見出し画像

ナウシカめっちゃ良くて草

ナウシカ、観てきました

2020年7月13日(月)高の原イオンシネマ 20:20~の回で、ナウシカを観ました。色々今からごちゃごちゃ喋るので、結論だけ先に。

めっちゃくちゃよかった!!
めっっっっっっちゃ!!!!超!マジで!やべぇ!!
感無量とはまさにこのこと、感動という言葉でも安い。心の底から震えました。
登場人物も、ストーリーも、絵も、音楽も、どれも良いんだけど、何がって、その完成度よ。ああいうのを、世界観って言うんだろうな。

さて、ということでナウシカとジブリというテーマで書き綴ります。
愛さらけ出します。感動ポイント羅列します。

①シンブルに絵とか描写がすげえ

何なんだろうな、あのタッチ。ジブリタッチとでも言うんですかね。
現実世界の何かを厳密に再現したものが、まじで本当に1つもないんですよ。で、全部、パッと観ただけで、あ、これはジブリだなってなると思うんです。
剣も銃も、特に乗り物系。メーヴェも船も。あの流動的なフォルム、個性的で特徴的で、でも何の違和感もなくて。何だろう、もう魅力的なんすよ。

画像1

画像2

画像3

分かります?このライン。鳥山明さんの動物や乗り物、機械もめちゃくちゃこんな感じなんですけど、ほんまに魅力的、魅力的としか言いようがない。

そして、物もそうだけど、何より。ジブリは風景描写よ。
腐海、そして王蟲の行進のシーンはまじでやばい。

ダウンロード

画像5

画像6

やっべぇぇぇぇ。スクリーンで観たら、特に。
何だろう、本当に吸い込まれそうになる。引き込まれる。
王蟲の行進のシーンは、まじで絶望でしかない。空からの画で、王蟲の赤く染まった目で地面が覆い尽くされる時が何回かあるんですよ。もう絶望でしかないし、それでいて綺麗だし、自然には敵わない、人間の圧倒的な愚かさ、弱さを感じるんですよね。音楽も相まって。

腐海のシーンとかも、自然と息を止めちゃうんですよ。目の前の世界に自分の溶け込んでいる様な錯覚に合うんです。綺麗だな、とかじゃないんです。
あれを没入って言うんだろうな。(この没入という言葉、今からめっちゃ出てきます。)

②登場人物に生命が吹き込まれている。めちゃ魅力的。

何だろう、皆、ちゃんと人間なんですよ。
普通の作品って、登場人物はこういうキャラで、物語ではこういう役割を持っていて、って考えたら分かると思うんですよ。でも、ジブリってそういうのないんですよね。

ナウシカも、アスペルも、クシャナも、テトも、ユパ様も、皆、生きたい様に、やりたい様にやってるだけなんです。
だからこそ魅力的なんですよ。ここら辺もあとで喋ります。

んで、皆行動理念がシンプルなんです。
これ、多分ジブリのキャラが魅力的な最大の理由だと思う。

ナウシカは、ただ穏やかに幸せに生きたい。自然と共存したい。風の谷を守りたい。皆が好き。虫達が、自然が、大地が好き。感謝と愛。シンプルなんですよ。
ユパ様は腐海の謎を解き明かしたい。ナウシカに健やかでいて欲しい。
クシャナは、人間の世界を取り戻したい。
テトは、ナウシカに懐いて、臆病だけどナウシカといたらのびのびできる。
アスペルは、自分の国を守りたい。そしてナウシカの助けになりたい、ナウシカが描こうとする未来を手伝いたい。

こんな感じで。人間関係とか、人間的成長とか、そういうのまじでないんですよね。ただシンプルにそれぞれが生きたい様に生きて、その結果話が広がり、そして収束していく。

だから、皆、生きているんです。
作品の登場人物に収まらないんです。ちゃんと、生きているんです。

③音楽。画と音楽が揃ってジブリは完成する。

なんたって、あの音楽よ。感情が揺さぶられるんですよ。
絵か音楽か先どっち作ってるかは分からないんですけど、何だろう、多分セットなんですよ。どっちが欠けてもあの世界観は完成しなくて。
それでいて、このセットしかないって思わせてくれるんだから、やばい。
久石譲さん、まじで天才だと思う。僕も音楽やってるからちょっと分かるんですけど、全ての音に意味が込められてるんですよ。
(子供の頃、久石さんのライブに行ったんですけど、ジブリ1曲もやらんくて半分ぐらい寝ました。まじで過去の自分殴りたい)

ちなみにお気に入りは、「オープニング」「鳥の人」「王蟲の行進」の3つです。個人的にナウシカレクイエムはあんまりなんだよな。めちゃ良いけど、なんかすごい不安になる、心臓を直接撫ぜられている様な。あんなに心を揺さぶってくる曲、他にしらねぇよ。そういう意味ではまじですげぇ曲。

「鳥の人」とかはまじでやべぇっすよ。すごく明るい気持ちになって、勇気が出てくる。心が喜んでるんですよね。あの曲流れたら。心に灯りがついて、生きるエネルギーが湧き出てくる。どこまでもいける、そう思わせてくれる。

「王蟲の行進」はめちゃくちゃ怖いですよね。緊迫感、圧迫感が凄い。(ちなみに今も書き殴りながら「王蟲の行進」聴いてます。めちゃ不安な気持ちになる、打ち間違いもめっちゃする。)

④一番大事なこと。没入感。

あの、ジブリって、まじで何のいやらしさもないんです。
登場人物の表情も、描写も、ストーリーも、展開も。ここで感動させようとか、泣かせようとか、笑わせようとか、そういうの、まっっっじで一切ないんです。(多分、どの作品も心が動いたとこ、本当に人それぞれだと思う。というか言葉にできる人もそういないと思う。後述)

S海誠さんの作品って、ここで泣かせよう、ここで綺麗な画をいれようっての結構分かるじゃないですか。てかどの作品もそうか。(ディスってる訳じゃない。全作品観てるし好きです。相対的なものとして、引き合いに出しているだけ)
そういうのがまじで無いんですよ。

作り手の意図、策略、そういうのが全く無い。
言い換えれば、”極めて純度の高い世界”なんです。混じりっけがない。
登場人物と、その周りで起きる出来事、物語や世界の流れ、描写、音楽だけなんです。

だからなんですよ。だから、没入できるんです。
さっき言ったじゃないですか。

何だろう、皆、ちゃんと人間なんですよ。普通の作品って、登場人物はこういうキャラで、物語ではこういう役割を持っていて、って考えたら分かると思うんですよ。でも、ジブリってそういうのないんですよね。
ナウシカも、アスペルも、クシャナも、テトも、ユパ様も、皆、生きたい様に、やりたい様にやってるだけなんです。

って。本当にこれなんですよ。いい意味で、全く感情移入できない。
勿論物語の設定上入りにくい、というのもあるけど。
(もし読者の方に風の谷に住んでいる方、腐海の胞子の瘴気に気をつけながら生きている人がいたら申し訳ないです。ごめちょ(≧∀≦)☆)

話の次の展開も読めないんですよね。今映画全体のどこら辺だろう、とか、次どうなるんだろう、とかまじで分からん。物語に起承転結とかほとんどない。
(きっと、製作者の思惑、展開の予想とか、そういう作品の中の世界に浸るのにノイズになるものを多分全部意図的に取っ払ってるんですよねぇ)

だからこそ、ただシンプルにあの世界に没入できるんです。
とっても純粋な気持ちで、作品に、あの世界に、浸れんです。
あの感覚に名前をつけるなら、没入なんだろうな。

⑤学べる。というより、気付かされる。ハッとする。

この言葉嫌いなんですけど、あえて言うなら、”考えさせられる”んですよ。
もう少し厳密に言うなら、自分と世界の在り方や、自分の生き方について自然と考えちゃうんです。特にナウシカ、もののけ姫。テーマもテーマだし。
トトロ、ハウル、ラピュタ辺りはちょっと毛色違うしね。

皆に、それぞれの正義があって。価値観があって。したいように、してて。

ナウシカの様にまっすぐな場合が全部じゃなくて、クシャナやペジテの人たちの様に歪むこともある。
彼らの属する組織、彼らの思想/哲学は彼らの周りの世界の大きい流れに自然と影響されているんですよね。育った環境とか。それって大きいエネルギーじゃないですか。
トルメキア軍、ペジテ軍の様に、あの敵を滅ぼそう!という、これは正しいというか難しい言い方をすれば共通敵って概念なんですけど、共通敵が組織にあった時、その構成員の思想って凄い偏りやすいんですよ。
それは、自分でそう決めている様で決めていなくて。
でもナウシカの様に真っ直ぐな個というか、”自分の”思想哲学をちゃんと持って行動し続ける人を目の前にした時、人はふと我に帰るんですよね。(王蟲が光玉食らった時みたいな。誰が分かるねん)

そして、たまに、その輪から外れて声を上げる人がいるんです。
ナウシカで言うと、アスベルですね。

画像7


復讐心に駆られトルメキア軍を潰そうとしていたアスベルも、ナウシカに影響され、土壇場でナウシカの味方をする。
その犯行はその場では失敗だったけど、全体からすれば小さな声と勇気が、周りを変えたんですよ。ペジテ軍、特にアスベルの母と服を交換した少女。

ここで言いたいのが、だから俺らも見習おうとかじゃないんです。
多分ね、見習うとかじゃなくて、俺らにもその小さい勇気から小さく世界を変えていことする姿勢って、絶対にあるんです。言いなれば、既に僕たちも彼らと一緒なんです。種?灯?と言うのかな。
それが色濃く出るか、出ないか、行動に移すか、移さないかだけ。

そういう、ナウシカの様な、アスベルの様な、強さ、皆持ってるんだろうな。大なり、小なり。(あの登場人物達のやさしさ、つよさがジブリそのもので、最大の魅力なんだろな)
皆、心の中にジブリがあるんですよね、きっと、あの、まっすぐに自分を信じてまっすぐ生きていける強さがあるんですよね。

そういう意味で、考えさせられるんですよ。
きっと、僕も皆も、あの登場人物達に、ナウシカに、アスベルに、魅力を感じるのは、きっと”憧れ”に近い感情だと思うんです。
僕たちは、この社会、世界で周りに合わせ、期待に応え、小さい嘘を積み重ね、濁ってしまう。だから、ああやって純度の高い世界に没入して、まっすぐなナウシカ達を見た時、心の琴線が揺れるんでしょうね。
「本当はこう生きたい」「本当はああ在りたい」って。

これがジブリ最大の魅力なんだろうな。(ジブリ最大の魅力多くね?)

画像8

まとめます

今日感じたこと、割と言葉にできた気がします。
とりあえず、ジブリ愛してる。心底。
これまでも、今日も、これからも。そして、いつまでも。
ジブリを観た後は、ジブリの世界に触れた後は、ありのままの自分でいれる。つよくいれる。澄み切った自分でいれる。

そして、シンプルに好き。映像も、音楽も、ストーリーも、何より登場人物が。魅力的で魅力的で、堪らん。ジブリが、あの世界が、やさしくてつよいあの世界が、本当に好きだ。

ジブリは僕の原点です。

おわり

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?