Joint by joint 理論とは?
「Joint by joint 理論」とは人体の関節が「安定性が重要視される関節」と「可動性が重要視される関節」に分けられ、それぞれが交互に並んでいるという理論のことです。
痛みや不調を改善するためのエクササイズは多く存在し、人によって必要なものは当然異なるわけですが、骨、関節の数は人間皆同じです。
つまり共通事項としてインプットしておくと、自分でセルフケアする時に有用となるわけです。
というルールが存在し、これを「Joint By Joint Theory(ジョイントバイジョイントセオリー)」と言います。
この安定と可動の役割が逆転してしまったり、機能が破綻してしまうと痛みや不良姿勢につながると考えられます。
身体の関節がそれぞれに役割を持ち、個別に働きながらも複数の関節を同時に共同して働かせることが機能的な動作に結び各関節が可動性と安定性の役割を果たし、協調的に働くことで機能的な動きが達成されています。
具体例:股関節
例えば股関節には「可動する」という大事な役割があります。
しかし、股関節周りの筋の柔軟性や筋力、使い方(モーターコントロール)に問題があると、うまく「可動する」という仕事ができていない状態になってしまいます。
このような状態になると、本来動くべき股関節が十分動かないところを、お隣の「腰椎」の過度な動きでカバーすることになってしまいます。
しかし、腰椎の役割は「安定すること」です。
本来は安定するべき腰椎がグラグラと動いてしまうと、機能不全を起こして腰痛や反り腰につながってしまうことは容易に考えられます。
そして腰椎がインスタビリティ(不安定)となることで、無意識に隣接する胸椎のモビリティ(可動性)も失われることに繋がります。
具体例:反り腰
反り腰である場合は、腰椎の安定性に問題があると同時に、胸椎と股関節の可動性に問題があることがあります。
その場合は、腰椎の安定性を高める体幹トレーニングと胸椎と股関節の可動性を高めるトレーニングが有効となるかもしれません。
※もちろん筋骨格系のみで姿勢を判断してはいけませんが、マッスルバランスに対する介入として必ず頭に入れておきたい基礎的な知識となります。
卵が先か鶏が先か…
どっちみち関節というものは局所的なアプローチで本質的な改善に至ることは難しいということがこのjoint理論からも分かりますね。
ジョイント理論に基づき、隣接する関節アライメントに対する影響が互いにどのように波及しているのか?
考慮したうえで包括的にアプローチする必要が考えられます。
joint理論の曲解
ここから先学びを深めていく中で「痛みが出ている場所は被害者」という考えを理解することで
など自分で不調の原因を評価、考えることができるようになります。
ぜひ日頃のケアの一助となりましたら幸いです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?