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短歌アイデア帳009「詞書(ことばがき)の要不要」

「詞書って書くべき?それとも書かない方がいい?」

 そんなこと考えたことがありますか?実は、私、疑問に思って調べたことがあります。

 和歌には基本的に詞書があるものも多くあります。詞書というのは作った日時・場所・背景などを述べた前書き(または、後書き)のことです。
 結論から言うとそれらは、現代短歌においても必要に応じて付けていいと私は思っています。つまり「詞書も含めて一つの作品として捉えるならば…」ということです。

 ただし、歌だけ読んで伝わるようなら、わざわざ付ける必要はないし、ネットの投稿サイトでは、ふつう詞書は入れられないところが多いでしょうね。

 そこで、実際に個人で短歌をネットにアップしている記事について考えてみると、私が見ている限りでは、「自分のブログでエッセイの中に短歌を織り込むような形式の記事を書いている人」を除けば、「基本的に詞書は書かない人のほうが多い」です。簡単に言えば「短歌を主に投稿したいのならば詞書は要らない」ということです。

 これは逆に、「例えば自分がノートなどに記録する場合、忘れないように空いている場所にメモ程度に詞書を入れておくと後で振り返りが出来ていいけれど、それを必ずしも公表する必要はない」ということともつながります。

 後は読む人側の捉え方次第なので、書く人は「書いたほうが親切でよい」と判断するならば書き、「書かないほうが想像の余地が残るなどしてよい。あるいは書きたくない」ならば書かないというスタンスでよいと思います。

 基本的には詠んだ人と題が書いてあれば十分。「詠み人知らず」や「題知らず」の歌も万葉集には多いですけれど、あれは編者側の都合で不明なものにあてた呼び方で、本来なら書いて明らかにしたほうが当然いいに決まってますから(笑)

 以上。答えになっているかどうか分かりませんが、私が知る範囲で述べさせて頂きました。ひょっとしたら、結社やサークルなどによって見解が違う場合もあるかもしれません所属している団体がおありでしたら、そちらの責任者に確認をとることをお勧めします。また、歌壇への投稿の際には、その規定やルールに従ってください。申し訳ありませんが、私個人として、そこまで言及することは出来ません。