庭に咲く長い話　（ショートショート書いてみた）

リモートワーク中の上司の話、長いなぁと思いながら庭先を見ていると、上司の話が庭に生え出した。

夏休みに入った娘が観察を始めた。

議題ごとに芽を出し成長しているようだ。上司の話が盛り上がると花が咲く。

とある長い話を引っこ抜くと、その話はすっと終わった。

ある長い話が続きに続いてどんどん大きくなるものだから、そろそろ摘み取ろうとスコップで掘ると、とんでもない根深さだった。

これはいかんと会社の同僚を呼び、二人がかりで半日かけて長い話を根っこから「ぼごおぉっ」と掘り起こして焼き捨てた。（立派に咲き誇っていたのでちょっと胸が痛んだ。）

翌日、上司は「ずっと悩んでた話が昨日なぜか解決した。」と清々しく教えてくれた。

その夕方僕は庭に除草剤をまき、それ以来上司はあまり話をしなくなった。どことなく申し訳なさを感じている。

またショートショートを描いてみました。

今回は、朝8:30からのミーティングでものすごく長い話をされる方がいらっしゃって、長い話について書くことをまず決めました。

長い話と同じく僕が嫌いなものに「椎茸」がありまして、椎茸の要素「勝手に生えてくる」を掛け算すると、「勝手に生えてくる長い話」という物語の軸ができました。

描きたいテーマがあると筆が進みます。ストレス解消になりました。読んでくださりありがとうございました。