渡辺しんご【ピラティス / 呼吸専門家】

■ピラティスインストラクター■姿勢・動作・不調を変えるPADDLEピラティス代表 ■N…

渡辺しんご【ピラティス / 呼吸専門家】

■ピラティスインストラクター■姿勢・動作・不調を変えるPADDLEピラティス代表 ■NOTEは専門家向けコラムがメインです。

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  • PADDLE theory

    『ただなんとなく「知る」というレベルではなく「腑に落ちる」のご提供!』身体に興味のある全ての人へ。機能解剖、神経学から紐解く理論的背景とそのアプローチ(評価例・エクササイズ・思考)を月3~4本発信。

最近の記事

巻き肩とObligate Translation

「Obligate Translation」とだけ聞くと難しく聞こえてしまうかもしれませんが、簡単にいえば骨頭変位のことを指します。 球関節に対峙する際に、臨床上、頭に入れておくべき内容となりますので、ここで理解しておきましょう。 巻き肩を肩甲上腕関節から紐解くと、Obligate Translationからは避けては通れません。 骨頭変位(Obligate Translation)とは Obligate Translationとは骨頭変位という意味だけではなく、ある

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    • Thomas test

      Thomas testは、股関節屈筋群の伸長性の評価に用いる検査です。1) 運動施設の現場では病態に限らず、ボディメイクとして「脚痩せ」が目的のクライアントさんも多いと思います。 「脚痩せ」「下半身の引き締め」を具体化すると、股関節伸展の可動性獲得は優先すべき項目であり、その際に必要となるのが股関節伸展を阻害する「股関節屈筋群のタイトネス」です。 検側の股関節の動きで、大腿直筋、大腿筋膜張筋、腸腰筋のどの筋の緊張が強いのかも仮設することができるため、非常に現場で時短とな

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      • 非特異的腰痛を包括的に再考

        まずはじめに腰痛とは? ここを飛ばすと、全てのアプローチが無駄になりますので、「なぜこのエクササイズを行うべきなのか?」ご自身で咀嚼し、納得して進めるためにも病態の理解から行っていきましょう! 腰痛の分類腰痛は主に特異的腰痛と非特異的腰痛に分類される。 Deyoらは、医師の診察や画像所見により病態が明確化できる特異的腰痛は、プライマリ・ケアにおいて約15%しか認められず、その他の約85%は、原因が明らかではない非特異的腰痛と分類される。1) 腰痛の有症期間発症からの期

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        • Joint by joint 理論とは?

          「Joint by joint 理論」とは人体の関節が「安定性が重要視される関節」と「可動性が重要視される関節」に分けられ、それぞれが交互に並んでいるという理論のことです。 痛みや不調を改善するためのエクササイズは多く存在し、人によって必要なものは当然異なるわけですが、骨、関節の数は人間皆同じです。 つまり共通事項としてインプットしておくと、自分でセルフケアする時に有用となるわけです。 というルールが存在し、これを「Joint By Joint Theory(ジョイント

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          中殿筋とトレンデレンブルグ徴候

          中殿筋は主要な股関節外転筋であり、歩行やその他の機能的活動中に骨盤の前額面の安定性を提供します。1) 中臀筋が弱い、または機能不全に陥ると、下肢の多数の損傷や歩行周期の異常に関連することから、どのような主訴のクライアントでも初期に必ず機能評価は欠かせない筋であることが分かります。 今回は中殿筋と歩行をメインに深掘りしていきます。 中臀筋の機能解剖中殿筋は、殿部の上部外側に位置し、腸骨稜の下にあります。この筋肉は上部が幅広く、停止部に向かって狭まり、扇形状になっています。

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          中殿筋とトレンデレンブルグ徴候

          「太ももの張り・腰痛」〜股関節伸展制限のケーススタディ〜

          股関節の関節可動域(ROM:range of motion)制限は、ボディメイク、運動器疾患の弊害となることはもちろん、そもそも日常生活動作(ADL:activities of daily living)の制限に繋がります。 臨床上、「脚痩せ」にお悩みの方はほとんどがROM制限、もしくはAROMに問題があることがほとんどです。 股関節ROM制限は、スポーツ動作やエクササイズ時に動きの制限と疼痛を引き起こす可能性があり、隣接関節の障害に繋がることも考えられます。 股関節の

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          「太ももの張り・腰痛」〜股関節伸展制限のケーススタディ…

          慢性腰痛とyellow flag

          慢性的な腰痛に悩む多くの方は「私の腰は悪い、脆い、腰を動かすのが怖い」と考え、動かすことを恐れ、私の腰痛は一生治らないと悲観します。 腰痛が将来どうなるか?の予測因子として最も強いものが「腰痛に対する患者の考え・信念」です。 例えば整体や治療院では基本的には徒手的介入がメインとなるでしょう。 その際に「硬いですね」というネガティブなフレーズを口にしていませんか? この時点で患者はこのような認識を植え付けられる可能性があります。 慢性疼痛患者は基本的にyellow f

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          体性感覚と姿勢制御

          インストラクターだけに関わらず、セラピストにとっても運動や治療の目的として「感覚入力を図る」 というケースは非常に多いはずです。 もちろん、すべての姿勢や動作には常に環境や身体の状況の変化に伴う感覚情報の変化が生じているわけですので、意識せずとも(意図せずとも)「全てのアプローチが感覚入力を伴っている」ことは間違いないことです。 この感覚情報は主に「体性感覚・視覚・前庭覚」を指し、この感覚情報を頼りに複雑な神経調節がされ、脳で統合した結果、運動器を受動的、能動的に制御する

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          慢性疼痛を再考

          治療院だけではなく、ピラティススタジオやパーソナルジムにおいても主訴が痛みの改善という方も少なくはないでしょう。 実際に当施設に訪れるクライアントも3〜4割は慢性的な疼痛の改善が主訴です。 今回は慢性疼痛を身体的要因と心理社会的要因の2つから解説していきます。2つに分けて解説はしておりますが、実際の現場では、この2つが複合しているケースが散見されるところで、各々の細かなスクリーニングが大切なところと考えております。 身体的要因慢性痛の身体的要因として着目すべきは「モータ

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          胸椎の選択的アプローチ戦略

          一般的な不良姿勢で最も散見されるのが、肩関節の位置が前方に変位したいわゆる巻き肩(foward humeral head)、頭部前方変位(foward head posture)、胸椎後弯が伴ったスウェイバック姿勢であることに異論はないでしょう。 スウェイバック姿勢改善に対するアプローチとして、胸椎の可動性に関しては誰しもが取り組むはずですが、なかなか上手く指導できないケースも沢山あるのではないでしょうか? 広背筋とスウェイバック姿勢なぜスウェイバック姿勢が常態化してしま

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          呼吸アプローチの基礎

          ここ最近ようやく「呼吸」について関心が高まっているように思えます。 呼吸が人体の重要な機能であることは疑いの余地がありません。 代謝に必要な酸素を供給し、これらの反応の副産物である二酸化炭素を除去することで生命を維持します。 しかし、呼吸には、空気の換気や酸素と二酸化炭素の維持以外にも機能があります。 呼吸は運動制御と姿勢の安定性に影響を与え、生理学的および心理的調節においても役割を果たし、はたまた呼吸は、自律神経系、循環系、化学的調節、代謝などの他のシステムの恒常性

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          知らないとヤバイ!姿勢の教科書『基礎編』

          「私の姿勢は歪んでいるんです」 「姿勢の歪みで慢性的な腰痛、肩こりがあります」 「姿勢が歪んでいるせいでトレーニングしても体が変わらないんです」 実際にジムに来られる方の ほとんどがこのようなお悩みを抱えている方です。 ⚠️正確に言うと、「歪み」といった医学用語は存在しませんが、一般の方にも伝わりやすいようにとここでは姿勢不良全般をまとめて「歪み」として表現しております、ご理解よろしくお願い致します。 『姿勢の歪み』と一言で表すのは簡単ですが、 一人ひとりでそれぞれの違

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          知らないとヤバイ!姿勢の教科書『基礎編』

          姿勢制御を紐解く

          ども♪しんごです! 今回は姿勢に関するコラムとですが… 姿勢に関する メカニズム〜 床反力〜 支持基底面〜 理論は〜 エクササイズ〜 なんて小難しいことは一切語りません、一切は嘘です、ちょっとは混じると思います。おそらく笑 まずは僕の思う 姿勢とは? 淡々と書き殴っていこうかなと思います。 多くのセラピスト〜運動指導者にとって姿勢改善って必ず求められるものですが 姿勢改善の定義って何ですか? 根本改善、根本って何ですか? そもそも根本を謳う姿勢改善そのもの

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          Pain 〜3つの痛みの分類〜

          ども♪都内でトレーナーをしております、しんごと申します。 主に ★姿勢制御とそれに伴う機能解剖 ★疼痛のメカニズム(慢性痛) この2点をメインテーマに僭越ながら執筆させて頂きます。 しんごはトレーナー、セラピストにとって”痛み”の理解は必須項目であると考えます、ここを飛ばして介入するということは裸でジャングルに飛び込むのと同じくらい無謀だからです(伝わりにくくてすみません…) そのくらい運動指導者、セラピストにとって痛みに対する理解が大切ということになります!!

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