38. 【時事編】アメリカ テキサス州での銃乱射事件 〜銃規制が進まない実情〜
Buongiorno a tutti!
今回は少し前に思ったことを書きます。
・アメリカで無くならない銃乱射事件
昨年の5月24日、アメリカ テキサス州の小学校で銃乱射事件がありました。
そして、この事件で19人の子供と2人の教員が亡くなりました。
記憶にある人も多いかと思います。
サルヴァドール・ラモス容疑者は18歳(この事件で死亡)。
アメリカでは18歳から銃の所有が認められており(州によって違うみたいです)、18歳の誕生日にライフル銃を購入したとのこと。
日本にいる私たちでは考えられないことですが、アメリカではこういった銃乱射事件が時々起こります。
というのも、みなさんもご存知かもしれませんが、アメリカでは銃の所持が合法とされています。
・銃の保持が規制されない理由
この銃規制の緩さについてはたびたび問題になっており、その度に銃所持の禁止が話題になりますが、現実は全く規制されていない状況です。
その理由は大きく2つあると思います。
1つ目は、国民自身が銃の所持をアメリカのアイデンティティと感じていることです。
アメリカ合衆国の成立の歴史を調べていただけば分かるのですが、この国は宗教的または経済的に苦しい立場にいたヨーロッパの人々が中世にアメリカ大陸に逃れ、理想の国を掲げて作られました。
そのため、中世からあるヨーロッパの国々のように君主制や王政というものが一度もない共和制で始まった国なのです。
そのため、個人の権力というものに重きを置いており、政治や権力に対抗する勢力として個人の銃を所持するというメンタリティになるそうです。
アメリカ人のニックさんがこのことについても言及しているので見てみてください。
2つ目は全米ライフル協会という組織の存在です。
彼らは米国有数のロビー団体として知られています。
つまり、この全米ライフル協会はアメリカの政治にとても強い影響力を持っているのです。
アメリカには銃器メーカーが多数あり、政治家への献金や、軍隊への武器販売など政治とのコネクションがとても強いのです。
そのため、アメリカ政府は全米ライフル協会の(銃規制をしてほしくないという)要求を無碍にはできず、銃規制も進まないというわけです。
(銃器メーカーからすると売上の大幅減につながるから当然ですよね。)
そんな銃乱射事件が珍しくないアメリカでもこの事件はかなりショッキングだったようで、連日ニュースで取りあげられていました。
・アメリカ上院議員の悲痛な演説
僕が今回この記事を書こうと思ったきっかけはアメリカ上院議員の1人、クリストファー・マーフィン氏のこの動画でした。
みなさんもまず一度、見てみてください。
とても心動かされるスピーチですよね。
What are we doing?
(私たちは一体何をしているんだ?)
この問いかけはきっとアメリカの上院議員たちにも響いたことでしょう。
このアメリカの銃規制問題の話を聞くたびに、私は政治の独立性がいかに重要かということを考えます。
もちろん国を運営するためにお金は必要です。
銃ももちろん、一部の場合は必要悪として許されることもあるかと思います。
しかし、それが罪のない人々の命を奪っていいはずがありません。
このもどかしさ(ゆがみ)はあらゆるところに見られます。
僕はそれを解決する術もうまく言語化することも今はできませんが、まずはこういった問題を議会だけでなく、みんなで考えていくことが大事なのではないかと思います。
この動画が少しでも皆さんの気づきへのきっかけになれば幸いです。
それではまた
Grazie mille e alla prossima volta!
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