エンド・オブ・ライフを読んで心がざわついた
(メモ)(忘備録)140字に収まらなかったので、ここに書いておく
佐々涼子さんの『エンド・オブ・ライフ』を読んだ。在宅の終末医療の現場を捉えたルポルタージュ。全編にわたって精緻な取材がなされてすばらしい作品だっが。人間の命の尊厳について深く考えさせられる。
ただ、何回か心がざわざわするところがあった。
作中に、家族がなくなる瞬間に拍手を送るシーンがある。ここだけは心がざわついた。もちろん何をしようと個人の自由だし、一生懸命末期医療を受けて精一杯生ききった人に、拍手を送ることは理解できるし、そういう見送り方があって一向にかまわない。しかし、何か心がモヤモヤする。
なんだか、僕は穏やかな気持ちでいれなかった。それは、何か生きている側が、死を自分の理解できる範囲に入れようというか、評価しようというしているように少しだけ感じてしまうからか…。拍手は、拍手することで周りの人に拍手を強制する効果を持つからなのか?みんなで拍手するシーン自体が私は嫌いなのかもしれない。
いや、でもやはり、死ということと拍手を結び付けることが嫌なのかもしれない。
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