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ログ技術 ノッチング

熊本、宮崎への旅の中で、ログビルダーの方の話を聞く時間を得た。
興味が湧いたログハウスを作る技術について、書くnote。

水平が取ることのできるコンパス風の道具、スクライバー。
味があって素敵。

ノッチ加工

丸太をそのまま積んでも崩れてしまう。
崩れないようにするための加工、大事な加工。

大きなコンパスに水準器を組み合わせたスクライバーと呼ばれる道具を使って、下の丸太の丸みを上の丸太に写し込み、チェーンソーで複雑なカーブを削っていく。

ノッチの種類

丸太と丸太をより密着させ、左右にもずれないように、永年かけて精度が高いさまざまなノッチが開発された。

・ラウンドノッチ
・サドルノッチ
・ウェッジノッチ
・スクエアノッチ
・ダブテイルノッチ (dovetail notch)
・バット&パス(butt&pass)

・ラウンドノッチ

最も基本的なノッチの方法。下の丸太のカーブを上の丸太の下部に写し取ってチェーンソーで削り、半円形に削って積み重ねていきます。丸太が乾燥するとすき間ができ、また横ズレがしやすいため、現在はあまり使用されていません。

https://www.d-wood.jp/type/

・サドルノッチ

ラウンドノッチの変型で、丸太が乾燥してもすき間が出にくいようにする工夫から生まれた。
形が馬の鞍(サドル)に似ていることから名付けの由来。

https://www.d-wood.jp/type/

・ウェッジノッチ

丸太の上下を斜めに削り、交差部ががっちり合わさるノッチ。すき間が出にくく、横からの圧力にも強いことから、地震が多い日本でよく用いられるノッチ。

https://www.bess.jp/loghouse/type1.html

・スクエアノッチ フィンランドログ

現在では、主にマシンカットの角ログで用いられているノッチ。
古くから北欧諸国のログハウスで使われていた加工法で、日本名は鎌欠きと呼ぶ。
ログ材の上下左右を四角形に欠き込み、ログ同士を重ねると隙間なく納まるような形になる。

https://www.d-wood.jp/type/

・ダブテイルノッチ (dovetail notch) ウェスタンログ

丸太のノッチ部分を角材にし、アリ加工を施して組んでいく構法。
ノッチの形が鳩の尾(dovetail)のような形になっていることが由来。
開拓時代を想起する仕上がりになることから、北米で人気らしい。

https://www.d-wood.jp/type/

・バット&パス(butt&pass)

バットメソッドとも。
butt (ぶつかる)、pass (通りすぎる)。
ノッチを組まずに1段ずつ交互に丸太をぶつけていく。
上下間の丸太の欠き込みを行わないことから、加工も安易でよく用いられる。ホゾとホゾ穴で固定し強度を高めている場合が多い。
バット&パス構法で建てるには構造計算をしたうえで、国土交通大臣の許可を得ることが必要。

https://www.bess.jp/loghouse/type1.html

ノッチング

ノッチングのプロセスはこんな流れ。

1.加工する丸太を乗せる
2.位置を決め、上下に印をつける
3.デバイダーを上下丸太の間隔にセットする
4.デバイダーを下丸太に倣わせながら上丸太にけがく
5.下丸太の頂点まで行ったら向こう側へ下ろしていく
6.同様に反対側もけがく
7.反転させて固定する
8.横から見ると墨はこのようになる
9.反転させたとき、上から墨がこう見える
10.チェーンソーで切り込みを入れる
11.ゲンノウや斧でかき落とす
12.ノミなどで墨線どおりに仕上げる
13.転がしてはめ込み、↑、↓の印を合わせる
14.下丸太とつかない場合はもう一度削り直す


出典:藤門弘「ハンドメイドハウス」

今日はここまで。

最後まで読んでいただき感謝です(ぺこり)

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