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最終出社日、社長から社内に贈ったメッセージ

創業した会社を退任するなんてことは、この先は一生ないかもしれない...
そう考えると、今日の最終出社日という日の感情をそのまま残しておきたいので、メンバーみんなに伝えた言葉をそのままNoteにも残しておきたいと思いました。

お世話になったみんなへ

最後の挨拶がリモートZoomは、さすがに寂しかったけど。笑

改めて、皆さま本当にありがとうございました。フェアウェル動画も実はディスプレイ越しに涙が出てました。泣けました。作ってくれたまろをはじめ幹事チーム、またメッセージをくれた皆さまも本当にありがとう。

感謝以外の気持ちはもう何も湧いてこないくらい、感謝してます。
Zoom定番のこれ見れてよかった。笑    アクアマンなの?

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これが、社長としては最後のメッセージです。
少し長くなりますが、みんなに贈らせてください。

創業から大切にしてきたこと

私は、2011年の創業から一貫して、とにかくフェアな精神を大切に経営をしてきたつもりでした。年齢、性別、立場など一切関係なく、とにかく1つの機会を超えたらまた新しい機会を一緒につくる。権限をどんどん与える、ちょっとかそれ以上に困難なプロジェクトを乗り越える。その結果、期待のはるか上方をいくような成長をみんなが遂げてくれて、まさに年齢や性別や立場に関わらずぐんぐん成果をあげてくれました。

フェアな精神はあらゆる面で、です。
カスタマー価値とは。何が喜ばれるのか、品質に妥協はないのか、速度はあげられないのか、より使いやすくするにはどうしたらいいのか。
クライアント価値とは。喜ばれることはなにか、なにに困っているのか、私達ができることはひねり出したのか、どうしたらよりよいサービスになるのか。
組織/人事価値とは。フェアな組織や人事とはなにか、活躍する人を引き上げるには、失敗よりも挑戦回数を評価するシステム、スピード。

様々な情報を多面的に吸い上げつつも、即断即決でフェアに正しい方向へジャッジをするように心がけていました。ときにトラブルもあり、ときに納得いかないこともあったと思うけれど、その度に正しく衝突しながら理由の説明をしてきました。

「バランス」という一言で片付けるつもりは全くありませんが、常にプロダクトや組織全体のバランス(ガバナンス)を考えながら、振り子のごとく右を目指したり、左へ行ったり、または時に止まって仕込みをしたり。たくさんの朝令暮改もトラブルもあったし、嬉しかったことも同様にたくさんありましたが、8年半、みんなの支えによって本当に様々なチャレンジを仕掛けることができました。

そのプロセスの中では社内外からもたくさんの叱咤激励がありましたが、今日まで関わってくれていたみんなのおかげでなんとかやってこれました。社交辞令ぽいですけどこれらは全て本音で、今日までの会社成長があったのは、本当に奇跡的な状態であり、Locoという会社のメンバーみんなが最高だったからにほかなりません。

改めて、本当にありがとうございました。


新卒はリーマンショック、創業は東北大震災

1つだけ、みんなに今だから伝えたいメッセージです。

実は、私がRecruitに新卒で入社した直後の年にはリーマンショックがありました。若いみんなほど信じられないかもしれないけれど、当時も当時でとんでもない混乱の最中にあり、経済は一生回らなくなるんじゃないか、という社会の悲壮感でいっぱいでした。株価も経済も大変なことになり、宿泊施設も稼働率の低迷や、今では信じられないような価格に落ち込みました。現在のコロナショックとはまた少し異なる、実際に超大型の企業倒産とその連鎖倒産が続いたのはまた違う恐怖がありました。

また、ご存知の通り2011年の震災がきっかけで私は起業を決めたわけですが、当時も日本中が喪に服す雰囲気であり、これも今とは似て非なる局面でした。全てのテレビCMは停止し、誰も旅行をするムードもなく、SNSに楽しいことは不謹慎で一切アップできない空気感。日本経済はいよいよ終わったと世界中から思われていました。

しかし、その後の結果はどうでしょうか?

もちろん今なおまだ続いている被害や問題は数多くあれど、2020年始までは経済も社会もどんどんと成長をしてきました。この期間でどれほど多くのテクノロジーが増え、社会が便利になり、変化していったでしょうか?

旅行業界に目を向けてみましょう。むしろ、こうした混乱こそOTAには機会(チャンス)がたくさん溢れ、それを超えて伸びていった会社やチームがそこにはありました。クライアントさんが悲鳴をあげている今こそ、ヒアリングして寄り添い、リスクを取ってできる打ち手がたくさんあるはずです。私たちとて、リーマンショックの余波残る混乱のど真ん中を走り続けてきたのです。

これからの未来を考えてみる

新型コロナウイルスは致死率がそこまで低くない割には、感染力があり、極めて厄介です。これは誰しもが今では認める事実です。今なお専門家の意見すら二分しており、情報は錯綜し、浅いも深いも賛否や罵詈雑言や迷信すらも飛び交っており、何を信じたら良いのかわからないこともありそうです。来週の東京はどうなるのか、来月の世界はどうなるのか? すら、いまいちまだわからないシチュエーションです。

しかし、解像度の高い未来は私にも当然わかりませんが、過去の事実から見て1つだけ断言できることがあります。それは、人類は歴史上に何度となく未知のウイルスと戦ってきたが「1度たりとも敗北したことはない。」という事実があるということです。スペイン風邪、はしか、風疹、結核、黒死病、インフルエンザ、SARSなどなど。あらゆる公衆衛生上のリスクを乗り越え、今日の人類があります。

新型コロナウイルスによって短期的には旅行も落ち込むし、世界では多くの方も残念ながら亡くなっているし、経済も落ち込んでいくことは間違いないです。しかし、長期には必ずアジャストされていき、残された人たちによって社会はきっと新しくより良い姿に変化して戻ってきます。悲壮感のある今のような時期ほど「もう経済は元に戻らない。」といった言論風潮が飛び交いますが、絶対にそんなことはありません。ありえません。いつかワクチンもでき、抗ウイルス薬もでき、人類は新型コロナウイルスとも付き合っていけるようになるはずです。

今だから重要なこととは

その未来に向け、会社もReluxもより強くなっていることが重要です。

もしもコロナショックと同等かそれ以上のペースで会社が悪化/停滞し、気づかぬ間に価値の重大な欠落によってシェアを落とすことになると、社会が戻ってもサービスの力強さは失われてしまいます。これはコロナのダメージと紛れて現れるため、最も注意しなくてはなりません。しかし、逆にマクロに乗じて停滞しつつもマーケットシェアをきちんと拡大できたなら、むしろ社会が戻って来る時には今よりも強い姿で帰って来られるのです。不況期はいつも、大企業よりベンチャーにとって最大チャンスなのだと歴史が教えてくれています。守るべくを守り、攻めるべくを攻める絶好機です。

この話しを私がするのは、もはや他人行儀で無責任な提案に見えるかもしれません。が、今会社にいるメンバーのみんななら絶対にできると信じていますし、だからこそ伝えたいと思ったし、退く意思決定をした次第です。
※まさか、こんなに大きな問題になるとは思っていなかったが...

なので私にとっての最大の喜びは、半年後、1年後、3年後に、「え、やっぱり篠塚っていなくて平気だったやん。笑」 となることが、一番うれしいです。そうなるはずですし、そうしてください。笑  ここは無責任な話しですけど。

感謝をこめて

これからも年齢や性別や立場は一切関係なく、疑問に思ったことは徹底的にぶつけあう社風。しかし一方で、過去積み上げてきた文化やワークしていた制度すらも新しい体制で破壊していく大胆さ。またこれからも、強い振り子に揺られながら、より強いサービス・会社になっていってくれたなら私はとても嬉しいです。

これから私は一緒に働くことは叶いませんが、Reluxの1ファンとしてたくさん応援できたらと思っていますし、縁がこれにて切れるわけでも決してありません。これからも、たくさん応援しています。

以上、大変長くなりました。

8年半もの間、本当に本当にありがとうございました。

Reluxに関わるすべての人に、さらなる幸せがありますように!

今後は何をするのか? 

ビジネス系Youtuberで1位を目指す!  

というのは全然おもしろくもない冗談ですけど、私自身が失敗を恐れずに新しいことをどんどん挑戦してみたいと思っています。今時点では、実際はほとんど何も決まっていませんけど。笑   

まぁとりあえずコロナウイルスが落ち着いたら、またみんなで昔みたく新橋の赤ちょうちんへ飲みにいきましょう。送別会が全部流れて寂しいです、わたし。困っているレストランや居酒屋にもお金を使いにいこう。


さて、Noteをご覧の皆様におかれましては、退任祝いにでもYoutubeの登録をおねがいします。笑   まだ何もしてないのに登録だけ増えてて一番不安ですが、とりあえずがんばってみます。ついに明日から動画を公開です!


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