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#牧場をつくる 22 ビオトープ池づくり

益子に牧場が始まって約5ヶ月が経ちました。
その間6頭の仔牛が生まれてみんな順調に育っています。

生まれた仔牛はみんなメス!

まこと (みことの仔牛で雄でも雌でも「まこと」に決めていた)
雪雫 (誕生花にスノードロップがあるから)
美和 (大事な方につけていただきました)
フォトン (ヒカリの子で光子→フォトン)
マスカット (親がシャインだからマスカット)
ミテンゴ (マラウイ語で「森林」という意味)
とバラエティーに飛びすぎた名前です。

仔牛の放牧地
牛舎の横に仔牛用のハッチを並べて離乳した子から放牧に出しています
新緑の中に咲くヤマザクラが綺麗でいい風景が広がっています


去年の3月に始めた牧場開拓作業から約1年。多くの方に関わっていただくことでこんなに綺麗な風景が広がる様になりました。
関わっていただくことをテーマに「関係性をつくること」がこの牧場の目的でもあるように思います。
これからもイベントだけでなく、接点を多く作ることで面としての関係性を広げて「自分たちの場所」と思ってもらえる様な牧場を目指していきたいです。

生き物が集まる牧場

森林ノ牧場は森林や耕作放棄地を活用して牛を飼育し、ミルクを搾って乳製品を作っています。
活用されていない自然で牛を飼育することで、牛がその自然を価値に変えてくれる、そんな牧場を作ろうとしています。

一方で、牛が自然の中に入るというのは元々ある自然を壊すことにもなりかねず、生態系を変化させてしまうことにつながります。
生物が生きるというのは他の生き物の命をいただくということでもありますが、特に「人が生きる」ということであれば極端に自然への圧が高かったりするわけで、自然への影響も大きくなります。
それでもやっぱり僕らはお肉や乳製品を食べたいし、パンやお米だって食べたい。自然に生える草や木の実や狩猟で採取したお肉だけでは満足できるわけではありません。

特に畜産、酪農は環境への影響が大きいとも言われています。

森林ノ牧場が牧場をやる上で牧場内の管理をする上で
「生き物が集まる牧場」
という指針を立てています。

牛がいるからこその生き物が集まる牧場にならないか、と。
牛が糞をすればそこに糞を食べ、分解する虫や微生物がやってきて、その虫を狙う鳥が木の上から飛んでくる、という牛がいるからこその生態系づくりができないものかと思っています。

これまでの活動

那須の牧場でも同様に牧場作りをやってきました。
●生態系観察会
まずは牧場の中にどんな生態系があるのかをみんなで調べよう、ということで、生態計画研究所の奇ニさん、佐藤さんに何度も牧場に来ていただき、イベントで調査を行いました。

●ビオトープ作り
調査を行った上で牧場の中にどんな環境があると生き物が集まりやすいのかを検討し人工的にその環境を作ることにしました。
<池作り>
那須の牧場の下には川が流れていて、水辺を作ることで牧場内に水生生物がやってくるようにしました。
ヤゴ、ミズカマキリなどの水生昆虫の他、鳥の水浴び場になったりフクロウがやってきたり、タヌキやイタチが水を飲みにきたり、昆虫を食べにきたりしています。

作ったビオトープで
生き物調査の様子
池に住みついたヤゴ

<バタフライガーデンづくり>
日当たりの良い開けた場所にチョウや昆虫が集まりやすい野草を集めた花壇を作りました。花壇の周りにはいろんな昆虫が集まる様になりました。

荒れ地を開拓して花壇に
花が咲くと蝶だけでなく
いろんな生き物が集まってきます

<落ち葉プール>
男の子の大好きなカブトムシやクワガタなどの幼虫が住める落ち葉プールを作りました。ここから巣立った子たちが牧場内の木で活躍しているはず!

綺麗な落ち葉プールができました

益子牧場でもビオトープ作りを

昨年できた益子の牧場は元々耕作放棄地。
外来の草が多く草の種類も少なく単純で、土も肥えているとはいえない環境で、生き物は少ないことがわかりました。

↓昨年の調査の様子

https://note.com/shinrinno/n/n9f8ac228f2c5

その上で益子にもビオトープ池を作ろう!ということになりました。
今回も池作りの先生は牧場スタッフの航平。
普段は牧場で乳製品製造の工房長を務める航平が講師を務めます。


池作り1日目

まずは穴を掘る作業。
ひょうたん型にして、片方を浅く、片方を深めの池にすることにしました。
那須の池よりも少し大きめですが人数が多かったのであっという間に綺麗な形が出来上がりました!

とにかく穴掘り!
単純だけど面白い笑
ひょうたん型のこんな池の形になりました

水が抜けない様にシートを敷いて、砂利を敷いて1日目の作業は終了。

砂利を敷いて1日目の作業終了

池作り2日目

2日目は池の周りに草が生えて、自然と馴染む様に粘土を塗りました。
大人も子供も一緒にどろんこになりながら楽しく作業は進みました。

入水!
益子は深井戸を掘っていて綺麗な水がふんだんに出ます。
その井戸水が池に少しづつ溜まっていきます。


参加してくれた皆さん

2日目には森林ノ牧場の牛乳や発酵バターをレストランで提供していただいている、レフェルヴェソンスのキッチンメンバーも東京から15人参加してくれました。
↓レフェルヴェソンスってこんなレストランです。

ミシュラン三つ星であり、
環境に配慮したレストランの称号でもあるグリーンスターを取るレストラン。そんなレストランのメンバーが子供たちと粘土をベタベタやりながらはしゃぐ姿がめっちゃ良かったです。
「お金貯めていつか行くね!!!」
なんて言葉が子供から出ているのが本当に嬉しくて、それだけでもやって良かったと思えるような時間でした。

次回のイベント!

次回のイベントは5月15日に那須で開催します。
コロナがあったり、益子の開設で那須でイベントをやることが少なくなったのですが、今年は那須でも開催していきます。

那須の牧場に昨年開拓したばかりの放牧地があり、その放牧地の整備や草地作りのお手伝いを募集いたします!

単純な作業ですが、だからこそ皆さんと一緒に楽しく作業できればと思います。気軽にご参加くださいー!

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