日記　2021年8月23日　何かモヤモヤすることをメモしておく

『スマホ脳』という本を読んで以来、SNSをやめようとおもっているのだけれど、ついつい触ってしまう。

スマホ脳（新潮新書）

西本願寺のInstagramで漫画を連載させてもらってることもあって、つい「いいね」はいくつついたかなとか見てしまうのだけど…その全体が愚かなことだなと思う。SNSって必ず、「いいね」と結びつく。で「いいね」には「マネタライズ」の匂いがする。だからお寺や仏教者がSNSを使うのは良いと思うんだけど、そこに「いいね」を狙うとか、「いいね」を求めるというものが入ってくるとそれはおかしなことになる気がする。仏教と一番遠い。「世間を出る教え」である仏教が、世間に媚びを売るというか、世間の価値観に合わせていく事になるから。そして世間の評価で自分に価値があると思うようになることが本当におかしい。そういうことをしていたら、仏教者とか、お寺はあっという間にダメになっていく気がする。

方向性がズレすぎている。

さて、前置きが長くなったが、最近インスタグラムを使っていたらモヤモヤすることがあった。「＃話題」みたいなタブを押すと、美容師らしき人のアカウント（主に男性の美容師のアカウント）が現れる。そして、そこに、モデルと思われる女性の写真がいっぱい表示されるのだ。で気になるのが、その写真や映像の撮られ方がいかにも男性が好むようなきわどいショットなのだ。というかポルノ一歩手前のような感じがするのだ。これは美容師のアカウントを装いながら、男性の本能を刺激してフォロワーを増やしたり、いいねをもらおうとしているんだろうなぁ…と感じてしまう。男性の美容師の手で女性の髪を触ったりする映像が多いのだけれど、なにか、明らかに意図的にポルノに分からないようにポルノが撮られているような気がするのだ。そう考えると、何と言うのか、一見お洒落に見えるアカウントにおいて何かポルノ的手法で、人から「いいね」をもらったりフォロワーを増やすことで、それを権力に結び付けているような気がしてものすごく気持ち悪いと感じるのだ。

知らない間に、日常にポルノが入り込み、しかも、そこで搾取され、視線にさらされるのはいつも若い女性であり、そのサイトを作っている男性は権力欲を満たしていくような構図が見て取れる。一見爽やかでカッコいいInstagramにおいて何かそういう暗い欲望が渦巻いている気がしてすごく気持ち悪いのだ。キラキラしているインスタだけどそこに男性の支配欲のようなものが通底していて、誰にもバレないような形で美しく若い女性を売り物にしている。そして何かモデルの本人も「かわいい」と言われて有名になっていいのかもしれないけど、結局一番得しているのはオジサンという構図が見て取れてしまう。とにかく、知らない間にインスタグラムにポルノ的な物が入り込んでいる気がして気持ち悪いのだ。ステルスポルノとでもいうのだろうか。これが現代を表す不気味さの一つだなと思って、これを書いていてインスタやめようという気持ちを新たにしました。