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「Go To」……日本の行く先は

 賛否ある中、頑なに始めようとする政府の姿勢に如何わしさを超え、感心すらおぼえる。「あからさまに企てる」……自分にもこれだけの厚かましさがあれば、人生違ったものになっただろう。

 「Go To トラベル」の事務手続きの委託先は、日本旅行業協会や大手旅行会社からなる「ツーリズム産業共同提案体」なるもの。日本旅行業協会(JATA)、一般社団法人全国旅行業協会(ANTA)、日本観光振興協会、JTB、
KNT-CTホールディングス、日本旅行、東武トップツアーズから構成され、
全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会、日本旅館協会、日本ホテル協会、全日本シティホテル連盟、リクルートライフスタイル、楽天、ヤフーが協力している。
 この中に竹中平蔵絡みの企業があるのかと調べてみたくなるほど、ラインナップだ。コロナ感染が恐れられている中、是が非でも習近平の国賓来日を実現したく、春節期における中国の大量入国を帰省しなかった「あの時」の
空気に似ている。

 政府の思惑で泣きを見る国民、同じようなことの繰り返しに、はたして潮目はあるのだろうか?
 感染拡大からの自粛、誰も救いきれない名ばかりの補償……それでも誰も刺されることはない。議員も官僚も御用学者もそれに味を占めてしまった。いや、世間が占めさせてしまったのだろう。

 「Go To」シリーズはイート、イベントと続く。煩雑なルール、手続きを必要とし、中抜き業者を設けるというたてつけで行うのだろう。
 各業界が苦しいのは理解できる。ならば粗利補償で国債を発行すればいい。消費が落ち込んでいるのなら、消費税を撤廃すればいい。ただそれだけのことに舵を切らないのは、政府のお得意様たちへ中抜き金をばらまけないからに他ならない。この図式を国民は覆すことはできないのだろうか?
 

 やがて更なる消費税増税を言い始めるに決まっている。今回の「Go To」がどれだけ盛り上がるのか。それが今後、お決まりの政治シナリオを国民が壊せるか否かの試験紙となりうる。
 いい加減、小銭で頬を張るような政治にサヨナラしなければ。憂いの日々は続く。

 

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