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肩関節挙上制限因子は前鋸筋?僧帽筋?
前鋸筋は肩甲帯の安定化を担う筋であることは有名です。ピラティススタジオやパーソナルジムの現場指導では、肩関節疾患だけではなく、肩関節の挙上制限や挙上時の不良動作に出くわす機会は非常に多いと思います。
前鋸筋の機能解剖が頭の中で整理されていると50分のセッションが有意義なものになるのは間違いございません。
前鋸筋の機能解剖前鋸筋は「superior part・middle part・inferi
中枢神経の全体を理解するコラム
筋肉は自らの意思を持たず、脳からの神経指令によって収縮を起こします。
筋肉の働きを司る神経は、脳や背骨の中を通る「中枢神経」とそこから身体の末端に向かって伸びる「末梢神経」に分類されます。
人間の姿勢、動きは基本的に全てをこの「脳(中枢神経)」によって制御されており、その全容を理解しておく必要があります。そしてその伝達を担うのが末梢神経であり、この末梢神経はさらに「体性神経系」と「自律神経系」
股関節伸展動作を深掘り
所謂「脚痩せ」にお悩みのクライアントさんは非常に多いですが、そのほとんどが「股関節伸展動作」に問題があることが多いです。
上記が様々な原因から複合的に混ざり合い、股関節の伸展が円滑に遂行されることなく、歩行などのADLに影響を及ぼし、脚が太くなるといった結果が生まれます。
もちろん股関節伸展可動域に問題がある状態で、トレーニングを行うこともまた、狙った効果を出すことは難しく、余計な筋活動や代償
巻き肩とObligate Translation
「Obligate Translation」とだけ聞くと難しく聞こえてしまうかもしれませんが、簡単にいえば骨頭変位のことを指します。
球関節に対峙する際に、臨床上、頭に入れておくべき内容となりますので、ここで理解しておきましょう。
巻き肩を肩甲上腕関節から紐解くと、Obligate Translationからは避けては通れません。
骨頭変位(Obligate Translation)とは
Thomas test
Thomas testは、股関節屈筋群の伸長性の評価に用いる検査です。1)
運動施設の現場では病態に限らず、ボディメイクとして「脚痩せ」が目的のクライアントさんも多いと思います。
「脚痩せ」「下半身の引き締め」を具体化すると、股関節伸展の可動性獲得は優先すべき項目であり、その際に必要となるのが股関節伸展を阻害する「股関節屈筋群のタイトネス」です。
検側の股関節の動きで、大腿直筋、大腿筋膜張筋
非特異的腰痛を包括的に再考
まずはじめに腰痛とは?
ここを飛ばすと、全てのアプローチが無駄になりますので、「なぜこのエクササイズを行うべきなのか?」ご自身で咀嚼し、納得して進めるためにも病態の理解から行っていきましょう!
腰痛の分類腰痛は主に特異的腰痛と非特異的腰痛に分類される。
Deyoらは、医師の診察や画像所見により病態が明確化できる特異的腰痛は、プライマリ・ケアにおいて約15%しか認められず、その他の約85%は、
中殿筋とトレンデレンブルグ徴候
中殿筋は主要な股関節外転筋であり、歩行やその他の機能的活動中に骨盤の前額面の安定性を提供します。1)
中臀筋が弱い、または機能不全に陥ると、下肢の多数の損傷や歩行周期の異常に関連することから、どのような主訴のクライアントでも初期に必ず機能評価は欠かせない筋であることが分かります。
今回は中殿筋と歩行をメインに深掘りしていきます。
中臀筋の機能解剖中殿筋は、殿部の上部外側に位置し、腸骨稜の下に
「太ももの張り・腰痛」〜股関節伸展制限のケーススタディ〜
股関節の関節可動域(ROM:range of motion)制限は、ボディメイク、運動器疾患の弊害となることはもちろん、そもそも日常生活動作(ADL:activities of daily living)の制限に繋がります。
臨床上、「脚痩せ」にお悩みの方はほとんどがROM制限、もしくはAROMに問題があることがほとんどです。
股関節ROM制限は、スポーツ動作やエクササイズ時に動きの制限と疼痛
慢性腰痛とyellow flag
慢性的な腰痛に悩む多くの方は「私の腰は悪い、脆い、腰を動かすのが怖い」と考え、動かすことを恐れ、私の腰痛は一生治らないと悲観します。
腰痛が将来どうなるか?の予測因子として最も強いものが「腰痛に対する患者の考え・信念」です。
例えば整体や治療院では基本的には徒手的介入がメインとなるでしょう。
その際に「硬いですね」というネガティブなフレーズを口にしていませんか?
この時点で患者はこのような
胸椎の選択的アプローチ戦略
一般的な不良姿勢で最も散見されるのが、肩関節の位置が前方に変位したいわゆる巻き肩(foward humeral head)、頭部前方変位(foward head posture)、胸椎後弯が伴ったスウェイバック姿勢であることに異論はないでしょう。
スウェイバック姿勢改善に対するアプローチとして、胸椎の可動性に関しては誰しもが取り組むはずですが、なかなか上手く指導できないケースも沢山あるのではない