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転職を考えはじめた時に頭をよぎることへの回答

こんにちは、ITエンジニア採用支援の東雲総合研究所です。

先日友人から、転職活動相談がありました。転職の検討を始めたところで情報収集中という段階です。この相談の中に、多くの人が同じように悩むのではという質問があったので、こちらでも紹介したいと思います。

1. 資格は取った方がいい?

相談の中に、転職に有利な資格が知りたいというものがあったのですが、資格取得は転職市場での価値を高めるのに役立つのでしょうか。

スキルを証明するものとしてはアリ

今の業務レベル・スキルを証明するために資格を取得するのは、業務レベルに説得力を与えることになるため、一定有利に働くことが考えられます。また、普段の業務の一段上の資格を取得することで、実務経験はないが知識としては準備が整っているということや、自己研鑽に励んでいるという姿勢のアピールもできるでしょう。
ポイントは、通常業務や応募している求人に関連する資格であるということです。

「資格があるから就活で有利」にはなりにくい

一方で、転職活動を有利にするためにと業務関連性の低い資格を取っても、あまりプラスに働くことはないでしょう。冒頭の友人は「とりあえず簿記を勉強している」と言っていましたが、希望する職種や業界とは全く関連がないものでした。自己研鑽として資格を取るのは素晴らしいですが、転職活動を有利にするためにという目的であれば、業務関連性の低い資格取得はあまり有用なものにはなりません。

しかし、例えばAWS関連の実務経験はないから、AWS認定資格を取得しても意味が無いかというとそうではありません。
クラウド環境での実務経験を必須としている企業はもちろんありますが、探していけばクラウド未経験でもOKな企業もあります。(もちろんITエンジニアとしてのそれ以外の実務経験は必須)
こういった企業においては一定育成枠として見てもらえるパターンもありますが、入社してからゼロベースで経験を積むより、何らかのAWS認定を取得しておいた方が面接でもアピールにつながるのは容易に想像ができます。

「転職にあたってまずは何か資格を取ろうとしている」という話、実はよく耳にします。資格を取りたい場合、スキルを証明するものとなるか、業務関連性があるかを考え選択すると良いでしょう。
資格は経験を補うもの・日々の学びを第三者視点で証明や認定してくれるもの、として捉えてみるとちょっと気持ちが楽になって良いかもしれません。

2. 年齢の壁、実際は?

35歳限界説は過去のもの

少し前まで、「転職するなら35歳まで」という35歳限界説がささやかれていましたが、最近は40代以上の転職市場も活発です。50代の方(早期退職の方も含む)もチラホラ見かけます。
ただ年齢が上がると、自分ができることも企業から求められることも、より狭く高度になるため、30代までの転職と比較して、ピッタリはまるポジションは見つかりづらくはなります。
さらに30代後半以降はマネジメント経験を求められることも多いので、マネージャー経験の有無も転職の成否を握る鍵となるでしょう。

管理職転職は少しチャレンジング

先ほどマネージャー経験について言及しましたが、今は管理職以上の求人も多いです。このため、現職で物足りなさを感じていたり、新しい環境を求めている方にはぜひチャレンジしていただきと思いますが、管理職として転職した後、成果が出せず苦労される方が一定いるのも事実です。
入社後の人脈が少ない中、新しい会社での仕事の進め方に慣れずに孤立してしまったり、部下から突き上げられたりとさまざまな理由がありますが、求められる役割が高度になる分、スタッフクラスの転職に比べ入社後立ち上がりタイミングでの難易度は上がると言えます。転職したいが目指すポジションのハードルが高いと感じる場合は、クラスを下げて入社することも検討の一つです。

クラスや年収を上げて転職し、活躍している方ももちろんたくさんいますし、管理職として転職することを抑制する意図はありません。ただ一定リスクはあるということだけ、頭の片隅に留めていただけたらと思います。

3. 異業種への転職は難しい?

若い方の異業種転職はやりやすいが…

異業種転職を目指すなら、社会人経験が浅いうちの方が容易でしょう。新しいスキルや知識の飲み込みが早いことに加え、求職者・企業側双方が求める給与水準が合致しやすいという事情もあるためです。
30代後半以降に現職と全く異なる職種で転職するのはハードルが高いため、まずは副業やボランティアとして経験を積むなど、段階を踏みながらチャレンジすることをお勧めします。

リスキリングの方法

異業種転職へのファーストステップとしては、最近話題に上るリスキリングがあります。最近IT業界ではベンダーによる無料の学習リソース&就業サポート提供などもあるので、IT関連職種に異業種転職を目指す方には朗報かと思います。
一例として、SalesforseのPathfinderプログラムをご紹介します。

また、国から教育訓練の支援を受けられる教育訓練給付制度もあります。こちらは様々な業界の教育訓練がラインナップされているので、興味がある方は検索システムで探してみてください。

教育訓練給付制度とは
教育訓練給付制度とは、働く方々の主体的な能力開発やキャリア形成を支援し、雇用の安定と就職の促進を図ることを目的として、厚生労働大臣が指定する教育訓練を修了した際に、受講費用の一部が支給されるものです。

厚生労働省 教育訓練給付制度


終わりに

転職を検討し始めたときに頭をよぎることについて3点ご紹介してきました。転職するからといって新しいことを始める必要はなく、今あるスキルや経験を活かせる転職先を探すことが、シンプルですが基本です。
その上で、付加価値をつけたいのであれば資格取得やリスキリングもよし。ただし、転職で有利になることを目的としてこれらの活動を行うのではなく、現在の業務にプラスすることで説得力を持たせることができるかを考えて学習内容を決めることがコツです。繰り返しになりますが、純粋に自己研鑽が目的の場合はこの限りではありません。好きなことを大いに学びましょう。

そして、転職に年齢制限はないので焦る必要はありませんが、30代後半以降はマネジメント要素を求められる求人が多いため、現職でマネジメント経験を積むことで、転職の選択肢は広がるでしょう。
ITエンジニアにおいては、より高度な技術力が求められます、一朝一夕で技術力を上げることは難しいため、日々の継続的な勉強と"素振り"が大事です。

今回の記事は友人からの相談をきっかけに書きましたが、転職した知り合いに経験談を聞いたり、質問をぶつけるのも第一歩として良いと思います。転職が頭をよぎった皆様が今後のキャリアについて解像度を上げていき、自分の道を切り開いていけることを応援しています。

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