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コンサルに転職する後輩に新事業開発5年超のパイセン社員が送る5冊×2人

年度末ですね。3年前に、丸一年間一緒に仕事をした後輩。出向元に帰ると新規事業開発の仕事をできるかわからない。いろいろ考えた結果だとは思いますが、コンサルに転職することにしたと。

詳細は言えませんが、彼とは、当時、結構ハードなテーマの事業開発をしていました。まだ3年目くらいの若手社員を預かって、恥ずかしい仕事っぷりを見せるわけにもいかんなぁ、というのと、自己完結的ではなく、ゴールを示しつつも、考えすぎずに動き続ける、事業開発で必要なマインドセットと実践のバランス的なところをちゃんと示さないとな、というのでかなり視座を上げさせてもらった一年間でした。

なにぶん事業開発の仕事で、ペアで進めることはよくあれど、指導しつつやる、というのは初めてだったんで。

右も左も分からないチリに一緒にいって、「こういうときは、とりあえず、xxx社いるっていうし、あのビルに飛び込み営業っすかね?」とか、てめぇ、英語できないくせにマインドだけはイケてるじゃねぇか、と後輩に葉っぱかけられて飛び込んだり、楽しい一年間でした。

と、前置きが長くなりましたが、そんな彼と一緒に新事業開発のお仕事をしていた時の、私の上司YN氏と私とで、コンサルに転職する後輩に送る五冊の本をclubhouseで勝手にトークして、選書しました。もしかしたら、どこかで誰かの役に立つかもしれないので、ここに記録を残しておきます。

YNパイセンがおくる五冊

業務改革の教科書

一冊目は、コンサルで扱うことが多くあるであろうテーマ、「業務改革」に関して、事例と、実際の会社の中の人がのインタビューも織り込まれた本というこちらの本が挙げられました。

業務改革の教科書-成功率9割のプロが教える全ノウハウ (日本経済新聞出版)白川克 (著), 榊巻亮 (著)

申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。

二冊目では、ぐるっと視点を変えて、しくじり先生的なこちらの一冊。

申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。 カレン・フェラン (著), 神崎朗子 (翻訳) 

「クリエイティブ」の練習帳

三冊目には、コンサルは相手の期待値を越えていかないといけない。そこには発想を捻り出す力が求められる、ということで、こちらの本です。様々な抽象度の問題が書かれており、しかも答えは載っていない、ということで、かなりサディスティックな本であることが予想されます。

「クリエイティブ」の練習帳ーー発想力をとことん鍛える100の難問 ロッド・ジャドキンス (著), Rod Judkins (著), 島内哲朗 (翻訳)

コークの味は国ごとに違うべきか

四冊目です。今度は、視座を上げて、グローバルです。これ、邦題が「???」ですね。現代は、Redefining Global Strategyといことで、グローバル戦略の再定義ということで、グローバル戦略を考える上でコークが挙げられているということでしょうが、タイトルで品位をさげているのでは、なんて思ってしまいました(編集の方ごめんなさい!)

コークの味は国ごとに違うべきか 単行本 – 2009/4/23パンカジ・ゲマワット

イノベーションの迷路

さて、最後はYN氏の敬愛する、FORTHイノベーションメソッドの開祖、ハイス氏の一冊。イノベーションを起こすとき、そのスタート地点が、アイデアか、テクノロジーか、顧客課題か、ビジネスチャレンジ化によって、検討の順番が違うことを「迷路」になぞらえて詳説する一冊です。

イノベーションの迷路』 ハイス・ファン・ウルフェン(著), 高崎拓哉(訳)

しのジャッキーからの五冊

さて、実際は、一冊ずつ交互に紹介しながらclubhouseではトークしたのですが、私がベーシックな本を選ぶことを見越して、ちょっとずらした選書をしてくれた、というYN氏に驚きつつ、そんな王道な五冊をご紹介しました。

企業参謀

まず一冊は、コンサルと言えば、戦略立案です。自分の中で、コンサルと言えば大前研一さんであり、彼がマッキンゼーで働きながら身につけていったスキルを書籍化した本書は、決して色あせない本質的な考え方が書かれていると思います。

企業参謀/大前研一(戦略コンサルのバイブル)

V字回復の経営

一冊目は、学問的なものだったので、二冊目としては、それをリアルに感じられるストーリーものを選びました。これまた、私の中のハードなコンサルのイメージである三枝匡さん。彼の著作はどれ読んでもらってもいいのですが、自分が一番好きということで、こちらを選びました。三枝さんはBCG出身ですね。本書のなかで描かれる企業変革のリアル、政治的な部分も含めて、大企業の中の人である自分としても、胃がキリキリします

V字回復の経営/三枝匡(組織変革のリアル、ビジネス小説)

外資系コンサルの知的生産術

三冊目です。これはつい最近読んでいる本ですが、思考術ではなく、行動術が描かれているというのが特徴です。これまで、コンサル経験のある方々と働く機会がなんどかありましたが、まさにこの本に書かれている働き方をしているな、と読んでいて、目から鱗でした。こうやって言語化されているのが素晴らしい。

外資系コンサルの知的生産術/山口周(行動のマインドセット)

ザ・ファシリテーター

四冊目です。コンサルは、はじめましてのプロジェクトにはいっていって、そのリアルな「場」をファシリテートし、プロジェクトを成功に導いていく必要がある場面がたくさんあると思います。そういった時に、本書は、実際の打ち合わせの場で、ファシリテーターがどのように準備しておき、実際にさばくのか、がリアルに描かれています。ビジネス小説なので、とっつきやすいのにちゃんとツールも紹介されているのが、また良いです。

ザ・ファシリテーター/森時彦(組織変革のリアル、ビジネス小説)

2020年6月30日にまたここで会おう

さて、最後五冊目です。YN氏が最後に、趣味も入った本をご紹介していました。私も趣味的な本です。著者は、マッキンゼー出身の瀧本さん。2019年に47才の若さで夭折してしまいました。私は、2012年9月某日に、彼のセミナーを聞いて、大きな衝撃を受けました。「変わらなくてはいけない、少しのことでも自分で変化を起こさないといけない」とそういうマインドを植え付けられました。彼の著作もどれを読んでもそういったエッセンスがあるのですが、この伝説の東大広義は、そういった彼のエッセンスが非常に広くバランスよく入っているので、選びました。

2020年6月30日にまたここで会おう/瀧本哲史(マインドセット)

以上、コンサルに転職する後輩に新事業開発5年超のパイセン社員が送る5冊×2人でした。ということで「形のあるアウトプットを出す、を習慣化する」を目標にnote更新してます。

しのジャッキーでした。

Twitter: shinojackie

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