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笑顔で優雅な勁草に

人のスマホ画面に何のアプリが入っているかを見た時、iTunesにどんな音楽がダウンロードされているかを知った時、人の家の本棚を見た時、等々。

その人の脳内を垣間見る感じに、何だかちょっとワクワクします。こういうのが好きなんだ、予想通り!もしくは、へぇ、こんな一面があったんだ、意外。いろんなパターンの発見があります。そしてその人のことを、ちょっと深く知れた気になります。

そんな感情を抱く瞬間が私にはもう一つ。その人の好きな言葉、座右の銘を聞く時です。

多くの人が心の支えとなるような言葉を持っていたりしますよね。私にも聞かれたら答えられる座右の銘があります。中国語、英語、日本語由来のものがそれぞれ一つずつです。

以下、暫し私の座右の銘にお付き合い頂ければ幸いです。

疾風勁草

一つ目。疾風勁草。疾風に勁草(けいそう)を知る。

中国の後漢書、王覇伝に記されている言葉。疾風、激しい風が吹いた時に初めて、勁草、強い草であることがわかる。つまり、逆境に立たされた時にこそ、その人の真の強さがわかるいう意味です。

人間、自分が幸せな時、順調な時に前を向いて生きることは難しくありません。自分が辛い時、苦境に立たされた時にどれだけ強く生きられるか、その人の本質が問われます。辛い時こそ前を向ける人間でありたいと強く思います。

Living well is the best revenge

二つ目。Living well is the best revenge.  優雅に生きることが最大の復讐。

英語由来と先ほど述べましたが、スペイン語由来のようでした。人生で悔しい思いをした時、惨めな思いをした時、誰かに復讐したいと思うのではなく、自分が優雅に生きていくこと、それが最大の復讐だというこの言葉。

私はこの言葉が大好きです。誰かのことを恨むくらいなら、その人が羨むくらい幸せに生きてやる、そう思っています。

笑う門には福来る

三つ目。笑う門には福来る。

お馴染みの諺です。笑って明るく過ごしている人には幸福が訪れるというこの言葉。

これも、人間幸せな時に笑って過ごすことは簡単だと思います。問題は幸せではないと感じる時でも笑って過ごせるか、です。理想は辛い時でも周囲への笑みを忘れない人。誰かが私のことを思い出す時、浮かぶ顔は笑顔であってほしい。私のことを嫌いな誰か。その人にとっても思い出す大嫌いな私の顔は笑顔であってほしい、と思うわけです。

私にっとての座右の銘は、全てマイナスの感情から生まれています。落ち込んだ時、悔しい思いをした時、惨めな思いをした時、これらの言葉が私を鼓舞してくれました。

マイナスの感情に支配され易いくせに負けず嫌い、でもそれを他人に悟られずに飄々と生きていたいという、無駄にプライドの高い私の性格が、これらの言葉から透けて見えてきます。

その人がどんな言葉を大切に生きてきたのか、どんな言葉を心の拠り所としてきたのか、それを知る時、その人のこれまでの人生を覗き見たような、ちょっと嬉しい気持ちになります。

あなたの座右の銘は、何ですか?


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