見出し画像

マーケティングの現在地点はH2Hマーケティングらしい

どもっ、しのジャッキーです。本記事は、マーケティングに関する個人的な学びのアウトプットです。

私は「マーケット」という名前の付く部門にいます(詳細はプロフィールご参照)。私自身は、全社戦略立案がお仕事だと思っています。ただ、部門の名称的には、マーケティング部門って感じでもあります。

マーケティングについては、10年くらい前に、BBT(ビジネスブレイクスルー大学大学院)のMBAコースの科目受講をして学びました。その時の教科書は「コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント 第12版」でした。

ご存じない方もいらっしゃるかもしれませんので一応申し上げておきますと、1000ページあります。

まさに鈍器

当時これを読んでいて、マーケティングというものがより一層わからなくなりました(苦笑)一般的には、マーケティングを宣伝・広告・広報のようにとらえているのは部分を切り取っているだけでマーケティングを過小評価している、という感じの主張をよく見るような印象があります。

一方で、私は、むしろマーケティングというものが含む概念があまりに広すぎてむしろどうとらえていいのか迷子になり今に至ります。そして、それをとらえるためには、この鈍器に取り組むことか、、、と思うと気が萎えます。

当時受けたBBTのマーケティングのプログラムの講師はネットイヤーグループの石黒 不二代さんでした。その時は、デジタル化によってマーケティングが大きく変化しているという内容を中心にした内容でした。

マーケティングとは?

そのプログラムの中では、アメリカ・マーケティング協会、日本マーケティング協会、コトラー氏、ドラッカー氏、Wikiなどのマーケティングの定義を引いた上で、以下のようにまとめていました。

マーケティングとは、顧客サイドにたった「売れる仕組み」をつくること

その上で、商品・サービスが「売れる」ためには

  • 顧客のニーズを知り(→調査)

  • ニーズを満たす商品をつくり(→プロダクトマーケ)

  • 顧客がその商品の存在を知り、特徴ろ理解し(→広告・宣伝・営業)

  • 手に入る場所に商品が置かれ(→チャネル)

  • 適切な価格で提供されている(→プライシング)

必要があり、これらの一連のプロセスが「売れる」という言葉に集約される。これらの顧客を意識した一連のプロセスが、企業内で統合・調整された「仕組み」を作ることがマーケティングだ、としています。

!?

おぉ、なんか、今、当時の資料を読み返すと結構、すっと入ってくるな(苦笑)

Marketing1.0から4.0

先ほどの鈍器の著者のコトラーさんは、定期的にマーケティングをアップデートしており、番号が振られていて日本語の最新版では4.0が出ています。そこまでのコトラー・マーティング理論の発展は、以下のようにまとめられています。

マーケ1.0:製品中心のマーケ → 機能的価値訴求
マーケ2.0:顧客志向のマーケ → 差異的価値訴求
マーケ3.0:価値主導のマーケ → 参加価値訴求
マーケ4.0:経験価値志向のマーケ → 共創価値訴求

表:「DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー 「近代マーケティングの父」として 社会的な問題の解決に生涯を賭ける」をもとに篠崎作成

そして5.0: マーケティングの現在地点

鈍器とH2Hマーケティング

先ほどの日本語の最新版では4.0と書きました。実は、「Marketing 5.0: Technology for Humanity」が2021/1/27に出ています。4.0の時は、英語版発刊から9か月後くらいで、日本語版が出ていたので、2021年内にでるのかなぁ、と思っていたら、2022年2月現在まだ出版されていません。朝日新聞出版のHPに行っても予定は書かれていないように見えます。

ということで、英語版を読んで、英語の勉強もする、という一挙両得もいいのですが、前哨戦ということで、同じく2021年に発刊されているコトラー氏の「コトラーのH2Hマーケティング「人間中心マーケティング」の理論と実践」を読みました(日本語版は2021/9。

Marketing 5.0: Technology for Humanity」のタイトルが「人間性のためのテクノロジー」とあるように、Marketing5.0を学ぶにあたっても本書の、「人間中心マーケティング(H2H Human to Human)マーケティング」のコンセプトを学んでおくのがよいだろうと思ったためです。

ちなみに、Marketing5.0の「はじめに」の最後には以下のように、日本が第5期科学技術基本計画(2016-2020)で打ち出したSociety5.0に強くインスパイアされたと書かれていたりします。

This book is also partly inspired by Society 5.0—a high-level initiative of Japan—which contains a roadmap to create a sustainable society supported by smart technologies. We agree that technology should be leveraged for the good of humanity. Marketing 5.0, therefore, has the elements of both the human-centricity of Marketing 3.0 and the technology-empowerment of Marketing 4.0.
(以下、篠崎意訳)
本書は、日本の高次のイニシアティブであるSociety5.0にもインスピレーションを得た。これは先進技術によって支えられた持続可能な社会を創造することが含まれたものだ。私たちは、技術は人類のための公益を高めることに役立つと考えます。そのためマーケティング5.0は人間中心マーケティング 3.0および技術で強化されたマーケティング4.0を内包したものである。

Kotler, Philip; Kartajaya, Hermawan; Setiawan, Iwan (2021-01-26T22:58:59.000). Marketing 5.0 . Wiley. Kindle 版.

H2HマーケティングとMarketing5.0

ちなみに、Marketing5.0ではテクノロジーを活用した5つの新しいマーケティング戦術(Tactics)として以下を挙げています(英語版の目次、Part IVより)。日本語は篠崎の勝手な訳。

  • データドリブンマーケティング(Data Driven Marketing)

    • データ駆動型マーケ

  • プレディクティブマーケティング(Predictive Marketing)

    • 予測型マーケ

  • コンテクスチュアルマーケティング(Contextual Marketing)

    • 文脈型マーケ

  • オーグメンテッドマーケティング(Augmented Marketing)

    • 拡張マーケ。コンタクトセンターの

  • アジャイルマーケティング(Agile Marketing)

    • H2Hマーケではリーン・コンテンツ・マーケティングというのが出てきますが、本戦術のアプローチの一つの具体例なんだろうなぁ。

上記に対して、H2Hマーケティングは、以下の図のように「マインドセット、マネジメント、プロセス」×「デザイン思考、サービス・ドミナント・ロジック、デジタライゼーション」からなるモデルを完成形として示しています。

図:「コトラーのH2Hマーケティング「人間中心マーケティング」の理論と実践」
をもとに篠崎作成

ということで、これから何回かにわたって、H2Hマーケティングについての学びをアウトプットしていきたいと思います。

おわりに

このほか、当方のマーケティングに関する記事は以下のマガジンにまとめていますので、もしよかったらのぞいてみてください。またフォローや記事への「スキ」をしてもらえると励みになります。

ということで「形のあるアウトプットを出す、を習慣化する」を目標に更新していきます。よろしくお願いします。

しのジャッキーでした。

Twitter: shinojackie

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?