自分より背の高い弟

弟が先月結婚した。
普段中々話さないのだが、突然母から電話が来て、母から「ちょっと待って」と弟に代わり、「結婚するわ。あと子供できた」と言われた。
元々弟は同棲をしてて、妊娠がわかり、じゃあこれを機に結婚するかって流れだったそうで、色んな人に連絡をして、最後に連絡したのが自分だったそうだ。(最後て笑)
母から電話が来て、「ちょっと待って」と言われた瞬間、「あ、結婚だろうな」とピンと来た。子供が出来たからもなんとなく予想はついたので、驚きはなかった。
でた言葉は「そかそかおめおめ」だった。


先日昼間から両家顔合わせがあった。人の良さそうな家族で顔合わせはそつなく終わった。
終わった後、お店の喫煙所で2人で煙草を吸っていた時、「夜飲みに行かないか？」と弟の方から言ってきた。2人で飯を食いに行ったこともないし、そんな提案をしてくるとは思わず心底驚いた。

「じゃあ、嫁さんも連れておいでよ」
と一言いい、自分の奥さんも一緒に連れて、4人で知人のお店に行った。
結局お店についても兄弟同士ではろくに話さず、嫁さん同士が楽しそうに話していた。自分の奥さんは初めての義妹で、弟の嫁さんは正直コミュ力お化けだと思う。初対面でもガンガンいける人だが、とても礼儀正しい人だった。弟は寡黙な人間で、性格は真反対だなと思った。


弟が今なにしてるとかは母や、兄弟揃って慕っている先輩からしか情報は得てない。逆に弟も私がなにやってるかはよくわかってない。それでもみんなからは「仲良いな」と言われる。お互い尊敬していることをみんなに話してるからだと思う。
私達兄弟は周りに恵まれてる。色んな人が気に掛けたり、助けてくれたり、見てくれたりしてくれるから、兄弟としての関係がちょっと特殊だが成立している。
正直お互い会わずとも「なんとなくこうだろな」っていうのはわかる。それを人から聞いて、答え合わせをしているから、会話の中で「この話知ってた？」と言われ、「なんとなくわかる」って言う事がほとんどなのだ。案外お互いに気には掛けてる。会って顔見ただけでそれだけで充分なのだ。


人生でたった1人の弟よ。この先2人だけで飲みに行くようなことは一生無いと思う笑
これから先、一生笑って死ねる人生を嫁さんと一緒に送ってください。