を通じ、
関係する様々な主体における取組や県民全体の機運醸成に
繋げたいと考えております。

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