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部下に具体的な指示ばかりしていると部下は成長しない――その指示は具体か抽象か

みなさんは部下に指示をする時に、具体的に指示をしますか? それとも抽象的に指示をしますか? 部下に対する指示は具体的であるべきでしょうか?

抽象的な指示というと「フワっとしてる」とか「わかりにくい」といったイメージがあって少しネガティブに捉えられることが多いと思います。しかし、私はあえて抽象的に指示をしたりします(当然、具体的に指示をしなければならないシーンもありますので使い分けていますが、抽象的な指示の方が多いです)。

それはなぜでしょうか?

私がそうする理由は「自分の期待を超えてくる可能性があるから」という一言に尽きます。部下にあえて余白を残してあげるんですね。具体的な指示を行うと部下にとっては非常にわかりやすいですし、手を付けやすく早くできるという側面があります。しかし、それだと具体的な指示以上のものがでてくることが少ない。

あえて抽象的に指示してみることで、部下の成長を促すアプローチをとっています。ある程度の知識・スキル・経験をもったメンバーでないと抽象的な指示をこなせないので、当然、失敗することもあります。新卒にいきなり抽象的な指示をしても右往左往するだけで仕事が前に進まないでしょう。このあたりはシチュエ―ショナル・リーダーシップの考え方に近いかもしれません。

抽象的な指示と具体的な指示を比較

それぞれの指示について、メリット・デメリットを整理しておきましょう。

具体的な指示のメリデメ
・上司目線:期待を下回らない/期待を上回らない、指示の準備にコストがかかる
・部下目線:知識・経験・スキルが足りなくてもできる/つまらない、やらされ仕事になる

抽象的な指示のメリデメ
・上司目線:期待を下回るかもしれない/期待を上回るかもしれない、指示のコストがかからない
・部下目線:知識・経験・スキルがないと大変/おもしろい、やりがいがある

これを理解して、部下の状況を鑑みてどういう指示の出し方をすればよいかを考えると、自分にとっても部下にとっても良い仕事の在り方が見えてくるはずです。具体と抽象については、細谷功さんの本がとても参考になります。下図は上司と部下の関係に関する図の引用です。

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こちらの図にもある通り、当然受け手によって使い分ける必要がありますし、ズレるとコミュニケーションギャップが生じます。部下の置かれた状況やスキルを見極めて、うまくマネジメントしていく必要があります。具体と抽象についてご興味ある方はこちらの本をご一読いただければと思います。


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