戦時中と同じ負けパターンを歩む日本

今回は

「戦時中」と「今の日本」の類似点について。

この2つについては今も変わっていないと感じている。

※戦時中についてはいろいろな説があるので、これが必ずしも正しいとは言えないんだけどね・・・見てるわけじゃないので断言はできないのです。

・上が無能だが現場は有能
・負けパターンが「最初は勝っていたが、その後の戦況変化に対応できずに負ける」ということ
・意思決定が遅い

敗戦によって「戦争はあかん」「アメリカにはかなわない」ということは学べたが、
それ以外の行動理念ってそう簡単には変えられないんだよね。残念ながら。

どこかに悪玉がいるとかそういう問題ではなく、もう上から下まで染みついた行動論理になっちゃってるんだと思う。

上が無能だが現場は有能

(米国等の他国と比べた場合)、日本は上が無能だが現場は有能な傾向がある。
逆に米国は上が有能だが現場は無能。
日本のこの傾向は戦時中でもおおむねそう言えたらしい。

なんでそうなるか考察してみると、
①現状維持したがる(終身雇用もそれではないか。定年まで同じ会社で現状維持ってことだからね)
②損切りできない(解雇規制もそれ。引導を渡せない国)
③悪い意味でウエッティ(陰湿、ジメジメした感情論重視、悪い意味で和を重んじる)
④精神論重視
敗戦処理が下手(負けたことをなかなか認めない場合が多い)

あたりが原因なんだろう。
まあそもそも0から1を生み出すのは向いてない国民性な気も(1を極めて3にするくらいのところは強かった)

某電機メーカーが台湾に売却された結果業績が上向いたりとかね。
(つまり上は外国人、労働者は日本人ということ)

ちなみに、台湾のように「危機感」がある国では
平和ボケした改革への抵抗などが許されない傾向がある。
(日本はそんなんばっかりだよね)
そんなのやってたら国が飛ぶから。
だから、大臣も実務で有能な人が選ばれている。

大卒職は「上の無能さをモロに受けなければいけない」という点でかなり過酷なんではと思っている。
それに、グローバル化されればされるほど、管理は外国人、下働きは日本人ってなっていくような気がする。
(そのほうが比較優位として生産性が高まるから)

そうなると文系大卒は用済み、と。
ちなみに、それに似たようなことを言及している記事も見つけました。日本の大学生よりもグローバルから人を取るようになる的な

ちなみに現状維持と、あるものをさらに突き詰めていく能力が優秀なので現場は優秀という(現場に関しては現状維持も大事)

最初は勝っていたが、その後の戦況変化に対応できずに負ける

実は戦争も「ある時期まで」は日本が勝っていたそうなんです。
しかし、途中で兵器の開発等で状況が変わってきた。
ダメ押しとして、1944年頃にかの有名なB29が投入されたことで、絶望的な状況になっていた。
(実はこのB29はあのボーイングが作ってた。ただしBはボーイングの略ではなく、米軍の命名規則に従ってつけられたらしい)

でも、日本は最後まで「精神論」に縋って勝つことをあきらめなかった。
(「竹槍でB29を落とす」などという有名な格言?もある)
まあでもそれじゃ無理だよね。結果は皆さんが知る通り。

これは、戦後から今までの歴史でも同じことが言えるんじゃないかと思っている。

高度経済成長~バブルまでは日本はおおむね(経済の面で)勝ってきた。
でもそこから不景気に突入し、世界が変わってきたにもかかわらず日本の変わる速度は遅々としていた。
=旧態依然な体制をそれほど変えることができなかった
んで負けてきたわけだ。

で、厄介なのは戦争みたいに「負けた→明確に次の新しい世界に向けて切り替えられる」というわけではないということ。
ジワジワと負けていくというところが非常にキツイ。

意思決定が遅い=ズルズルと引き延ばす

戦争も、もう勝ち目がなくなった時点で降伏すればまだ被害は少なかったかもしれない。
ただし敗戦後の扱われ方は史実と違ったかもしれないから何とも言えないが。(あのお方が56されるリスクを恐れていたという説もあるし。結局は米国にも「利用価値」があったということでそうはならなかったけど、当然降伏する前はどうなるかわからなかった。)
もっと厳しい処遇だった可能性もないとは言えないけど。

これと同様、日本はとにかく意思決定が遅い。
今回の緊急事態宣言だってそうだ。かなり急に発令されたのだ。
「キャンセルが効かない直前にいきなり中止を宣告されから損害が大きくなった。
せめて1週間前に言ってくれてれば」

というイベント関係者の声もあった。

意思決定が複雑で遅い日本企業に付き合いきれん!
みたいな海外企業の話もよくあるし。

まとめ

・意思決定が遅い
・変わろうとしない
・引導を渡せない

ここら辺が日本の問題点。
この3つは密接につながっていて、

・変わろうとしない=意思決定することを嫌い現状維持を好む=意思決定が遅い
・改革(変える事)ができない=改革をすると絶対に損をする人が出る=そういった人たちの反対を恐れる=変わらない

みたいなことは言える。
改革をすると損する人が出るから変えられないというのは、米国の銃などにも言えるから日本だけの問題ではないけども。

職業転換を想定されていないことも日本の問題。それは戦時中とはあまり関係ないが。
つまり失業を恐れるあまりに終わった業界の退場を無理やり阻止するとか。
これも「変われない」というのに入るのかもしれない。
退場した後に別の業界、職種が拾えるシステムになっていればそんなに問題は起きないのだが。
特に567でその手の地殻変動は起こったよね。(一時的なものなので「終わった業界」とはちと違う)が
足りない業種と余ってる業種がクッキリ分かれたというか。
だから航空会社従業員が出向で前者に行ったりもしたり。

国全体として人材を有効活用するなら流動性があるほうがいいんだけどね。

解雇規制については別記事でそのうち書きます。
外れを引くと大損する制度なので「保守的な採用」にならざるを得ないことが問題。
だから、「無難で変われない人」ばかりが上に集まってしまう。
これは借家にも同じ構造があったりする。

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