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WASD Inc.という会社でCTOをやっています

自己紹介

WASD Inc.(WASD株式会社)という会社でCTOというポジションをやっております進木です。

エンジニアとしては React Native というクロスプラットフォームでアプリを開発できる技術をメインで追っかけているのですが、Web系全般を手広くやっています。

どんな会社なのか

店舗においてお客様によるスタッフの呼び出しを効率化する「デジちゃいむ」というサービスを開発、運営しているスタートアップ企業です。

現在メンバーは4名で、今のメンバーに共通しているのはみんなゲームが好きだという点です。

これは決してこれから入るメンバーにゲーム好きであることを強制するわけではないのですが、どこか遊び心を持った人が集まって大きな会社になれれば嬉しいです。

私と社長の盛島も学生時代に beatmania IIDX というアーケードゲームの集まりを通して知り合ったのですが、約10年の付き合いを経て一緒に仕事をすることになりました。

馴染みのない人にとっては奇妙なつながりに聞こえるかもしれませんが、ゲームセンターというのはゲームという共通の目標を通して年齢や職業にとらわれずフラットに集まれる社交の場という側面を持っていて、意外と面白い付き合いが生まれるものです。

「意思疎通をもっと便利に」をミッションにサービスを作っていますので、社内のコミュニケーションも極力フラットに、何でも相談できるような組織を目指しています。

社名のWASDというのは、PCゲームをキーボードで遊ぶ際に移動に使われるキーボード配置を表しています。(W=前、A=左、S=後ろ、D=右)

読み方は「ワスド」です。

技術的な話

現在、デジちゃいむの開発は React + TypeScript + GraphQL (Apollo Client) という技術スタックをメインに据えています。

これについてはただ流行りに乗ったというわけではなく、チーム開発におけるメリットが大きいスタックだと考えています。

React Hooks の登場によって React + TypeScript の開発体験は今までのフロントエンドにないものとなりましたが、 TypeScript の型定義や Redux のストア設計については経験に頼る部分が多いという課題があります。

GraphQL Code Generator によって TypeScript の型定義が自動生成され、 Apollo Client にキャッシュの管理やローディング、エラーの状態管理を任せることができますので、設計が介入する余地が少なく誰が書いても一定のコード品質が担保されます。

これについては考察した内容を以前発表しました。

さらにちょっと面白いものとして、Hasura という PostgreSQL から GraphQL のエンドポイントを自動生成するミドルウェアを使っています。

Hasura は原則的に SQL と GraphQL をダイレクトにマッピングするため、ビジネスロジックを持てないという弱点があり、複雑なビジネスロジックを書きたいときは Hasura Actions や Event Trigger を使って外部のマイクロサービスに逃がします。

これらの実装コストが通常のバックエンドの実装コストを上回っていると感じた場合には他のバックエンドの実装に乗り換えるつもりです。

Hasura の設計は PostgreSQL 上で表現され、外部キーやユニークキーの制約をフルに使っていくことになりますので自然ときれいなデータベース設計になり、乗り換えることになってもコストは比較的少ないと考えています。

Hasura については日本に情報が少なくおそらく業務で使おうとしている事例は数える程度だと思いますので、今後情報発信していく予定です。

この技術選定はすでに一定の成果が出ており、4月以前は業務1年目のエンジニア1人で開発していたのですが、5月に私が正式ジョインしてから1週間後の5月7日にベータ版公開、その後すぐに店舗向けのアプリの話が出て2週間でアプリリリースというスピード感で来れているのはこのスタックのお陰だと思います。

組織を作るということ

と、技術的な話になるとついつい熱くなってしまうのですが、CTOという立場上エンジニアが働きやすい組織づくりにも責任を負っており、今後メンバーが増えるにつれ自分が手を動かす機会は減りマネジメントの比重が大きくなるのかなと思っています。

今いるメンバーの中で元々私が一番スタートアップに近いところで働いていたということもあり色々な提案を行っているのですが、その中でも最も効果が高かったのがタスク管理をTrelloからJiraに移行したことだと思います。

Trelloに比べJiraではプロダクトバックログの一覧性が高いこととストーリーポイントの見積もりが可能なことによって、直近のタスクと長期的なタスクの区別をつけやすくなりコミュニケーションが円滑になりました。

2020年3月から10人までのチームであれば無料で使えるようになったので、小規模なチームにはぜひおすすめしたいです。

正直なところ今の規模だと1:1のコミュニケーションで何とかなってしまうのですが、今後メンバーが増えてもスケールする組織づくりを少しずつ準備しています。

採用活動は今後積極的に行っていく予定ですが、デジちゃいむのサービスやミッションに共感され「我こそは!」という方がいらっしゃったらTwitterなどで気軽にご連絡ください。

さいごに

少し前の5月にジョインしたのですが、その後すぐにベータ版公開を控えていたということもありご挨拶が遅れました。

すでに一部の実店舗でデジちゃいむをご利用いただいておりますが、大規模な導入を検討してくださっている企業様もおり、今後もっと皆様の目に留まる機会が多くなっていけるのではと期待しております。

日々の生活を便利にすることが出来なければ意味がないサービスだと思っておりますので、皆様の声を拾い上げてより良いサービスを作っていくことができれば幸いです。

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