これでは消耗戦で、圧倒的に現職のトランプ氏が優位‼ 米民主候補争い4人が混戦 米大統領選、初戦アイオワ 11月の米大統領選に向けた野党・民主党の候補者選びの初戦となる中西部アイオワ州党員集会が3日夜(日本時間4日午前)に開かれ、左派のバーニー・サンダース上院議員(78)と穏健派のジョー・バイデン前副大統領(77)を軸に4候補の混戦となっている。3日中にも大勢が判明するとみられていた開票作業が遅れ、波乱の幕開けとなった。 集計結果は、日本時間4日深夜時点で公表されていない。

米紙ニューヨーク・タイムズは党員集会への「入り口調査」などをもとにサンダース氏勝利の可能性が最も高いとの予測を報じていたが、その後に白紙に戻した。 そのサンダース氏は3日夜の集会で「きょうはトランプ大統領の終わりの始まりだ」と力説し、勝利に自信を示した。アイオワの世論調査の平均支持率は、最終盤でバイデン氏を抜いて首位に立った。次戦の11日のニューハンプシャー州予備選でもリードしている。2連勝すれば指名獲得に弾みがつく。 大学無償化や大規模な企業増税などリベラル色の強い政策が売りのサンダース氏が支持を集めているのは、格差拡大に不満を持つ若者を中心に変化を求める声が強まっている表れといえる。米紙ワシントン・ポストの入り口調査によると、17~29歳の有権者の半数近い48%がサンダース氏を選んだ。 格差是正を重視する有権者は、サンダース氏を選んだ割合が31%にのぼり最多だった。同じ左派のエリザベス・ウォーレン上院議員(70)が26%で続く。ただ、左派の候補が本選でトランプ氏に勝てるかを疑問視する向きも多い。16年大統領選でトランプ氏を支持した激戦州ミシガン州などの中西部の白人労働者層は、リベラルな政策を敬遠する傾向が強いためだ。 穏健派のバイデン氏はその白人労働者層の奪還には「自分こそ適任だ」と自負する。3日夜は支持者に「きょうは接戦になっている。長い夜になりそうだ」と語った。入り口調査によると、同氏は穏健派の25%の支持を集めている。 前インディアナ州サウスベンド市長で最年少候補のピート・ブティジェッジ氏(38)も穏健派からバイデン氏と並ぶ25%の支持を集め、陣営は上位争いに食い込む戦いをできたとみている。3日夜の集会でブティジェッジ氏は「何という夜だ。この勝利の勢いをニューハンプシャーに持ち込むぞ」と手応えをのぞかせた。 左派と穏健派が激しい首位争いを展開する構図は、ヒラリー・クリントン元国務長官とサンダース氏が大接戦を演じた16年大統領選の指名争いと相似形だ。 双方の対立が激化した末、本選でサンダース氏の支持者の一部がクリントン氏に投票しなかったことがトランプ氏に敗北した一因というのが定説になっている。党の分断が鮮明になってきた現状は、その二の舞になるリスクが増しているといえる。

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