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アクアとテラの比率で決める水槽選び | アクアテラリウム

アクアテラリウムをはじめるにあたって、まず検討するのが水槽です。箱になるものであり、サイズや形状によってその他の諸条件が決まってくる「枠」と言える。これをちゃんと考えて決めておかないと、他のアイテムや生き物の検討を進めるごとに「ん?まてよ?」ってなって、子供のころ誰もが作った雑なすごろくみたいに何度も振り出しに戻ることになります。

実際ぼくは何度も戻ったので、これを読むひとがスムーズに選べるといいなってことで以下におすすめの検討フローを書いてみます。
※ぼくも「スタートを切った」段階ですのでやっているうちにこうじゃなかったなーとかで更新や変更あると思います。あしからず!(2019/4/13現在)

1.まずは「選ぶために確認&決めるべき要素」を知ろう

まずこれ。意思決定までの全体感を概観しましょう。ひとつひとつ決めていきますが、「ある程度の精度」でまずは一通りとりあえず決めていくのがいいです。後に出てくることに影響されて変わっていったり調整されたりするので。

確認&決めることリスト
サイズ・重さ】サイズは部屋のこのスペースにこのくらいまでなら置けるかなって計測する。それと関連して、水って重いので置く場所の耐荷重を確認する。サイズごとのざっくりした重さについては後述。

【どんな植物を植えたいか】ここから考えるひとは基本的に「すでに結構植物が好き」という方が多いかも。たぶんお目当ての熱帯系のアイツやコイツがいることでしょう。それらが「どのくらいの速さでどのくらいまで大きくなるか」「湿度に強いか」「根は水についても平気か」などを確認しましょう。

【どんな生き物をどのくらい飼いたいか】生き物が元気よく暮らせる環境かどうかは水槽のセレクトに大きく左右されます。水陸両用な両生類や爬虫類なのか、魚やエビなのかだけでなく、「どのくらい飼いたいか」も考えておきましょう。

【アクアとテラの比率】前のふたつが決まると大体これが決まってきます。

2.サイズと重さについて決める

置きたいスペースの確認&その場所の耐荷重を確認。専用台が売られてるのでそれを用意するのが外部フィルター隠したりツール類しまったり含めベストではあるぽい。サイズについてのメリット/デメリットは以下のようなかんじです。

【より大きいサイズを採用するメリット】
・大きいとかっこいい
・レイアウトの自由度があがる
・水質が急激に変化しないので安定する

【より大きいサイズを採用するデメリット】
・大きいと重い(専用台が必要になることも)
・大きいとスペースを取る
・すべてにおいてコストが上がる

サイズごとの大体の重さと初期コストの比較表を作ってみました。イメージしてる置き場所、置き場所の耐荷重、お財布事情を加味してみてみてくださいまし。

これで「そもそもそのサイズは物理的に無理だった」とか「そもそもそのサイズは大きく予算オーバーだった」という「降り出しに戻る」を回避できたはず。大体のサイズ候補は決まりましたか?

3.どんな植物を植えたいか決める

お目当ての植物があるひとはその植物が「どの程度の湿度を耐えうるか」「どのくらい大きくなるか」をチェックした方がいいです。
テラリウム部分は、いろいろと動画とか見てると大体おんなじかんじに苔が覆っててちょっと熱帯ぽいシダとか生えてて…みたいな感じにみえるんですが、実際は結構「湿潤具合」が違います

スポンジのような土台でアクアリウム部分からずっと水を吸い上げてるものであればほとんど水耕栽培ですが、滝が流れてるやつみたいに上部にチューブを回して水を落としてるようなものは滝に面してないところは結構乾いてたりします。なので、「湿度は好きだけど根がずっと水に浸かってる状態だと根腐れする」とかそういう種類の植物も使われてことが多々があるので、テラリウム上部から滝のように水を落として…などをイメージしている人はそういうところも気をつけましょう。

あとは単純に「箱」で育てることになるので「成長速度」「このくらい大きくなる」というのは把握しておいた方がいいです。すぐに水槽の天井に達して収まらなくなるというのはさみしいので。

アクアテラリウムに適した植物については別途記事を書こうと思います。

4.どんな生き物をどのくらいの数飼いたいか決める

生き物は「生体(せいたい)」と呼んだりもする。
水槽にはサイズ、つまり容積ごとにキャパがあります。もちろんレイアウトや器具のセレクトによっても変わるのですが、当然大きい方がたくさん飼えます。

一般的には以下のような計算式で導だされる数が適正とのこと。

水量÷魚の体長=飼える魚の数

なので例えば5cmの魚を30リットルの水槽で飼える数は
30リットル÷5cm=6匹
ということで6匹になります。

ただ、生体どうしの組み合わせ「混泳」が可能かどうかや爬虫類・両生類の場合、など複雑すぎるので、ここでは「それぞれの水容量でメジャーな熱帯魚がどのくらい飼えるか」というのを図にしました。アクアテラリウムらしく水深は15cmの想定です。

5.アクアとテラの比率を決める

4.までの内容をざっくり決めたひとは以下から比率を選べるのではないでしょうか。

6.アクアとテラの比率ごとのおすすめ水槽

5.で①を選んだ人はこちらの「寿工業 レグラスネイチャー」シリーズ。横幅で20cm、30cm、40cmがあります。上部前面が大きく開いているので霧吹きしたりテラリウム部分の手入れが楽ちんです。その分水はあまり入らないのでお魚とかの数はある程度制限されます。
また、商品写真て天井部分になっているガラス面もきっちり接合されており、「奥行き優先」「高さ優先」という形で2通りの置き方をすることができるのも特徴です

「寿工業 レグラスネイチャーシリーズ」は40cmまでしかなく、大きいのがやりたい!という人は下記があります。これからはじめる人がいきなり行くには高級品すぎる感はあるのですがアクアリウムファンなら誰もが知っている「ADA(アクアデザインアマノ)」の「ネオグラス テラ」です。

仲間内では「アクアリウム界のApple」と呼んでいますが、すべてのプロダクトがめちゃくちゃかっこいいです。ぼくもいつかADAで揃えたいなぁ。


5.で②を選んだ人はこちらの「GEX グラステリア アクアテラ」シリーズ横幅で20cm、30cm、45cmがあります。大きいサイズでは「ニッソー ティプレイス600(アクアテラリウム用ポンプセット)」。これらも上部前面が大きく開いているので霧吹きしたりテラリウム部分の手入れが楽ちん。かつ前面のガラスが比較的高いので半分程度まで水中部分を作れます。ぼくはこれの450をはじめての水槽に選びました。


5.で③を選んだ人はこちらの「寿工芸 コトブキ レグラスR」シリーズこちらの「アクア70 : テラ30」という比率の場合は、①や②のように上部があいたモデルというのは適合しないので通常のアクアリウム用水槽を使うことになります。フレームレスのガラス水槽が現在のスタンダードで、その中でも「寿工芸 コトブキ レグラスR」は前面の角が曲げ処理になっていて、より美しく水槽内を見られる作りになっています。またサイズも豊富で30cm、45cm、60cm、90cmまであります。

7.はじめようアクアテラリウムライフ!

以上、めちゃくちゃ長くなったけど参考になれば嬉しいです。アクアテラリウムの専用水槽って思いのほか選択肢少ないので、もっと増えるといいなぁ。90cmのやつとかシリーズに加わってほしいですね。

というわけで、水槽選んじゃったらやるしかないね!これからの人、一緒にはじめましょう。レッツアクアテラリウムライフ〜!

最後に
経験豊富な諸先輩方、もしこの記事にたどり着いたならツッコミをぜひコメントにお願いします。内容をより良くしてこれからはじめる同志の助けになればと!なにとぞ〜


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