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チームの未来を考えたらDesign&ResearchOpsという組織ができた話

こんにちは、篠原(@shinopara_jp) です。サイボウズという会社で、デザイナーとして働いています。

この度、サイボウズ デザイン&リサーチにDesign&ResearchOpsというチームが誕生しました👏

このチームは組織の成長にあわせて適切な人材を採用・育成し、業務プロセスを最適化することによりデザインとリサーチに集中できる環境を整備することを目的としています。

この記事では、なぜそのような組織が誕生することになったのか?どのような取り組みをしていくのか?について紹介したいと思います!

これからDesignOpsの立ち上げを考えている方や、所属するチームの未来について考えたいと思っている方の参考になれば嬉しいです。

きっかけは「将来への漠然とした不安」

サイボウズ デザイン&リサーチには活動の方向性を示すスローガンがあるのですが、実は誕生から6年が経過していました。

活動の方向性を示すスローガン

「6年間でチームも変化したし、将来に向けてこのままの方針でいいのだろうか…?」「そもそも将来的に何を目指しているんだっけ…?」という声がメンバーから上がり、チームの未来について考える機運が一気に高まったのがきっかけです。

そこで、サイボウズ デザイン&リサーチのメンバー全員で3年後のチームの未来について考えてみることにしました。

みんなでチームの「強み」と「弱み」を書き出したら、直面している悩みが浮き彫りに

チームの未来を考えるには、まず今の状態を把握することが肝心です。そこで、最初に現状のチームの「強み」「弱み」をメンバー全員で付箋に書き出すワークショップを行いました。

ワークショップで書き出された付箋たち

ここで重要なのはメンバーひとりひとりが今感じていることを物理的に見える状態にすることです。そうすることで、チームの現状を俯瞰して見ると同時に、メンバーと共通認識を作ることができます

ワークショップでは様々な「強み」「弱み」が出ました。その一部をご紹介します。

強み💪

  • 多様なメンバー

  • グローバルにチャレンジする土壌が整った

  • 採用順調 

  • 専門スキルを持ったメンバーが集まっている(アクセシビリティエキスパート・リサーチャー・デザイナー・言語)

  • やりたいことは挑戦できる、キャリアを主体的に選べる

弱み😰

  • デザインやリサーチに集中できない

  • グローバルに向けた土台はできたが、その次のステップが見えなくて不安

  • 開発と連携したリサーチの加速が必要

  • メンバーの困り事や稼働の状況が見えづらい

  • ユーザーのリアルな使い方や状況の把握はまだ十分じゃない

このワークショップを実施して分かったことは、開発に関わるデザインやリサーチ業務になかなか集中できないという問題をメンバーが共通して抱えているということでした。

デザインやリサーチ活動の前後には様々なプロセスが存在します。ほんの一例ではありますが、デザイナーの採用や育成、デザインルールやガイドの整備、ツールの選定や利用メンバーの管理、被験者のリクルーティングやNDAの締結などです。

メンバーはそれらの部分に多くの時間を割かれ、コアな業務になかなか専念できない状態でした。

とはいえ、上にあげたような業務は高品質なデザインやリサーチを継続的に行う上で軽視できない重要な業務です。

3年後を見据えた時、人材を採用・育成し、デザインやリサーチに集中できる環境を整備する専門チームが必要不可欠

どうしたらよりコアな業務に集中できるようになるのか?デザインやリサーチの価値を最大化できるのか?3年後の未来を見据えた時に必要なのは人材を採用・育成し、デザインやリサーチに集中できる環境を整備する専門チームであることがわかりました。

すでにGoogleやMeta(Facebook)など海外の企業では、人材やプロセスの最適化を行いデザインの価値や影響力を最大化するための取り組みとしてDesignOps(デザインオペレーション)という活動が行われています。

DesignOpsについては以下の記事で詳しく紹介されているので、興味のある方はご覧ください。

サイボウズは今後グローバルに向けて製品を広めていく方針です。そのためには人材を採用・育成して、組織として戦力を今以上に強化しなければなりませんし、プロダクト開発を加速させるために安定的にデザインやリサーチを提供することが重要になっていきます。

それらを実現するためには、仕組みや環境を整備するDesignOpsが必要不可欠だと感じました。

チームブランディングチームの進化版としてDesgin&ResearchOpsチームが誕生

とはいえ、今までそのような取り組みを全くやってこなかったわけではありません。サイボウズ デザイン&リサーチにはすでに「採用・育成・ナレッジシェア」を目的とした「チームブランディングチーム」という組織が存在し、私はそこでリードとして活動してきました。

3年後の未来を見据えた時に、チームブランディングチームの活動範囲を広げていくことがデザインやリサーチの価値を最大化できると考え、チームブランディングチームの進化版としてDesgin&Research Opsチームが誕生しました。

サイボウズ デザイン&リサーチの組織図

Desgin&Research Opsチームは、各サブチームのハブとなり、組織の成長にあわせて適切な人材を採用・育成し、業務プロセスを最適化することによりデザインとリサーチに集中できる環境を整備することを目的としています。活動としては以下の取り組みを行います。

採用・育成・相談

  • 社外向け情報発信

  • イベント開催・人材発掘

  • 他企業との連携

  • 新卒・中途面接

  • スキルトレーニング

  • オンボーディング

  • 相談(キャリア・異動・体験入部)

チームづくり・効率化

  • ナレッジシェア

  • コミュニケーション

  • ルールのドキュメント化

  • 環境整備

私個人としては、チームブランディングチーム時代から取り組んできた採用・育成・相談の部分を引き続き担当していく予定です。

本格始動は来年!気づきや学びはnoteに書いていきます

Design&Research Opsチームはできたばかりで日々手探り状態で活動しています。失敗や成功も含めて学びはnoteにまとめていこうと思いますのでお楽しみに!

最後まで読んでいただきありがとうございます!Twitterもやっているので、お気軽にフォローしてください👋 https://twitter.com/shinopara_jp