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作家デビュー七周年

2013年に第四回野性時代フロンティア文学賞を受賞し、同年8月30日に受賞作「天涯の楽土」が刊行されてデビュー、そしてまる7年が経過しました。この9月には金椛国春秋シリーズも9巻目を数えて、同シリーズのコミック版「後宮に星は宿る」一巻が同月刊行されます。

長いようであっという間でした。デビュー後の2年間は書き下ろしが没、別の書き下ろしがボツ。企画は通らず、三年目に出してもらった単行本やシリーズも売り上げが伸びず、初版作家の烙印に崖っぷち宣言までされた篠原でした。

商業作家の寿命説はいろいろありますよね。三年目を生き延びるかどうか、というのは一般の事業や飲食店も言えることですが、三年目の壁はかなり厚く高いもようです。

そんな崖っぷちから出した「金椛国春秋 後宮に星は宿る」に増刷がかかったときは、担当氏と泣いて喜びました。゚(゚´ω`゚)゚。

三部作で終わるはずの金椛国シリーズでしたが、好評につき主人公がお家再興を果たせるまで続けましょう!という版元さんの決定により、10巻完結を目処に書かせてもらえることになって2020年。ついにコミカライズに累計30万部‼️篠原どうやら生き延びましたね( ゚д゚)

物語の中でも7〜8年の歳月が流れて、少年は青年に成長しました。

おかげさまで作者の仕事も増えて、別の版元さんからもシリーズを依頼され、カテゴリ的にはファンタジーではなく18世期末の清朝を舞台にした時代小説「親王殿下のパティシエール」1、2巻を刊行。3巻が11月に刊行予定です。

絶版かと思われた「天涯の楽土」が文庫化され、お蔵入りになっていた続編「蒼天の王土」も単行本で日の目をみることもできました。五年前に何度も改稿を重ねたのちボツになったときに、ちゃぶ台ひっくり返して辞めなくてよかったなぁとしみじみ思います。

沈んだり、浮いたり、浮草稼業とはよく言ったものです。

人口低下、市場縮小、消費税増税、新コロショック等のため出版業はいっそう厳しくなりますが、少しでも長く希望のあるエンタメ作品を紡ぎ出していきたいと願っております。

願わくは、中華ものだけでなく日本や西方のお話の企画も通らないかな〜、単行本も出せないかな〜、と祈る8年目の春9月(ニュージーランドは季節が逆)であります。🙏

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道はまだまだ果てしないです。

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