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プロダクト作るより課題を見つける事の方が難しい時代な件について

シンチャオ!

B2B事業は、B2C事業よりも課題解決型の事業要素が強く、課題をきちんと解決できるサービスやプロダクトでなければ企業は導入してくれません。

それも小さな課題ではなく、業務負荷が大きく従事者誰もが「面倒くせえなあこの作業…」と感じる課題、所謂、バーニングニーズであることが大切です。

一方でB2Cは少しの変数をいじるだけで売れる現象が起きます。サイトのデザインや商品パッケージのクリエイティブ力などの変数に加え、消費者の瞬間的な気分で購入意思決定をついついしてしまう、という予測不可能なマジックが起きやすいです。

エンドユーザーである多くの消費者は購入意思決定理由をきちんと語れないのがほとんどです。インサイトという言葉は消費者理解を促進するために知るべき情報ですが、B2BよりもB2Cの方がインサイトの難易度は高いのではと思います。

理由は意思決定フローと決済フローが、B2BとB2Cでは全く違います。B2Bにおいては、社長以外へのアプローチであれば、社内提案(上司に嫌われずに説明責任を果たすための第三者の言葉を並べる業務)ができる合理的な明確な理由が必要です。

その理由の観点は2つしかありません。

①既存の業務を効率化したときの人的効率性を改善することで、収益構造に大きなインパクトを与えることができるか
②事業の付加価値の源泉となれるか

B2Bのサービスを極端に大きく分別すると、売上アップのためかコスト削減のためです。事業形態(ビジネスモデル)によって、売上アップとコスト削減に必要な要素は異なりますが、大前提同じです。

通販会社であればコスト削減の重要項目は顧客獲得コストの削減であり、商社のような仕入れて売るアービトラージモデルであれば、仕入れ~売るまでの業務コスト削減が重要になります。

売上アップに寄与できるかが先ほどの②、コスト削減が①に寄与するといったイメージです。

コンサル出身の勝間さんも、「利益=売上-顧客獲得コスト-原価」の方程式が極めて重要で、顧客獲得コストがすべてだと言及しています。

これらの理由を作ることができないサービスやプロダクトは、わざわざストレスを抱えながら社内で提案して承認を取る人は極めて少ないです。

意思決定に発生する関節コスト(選択、比較、購買、導入、維持管理)も考慮するとB2Cと比較すると高額になりますから、当然ですが、導入する明確な理由が必要です。

明確な理由が先ほどのバーニングニーズになりますが、技術発展が早い昨今の時代では、求められるUI/UX水準も高く、解決策が飽和している状況ではもはや課題がないのでは?と思ってしまう事があります。

しかし、これは無知の知の状態で、情報に深さがなく、課題がないと思い込んでいるだけなのです。

なぜかというと、良いプロダクトは、その業界で根付いている課題や、外部の人間には知ることのないニッチだけれども業界内では極めて大きな課題を解決しているからです。

課題に対する解像度が深いのは、当事者達の意思決定チェーンが網羅的にもれなく理解しているので、圧倒的な参入障壁となり、れがオペレーションエクセレンスに繋がります。

少し話がそれますが、オペレーションエクセレンス(複雑な状態の工程、業務、対応事項を、複雑なまま仕組化することにより、誰も真似でいない状態が強いこと)は、圧倒的な経験からしか生まれず、圧倒的な経験を構成しているのは、"時間"です。

時間をお金では買えないというように、経験から発生する情報をお金で買うことはできません。

最近のスポットコンサルティングサービスなどで、知見を買えるのでは?と感じた人もいるかと思いますが、バーニングニーズの礎となるような情報は、当事者からすれば当たり前になっていることが多く課題と認識していません。

課題と気づくような人は、常に自身の行動に変革を起こそうとしている人なので、課題と認識されなかったことが課題だと気づくと、当然ながら"自分だけの情報"になり価値の源泉と認識できるので、市場に漏れることは決してありません。

「起業当初否定されまくったけど、成功したアイデア」

これが成立するのは、本人しか気づいていない価値は、本人の圧倒的な経験値からしか生まれず、外部の人は価値の大きさに共鳴しにくいのではないからなのではと思ったり。

バーニングニーズを見つけるのが極めてむずい!!!!という話でした!


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