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自己と会社、共に成長できる場所に身を置く大切さ

Photo by Hello I'm Nik 🎞 on Unsplash

もうちょい布石を置いて取り上げようと思ってたんですが、プログラミングスクールの講師をやっておりまして。

プログラミングというより、プログラミング関連知識の学び方を教える、というスクールですが、ITエンジニアで働くために受講して頂いている方が多くを占めるため、転職活動の支援・相談の受付もおこなっています。

今回、ある受講生から「受託開発の良い会社を見極めるに際し気をつけること」という質問を頂きました。受託開発会社もピンキリですし、そういう部分が気になるのも、よく分かります。経験者だとしてもそう。

公益性が高そうな質問を頂いたので、私が良い会社と判断するポイントを整理していきましょう(`・ω・´)

良い会社とはなんだろうか?

良い会社の見極め方の前に、「良い会社」の定義を明確にしましょう。まあ人によりけりな部分が大きいので、あくまで私が考える良い会社という体で進めます。良い会社とは以下を満たす会社です

・これまでの経験が活かせる
自分の能力が十分活用できる
自発的に行動できる社員が多い
・社員の評価基準が明確である
・チャレンジを推奨する

人によっては、ここに働き方とか給与とか福利厚生などが入ってくるかもしれません。私の場合は上記5つがあるかどうか?で判断をしています。

一番重要な要素はなにか

さて、5つほど挙げましたが、この中で特に重要なものが1つあります。

チャレンジを推奨する

これです。チャレンジを推奨する会社・組織であることが何より大事。エンジニアであれば、新しいライブラリを導入する、新しいツールを使う。経験がない技術の仕事もさせてもらえる、位のイメージでしょうか?

チャレンジとは一種の投資です。新しい試みを行い、より良くしていく活動の連続です。当然うまくいかないこともある。それを推奨できるということはうまく行かない可能性も織り込んでサポートできる余裕があることを示します。

人が成長していくには、常に新たなことを学び続ける環境が必要です。「動機づけには、罰やストレスなどの不快なものが一定量あったほうが、効率が上昇するという法則」としてヤーキーズ・ドットソンの法則と呼ばれるものがあります。ストレスがあまりなく安全な心理状態を「コンフォートゾーン」といい、「ストレッチゾーン」、「パニックゾーン」と心理的な負荷が上がっていきます。

人は、自分の能力が追いつかなくなったとき、未知な状況に追いやられ、恐怖やストレスを感じます。これが過度になりすぎるとパニックゾーンに追いやられうつ病などの疾患に繋がりますが、適度なストレスがある状態であれば、そのストレスから逃れるために高いパフォーマンスを発揮するようになります。

自分がまだ得ていない「未知の」問題に触れ続けることで自らの成長を促していく。チャレンジを推奨する企業はこのことをよく理解してして、目標設定という形で、日々コンフォートゾーンを抜けさせようとします。

更に良い会社であれば、このチャレンジを会社と自己成長、両方に効いてくる目標設定を活用しています。OKRという評価管理手法があります(ちなみにみなさんが嫌いな一般的な目標設定はMBOといいます)
長くなるので今回は触れませんが、個人の目標の延長で会社の目標を達成できる。OKRはそういう目標設定を行います。

自分ごとになる会社に評価されやすくなる自己成長とキャリアアップにつながる

これらをうまく活用できている会社を、私は良い会社だと考えています。私が会社の見極めで「チャレンジを推奨する」会社を重視するのはこういう背景があるのです。

どういう企業を選ぶべきか?

本題である受託開発会社を選ぶという観点に話を戻しますが、歴史が長い大きな会社を選ぶのをまずやめましょう。

受託開発を生業にして20年や30年くらいの歴史がある会社は総じて大所帯です。500人こえたら大所帯と判断しているのですが、そういう会社だと古くからの付き合いや、母体が大きいことで勝手に仕事が集まってくるので、あまりチャレンジを行う必要がありません。すでに慣れている技術を使って安定して仕事をこなすことができれば会社は継続できるのです。その分給与は十分出るので安定はしていると思います。

大所帯に行く際の懸念点として、人数が多いことで活躍の場が分散してしまうことも挙げられます。階層化している組織で大きな仕事を小さく分けてこなしていく。仕事が小さい分大きな成果を得にくくなるため、目立って上に引き上げられるのに時間がかかります。

もし狙うなら、社員規模30-100くらいの受託開発企業をおすすめします。人数が少ない分普段やったことない仕事が普通に飛んできますし、大所帯の会社と比較して個人の活躍をより会社に認識してもらいやすくなります。

まぁこの辺は商流関係もあり、多重請負に陥りやすい立ち位置ではあるんですよね。一次請けか、最低でも二次請けをやってる会社を狙っていくのが良いかと思います。これを超えると地獄しかない

で、どうやってそれらを評価するの?

転職者、とくに未経験者の立場で評価するポイントとしては、実際に話を聞きにいくしかないかと思ってます。中小の受託開発企業なら採用に苦労しているので、Wantedlyなどの媒体を活用していることが多いです。この経路からまず話を聞きに行くことができるのでそれを活用する。

面談の場で、面談者に聞きます。

「会社にしっかり貢献するため、難しい仕事をこなすことも要求されると思うのですが、〇〇さんが、ここ半年以内で行った社内でのチャレンジと、その結果、どんな評価をされたのか教えてください」

ここで納得いく答えが得られるか否かで判断できるかと思います。チャレンジしている会社は常に社員にこれを意識させますので、面談担当者がちゃんと話すことができます。

わすれてはいけないこと

未経験であっても会社への貢献を忘れないようにすることです。エンジニアとしては未経験であっても、エンジニアを目指す前にやっていた仕事で得たものも大きいはず。それを会社に還元することを忘れないようにしましょう。

会社は社員が売り上げを上げて成立するのもの。売り上げなくして給与なし。ITだと給与の3倍稼いでようやく貢献している形になるんですよね(´・ω・`)

未経験でも採用しているということは、チャレンジ機会をもらえてるということです。これも投資。今はそこまで貢献できないが将来は貢献してもらえるだろうという信頼関係があります。入社して一年で辞めるみたいな、自分の成長だけを考えたフリーライドはやめましょう。

おわりに

エンジニア歴も10年を超え、受託、自社、ベンチャーと5社ほど渡り歩いた結果たどり着いた受託開発企業の見極め方です。質問者だけではなく、これから転職を考えている皆様のお役に立てられれば嬉しいです。


なお私は現職、受託開発企業です。この目で選んだ成長には良い会社だと思うので、もし興味があるかたはTwitterにでもご連絡いただければ(`・ω・´)

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