経歴を繋げた未来[14]
※新乃麻みこ自己紹介シリーズは日曜日に投稿しています。
[13]からの続き…
さて、12年勤めた人材紹介会社から放り出された後の転職活動の結果、就職したのは小さな不動産会社。
久しぶりの転職活動に苦戦はしたが、未経験からの営業職という希望を叶えられることが私の中での決め手だった。慣れ過ぎた環境から、久しぶりのワクワク、ドキドキの新鮮な仕事のスタートとなった。
不動産業界での営業の仕事は「仕入れ」と言われる土地買取りやマンションや戸建販売などいろいろあるが、その一番はしっこの賃貸物件を仲介する営業が私の仕事…どちらかと言えば、販売寄りの反響営業。だから、未経験ながらそれほど難しくは感じなかった。そしてお部屋探しは、なかなか楽しい仕事だった。
賃貸物件を仲介する営業で得た知識を披露すると
賃貸で部屋を借りる時の初期費用は一般的には賃料の6ヶ月分から少しおつりが来る位と思っていればいい。
敷金1
礼金1
仲介手数料1
家賃保証料1
前家賃1
ここまでで5ヶ月分。
入居のタイミングによって前家賃に日割り分が加わったり、火災保険、鍵交換代等がかかるので、
おおよそ6ヶ月が目安。
地方によって商慣習が違っていることもあるようで、これは東京の話。
明朗会計に見えるが、
礼金って何?
家賃保証って???
など業界用語が多く、借りる側からしたら納得感は薄いように思う。
他にも仲介手数料取ってるのに事務手数料が別にあったり、敷金預けてるのにクリーニング代取ったり等、不明瞭なことがたくさんある、グレーはシロとする…そんな業界。
私が好きだった仕事は店舗紹介。
街中に飲食店は多いが、店舗探しは結構、苦労する。匂いや油が染み付いたりして建物が傷み易かったり、不特定多数の人が出入りすることから飲食店利用を嫌うオーナーも多いこと、希望いただく1階の物件に空きが無いこと等で苦労することも多かったが、店作りに参加しているようで苦労も楽しさのうちだった。
1日一組しか予約を取らない和食屋の店舗探しを手伝ったことは楽しい思い出として覚えている。1日一組でやっていけるのかを失礼にも質問したところ、在庫を持たずに済むのでロスが少なく上手く回せるそうだ。
店内に器を展示して販売もするため、物販でも利益が出る仕組みにしているとかで、
「へーーーーぇっ」
と感動した覚えがある。
「重飲食」「軽飲食」なんて用語も覚えた。重飲食は焼き鳥、カレー、ラーメン等、匂い&油がきついもの、軽飲食はカフェに代表されるような火力を使わずに食事提供するような店のことだ。ちなみに、和食は重飲食になる。
意外に苦戦したのが美容院。水回りの設備、特に配管の太さが一定以上必要になる。加えて、同じ建物に同業種を入れない等のオーナーの意向があったりすることも多くて苦労したのを覚えている。
クリニックはオーナーに喜ばれることが多い。クリニックが入るとテナントビルにハクがつくように思われるようだ。
こうして、新たな業界でいろいろなことを覚えながら、楽しく3年ほど不動産業界で過ごした。
…続。
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