【DAOとは何か徹底解説】私達は企業の労働者からDAOへの貢献者へ、メタバース時代の働き方はトークンエコノミーと共にある
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【DAOとは何か徹底解説】私達は企業の労働者からDAOへの貢献者へ、メタバース時代の働き方はトークンエコノミーと共にある

shinichiro kinjo

web3に関してのトレンドを振り返ると、2020年はDeFi、2021年はNFTとクリプトゲームの年になりましたが、2022年はDAOがより大きく注目されると言われています。

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DAOは「Decentralized Autonomous Organization」の略であり、日本語では自律分散型組織と訳されます。それだけ聞いても「?」という感じですが(僕もそうでしたw)、簡単にいうと社長のいない会社のようなものです。

株主、経営陣、役員などのような管理者がいなくても、ミッション実現に向かってメンバーが自ら自律的に価値提供をして、事業を推し進めていく組織のことをDAOと言います(この組織(Organization)の部分はCommunityやCompanyとも言い換えることができDACと呼ばれることもあります)。

上司やリーダーいなくてもそのようなことは可能なのでしょうか?最も有名なDAOはビットコインのプロジェクトと言われており、サトシナカモトというリーダーがいなくても世界中のマイナーたちによる貢献によりビットコインは100兆円近い時価総額まで成長しています。

https://coinmarketcap.com/ja/currencies/bitcoin/

DAOにはコア開発者(コントリュビューター)というプロジェクトの方向性を提示する中心メンバーが存在し、基本的にはそのコントリュビューターが提示する選択肢に対し、DAO内のメンバーたちが投票することで決裁がなされ物事が前に進んでいきます。

このnoteではなぜ今DAOが注目されているのかその理由をはじめ、DAOの事例やそこでの働き方、そして可能性と課題について深堀りをしていきます。

なぜ今DAOなのか?

Source : Lisa xu

これまでのインターネットの歴史を見てもDAOは必然の流れであると断言できます。その理由を簡単に説明していきます。

僕たちはユーザーからステークホルダーに

DAOが当たり前になる未来を見ていく前に、まずはこれまでのwebの流れを振り返りましょう。よく出てくる事例ですが改めて。

web1:企業がユーザーにコンテンツを提供
まずweb1と言われている1990〜2000年代におけるインターネットは企業が配信するコンテンツを私たちは一方通行にただ消費するだけでした。そこではYahoo!、Googleが代表的な企業でしょう。

web2:ユーザーがコンテンツを提供
そしてweb2の2000年以降はそのインフラの向上に伴いインタラクティブ性が増し、ユーザーがコンテンツを簡単にアップロードできるようになりました。

ユーザー自身がコンテンツ提供者となり、企業はその「場」となるプラットフォーマーとなったのです。そこではFacebook、Twitter、YouTube、TikTokなどのSNS企業が膨大なアクセスを集めることになりました。

web3:ユーザーがプラットフォームを提供
見出しにある「ユーザーはステークホルダーへ」という言葉の意味はまさにここにあり、ユーザーはプラットフォーマーを利用する存在から、運営する主体にかわります。

私たちが多くの時間を費やしているオンラインコンテンツの多くはUGC(ユーザー生成コンテンツ)であり、もうすでに運営の一部を担っている状態であると言っても過言ではありません。

このようにユーザーはプラットフォーマーに対して多大な貢献をしているにも関わらず、そこでの金銭的リターンはほぼ実現できてなく見返りは「いいね!」止まりとなっています。

この課題感が顕在化し始めた2015年以降から急伸したブロックチェーン技術によりユーザーはデジタルコンテンツを「所有」できるようになり、また稼働に対するインセンティブの設計(スマートコントラクト)が可能になりました。

これにより多くのブロックチェーンプロジェクトは、web3版のいわば株式である「トークン」を初期ユーザーや開発者に所有してもらい、その価値向上のための貢献モチベーションを引き出したのです。

まだまだ中央集権化されているプロジェクトもありますが、基本的にコミュニティへの配分が多いことがわかります。

例えばブロックチェーンアプリ開発プラットフォームのイーサリアムの創設者のヴィタリック氏の持ち分は最初から数%ほどと、今の株式会社における株の概念とは真逆であるとことがおわかり頂けるでしょう。

暗号通貨を所有しているということは、DAOに参加しているということ

つまりこの記事をご覧になっているみなさまが普段慣れ親しんでいるビットコイン、イーサリアム、テザー、ソラナなどの暗号通貨は、実質的には「通貨」ではなくプロジェクト(or企業)の「トークン」です。それを保有しているということはそのプロジェクトのステークホルダーであり、それを手放さずホールドしているということは暗号通貨プロジェクトの貢献者の一人であるということとほぼ同義とも言えます。

https://coinmarketcap.com/

暗号「通貨」というネーミングやそのボラリティから、価格の推移だけに注目が集まりがちですが、これらは本来プロジェクトへの貢献者を報いるためのトークンです。

つまり、もしあなたが何かしらの暗号通貨を所有しているということはDAOに参加している状態とも言えます(BNBやリップルなど、中央集権的に管理しているプロジェクトなど、実質DAOではないプロジェクトも多くあり極端な意見ですがイメージとして)。

※ここで少し補足すると実質エクエイティ投資を受けている企業が運営しているDAOもありますが、その多くは将来的には完全なる分散化(つまり会社の解散)を目指しています。最初の0→1はエネルギーが必要なため、会社に株式で資金を集めそこでエンジニアを集め、プロジェクトリリース後はトークンで資金を集めその資金を投資家にリターンとして返した後に精算という流れを取るパターンが多いようです。その後トークンはコミュニティに還元したりトレジャリーに入れるなどして、創業メンバーがいなくても自律分散的にワークする姿理想形といえます。まさにビットコインやイーサリアム。

自分が保有している暗号通貨(トークン)の価値が上がれば金銭的メリットがあるわけで、そこにはそのプロジェクトを推進していく動機が発生します。一方、既に取引所で購入できるようなメジャーなトークンに関しては、よほど大きな資金を提供しない限り、極端な値上げを行うのは難しくそこからのアップサイドの期待値も予測できるレベルです。

しかし、それがまだ数十〜百人規模のプロジェクトとなるDAOのトークンであればどうでしょう。まだ誰もその将来的な価値に気付いておらず、あなただけが感じる可能性があればそのトークンの伸びしろには無限の可能性があると言えます。

大きな金銭的リターンを得るチャンスが開放される

https://www.homedit.com/creative-murals-at-facebook-by-david-choe-and-jet-martinez/
  • Facebook社内の壁にイラストを書いたDavid Choeさん

  • 自宅のガレージをGoogleにオフィスとして貸してたSusan Wojcickさん

  • Googleにシェフとして56番目に入社したCharles Ayersさん

  • YouTubeで受付をしていたHermesさん

彼らはエンジニアでもデザイナーでも創業者でもありませんが、初期に自分の持っているスキルやアセットを通してプロジェクトに貢献しストックオプションを経て、その後億万長者になった人々です。

例えばDavid Choeさんは当時お金のなかったFacebookから現金の代わりに6万ドル株式を付与されました。それは2012年の上場時に2億ドル以上の価値に…. またSusanさんはその後Googleに入社し幹部を経て、YouTubeのCEOまで上り詰めました。

Google創業期のオフィスだったSusan Wojcick宅のガレージ

最初はたまたまガレージを賃貸しただけですが、素晴らしいプロジェクトのインサイダーになることは、それだけで人生を大きく変える可能性があります。パパ・ジョンズピザに至ってはたったピザ2枚の価値提供で1万ビットコインを手に入れています。

今、誰もがDavidさんやSusanさんになれるとしたらどうでしょう?

DAOは自分の好きなプロジェクトに、自分ならではスキルを貢献することでその所有権(トークン)の一部を得られるものであり、そこには無限のアップサイドを得られるチャンスが開かれています。

このチャンスはこれまでスタートアップの初期メンバーという限られた人の特権であり、そうでなくともストックオプションや株式付与の書類手続きは煩雑極まりないですが、DAOでは誰でも貢献に応じて公正にかつ即座にトークンを得ることができます。

web2ではスタートアップの成長を通し、多くの億万長者を輩出しそのエコシステムが拡大しました。その延長線上にあるweb3ではチャンスはさらに拡大されることになり、そのエコシステムは何倍も大きなものになるでしょう。

暗号が歴史上最も急速に成長している資産クラスであることを踏まえ、そして長期的な評価を考慮すると、それはほぼ確実に訪れる未来であると感じます。

僕自身もBASEに3人目の社員として入社し、ストックオプションを3度ほど付与されましたが上場前に退社してしまいそのSOは破棄せざるえませんでした。一時BASEは3000億円の時価総額にもなっていたことからもそのリターンの可能性を原体験として感じます。

もう一点として、コロナの影響もあって人々が孤独感が増している中、デジタルコミュニティでの繋がりを求めるようになっている点も挙げられます。この点の深堀りはこちらの記事に譲ります。


※僕が話すPodcastではなぜ今web3なのかというもう少し大きなスコープで話をしています。

DAOの特徴と課題

https://thewriting.dev/author/akash-joshi/

私たちはサービスの利用者であると共に所有者となり、そこでのアクティブな貢献によって大きな金銭的リターンが得られるからこそDAOに注目が集まっているとお伝えしました

web3の技術的な流れや、スタートアップによる億万長者が増えている現状の次の流れとしてDAOのトレンドが到来していることが感じられたかと思います。この章ではDAOの特徴について掘り下げていきます。

1.管理者がいない分散型の組織

DAOという言葉の意味の通りの特徴であり、社長やリーダーは存在せず開発者、提携パートナー、ユーザーなどそのプロジェクトに参画する人々の貢献度合いに応じてトークンによってその所有権を分配します。

ブロックチェーン上に予めプログラムされた独自のルールに沿って、日々の業務がそのDAOが掲げるミッションの実現に向けて遂行されます。このプログラム(スマートコントラクト)によるインセンティブ設計により、人々が自律的に動く仕組みが出来上がっているのです。

途中段階のプログラム変更などに関してはトークン保持者による提案や投票によって柔軟にアップデートがされます。その投票権の機能をもつガバナンストークンというものも存在します。

ちなみにDAOでも従来の株式会社もやっていること自体は同じであり、何かしらのサービスやプロダクトを市場に提供してその対価を得るという営利活動を行っています。

そこでの売上はトレジャリーというDAO口座に入れられ、そこからどのように分配がされるかはスマートコントラクト上のルールや都度の投票に基づいて執行されます。

今後DAOによる体型が当たり前になっていくにつれ、1.組織自体がDAO化する、2.従来どおりの会社組織がありそこでのプロジェクトごとにDAO化していく、という2つの在り方が散見されるようになるでしょう。いずれにせよ現状の日本の法律ではトークンによる資金集めが税制上難しい点が課題として挙げられます。

2.誰もが参加できる透明性の高い組織

分散型と並んでもう一つの大きな特徴は透明性です。スマートコントラクトはブロックチェーンで管理されるため、基本的に誰でもそのプログラムを見ることができますし、そのコミュニケーションも公開されていることが普通です。

コミュニティ運営はDiscrod上で行われることが多く、そこでの会話は誰でも閲覧し遡ることもできます。いわば社内での会話やメールが全て公開されている状態ともいえ、これも独占や技術優位性を是としていたweb2的概念の真逆をいく思考と言えるでしょう。

まさに「信用が担保されているため面倒な手続きを必要とせずに安全な取引が可能」という「トラストフリー」というブロックチェーンの概念を体現している組織といえるでしょう(そこに信頼はあるのが前提なので”トラストレス”ではありません)。

なのでDAOに貢献を考えている人、またはトークンの購入を考えている人は、候補となるDiscordのコミュニティでどんなやりとりが行われているか確認することでそこにベットするべきかどうか検討することもできます。

また別のプロジェクトに真似されることが優位性に繋がるというコンポーザビティの概念も含め、このようなオープンでギブのスタンスがweb3ならではの特徴とも言え、個人的に強く共感しているポイントでもあります。

web2からのコペルニクス的転換が求められるDAO、従来型の企業としては非常に受け入れ難い経営方法と言えるのではないでしょうか。気付けばDAOによって運営されているweb3企業に、顧客を奪われている茹でカエル状態になっている未来も存分にあり得ます。

そのステークホルダーが、今までにないくらい流動的なレベルで機能するDAOという組織。これまでの歴史をみても財産権が保証され、その交換コストが低い場所から経済が発展していきましたが、DAOにより真の意味でのなめらかな社会が到来します。

私有財産権が明確で強固、かつ効率的だが、財産のすべてが数十家族の手に集まっている国というものを想像してみよう。

二、三世代ほども時間が経過すると、これほど著しい富の集中も、次第に平等化していく。最初に財産を独占していた家族が、代が移り変わるにつれ、自分よりも効率的な経営ができる人たちに、財産を売却するようになるからである。一、二世紀も経つと、小規模な財産を持った人間が無数にいる状態が一般的となり、大財産はそれを維持することにどうにか成功した少数の賢明な家族のもとにとどまることになる。

ウィリアム・バーンスタイン. 「豊かさ」の誕生(下)

3.DAOの課題

https://medium.com/swlh/the-story-of-the-dao-its-history-and-consequences-71e6a8a551ee

DAOについてポジティブな面ばかりお伝えしてきましたが、まだまだ黎明期のものであり課題のほうが多くあります。よく挙げられるのがハッキング問題であり、その自律的で透明性である組織である以上、ソーシャルエンジニアリング面的な観点も含めまだまだセキュリティ面で改善が必要なフェーズです。

3-1.セキュリティの課題
常識レベルで有名なのが2016年6月に起こった「The DAO」に集まった1億5000万ドル相当(当時換算で!!)のハッキング事件です。

TheDAOはイーサリアムコミュニティのメンバーがお金を出し合って投資ファンドを作り、投票によって投資をしながら利益を上げていくためのプロジェクトでしたが、その注目度から集まった金額の1/3が抜き取られるという事件を呼び寄せ、結果的にこの事件をなかったことにするためにハードフォークがされました。

これによりイーサリアム・クラシックという暗号通貨が登場するに至ったのです。この事件の反省を踏まえながら、多くのプロジェクトが生まれていますが、この脆弱性の懸念は課題として挙げられます。

これはガバナンス共謀問題にも通じることであり、多くのガバナンストークンを持つ一部のメンバーが結託することで、コミュニティ全体の利益ではなく、自分たちにとってメリットのある方向性にDAOを方向性付けることができてしまいます。公平な投票という形をとりながらも、実は八百長であるという問題は2022年中解決されるべき喫緊の課題といえます。

3-2.複雑なオペレーションの課題
もう一つのより現実的な課題はDAO上での業務オペレーションでしょう。基本的にオンライン上で匿名で貢献度を可視化する形で業務を遂行していくものなので、営業、カスタマーサポート、パートナーと交渉が必要なマーケティングやビジネス開発などは不向きといえます。またその前提からして英語でのコミュニケーションが基本であり、ローカルなプロジェクトにも向きません。

広告代理店や営業が行うような属人的な要素の強い業務がDAOに置き換わるのはもう少し先になるでしょう。一方オペレーションがシンプルで、かつグローバルにスケールする業務はDAOに適しているといえます。そういった面もあって、今成功しているとわれるDAOはDeFi(分散金融)領域が多いのも納得できます。グローバルにニーズのある分野で、手数料や金利のパラメータの調整などプログラムの改善でグロースしていける領域が短期的には狙い目かもしれません。

例えばDeFiプロジェクトの代表格ともいえるMakerDAOは融資仲介を主な業務を行っており、そこが発行するステーブルコインであるDAIの流通金額は約4.4兆円規模になるなど、しっかりと価値提供をして大きなインパクトをもたらせています。

3-3.DAO内での競争力・格差評価
すべての貢献を測定し、報酬を与えることは、より実力主義的な資源配分に繋がってしまい、大きな評価報酬の偏りが出てくることが予見されます。数字に現れない貢献をうまく評価することができません。

3-4.認知的過負荷
ダンバー数ならぬ、DAOバー数という言葉もあるそうですが、人の時間は有限であり、アテンションは限られているので参画できるDAOには限りがあります。

3-5.短期投機的な非接続性の問題
こちらも大きな問題だと感じている点であり、トークンの獲得だけを主目的として短期的、金銭的なインセンティブのみで働くユーザーが多く現れることが予見されます。

そこで僕たちのチームではこの3-5の課題とあわせて、もう一つの大きな課題であるDAOのディスカバリー問題の解決に取り組んでいます。1月中には初期Ver.となるプロダクトをリリース予定です。そのためのDiscrodコミュニティ「YoursDAO」で注目のDAOやツールのご紹介をしていますのでぜひご参加ください。これから先行アクセスの付与やNFTの配布を行っていく予定です。参加されたら必ず自己紹介をお願いします🙏🏻


DAO主要ジャンルをその代表的なDAOと共にご紹介

前述したMakerDAOの他にも日々多くのDAOが生まれていますが、どのような種類があるのでしょうか?いくつかのジャンルにわけられますので、その代表格となるDAOの紹介を通してみていきましょう。

Friends with Benefits (FWB)

https://www.fwb.help/

冒頭にも紹介したa16zが投資したDAOであり、そのことからもDAOの代表例としてよく挙げられます。

「デジタルシティ」を標榜するDAOであり、文化的なムーブメントを引き起こすためのソーシャルコミュニティDAOです。新しいDAOの輩出プラットフォームともいえばいいでしょうか、そのオンライン/オフラインの垣根を超えた活動は多岐にわたり、クリエイターを支援するためのプロジェクトをスピンオフさせる形で起ち上げているまさにDAOのためのDAOです。

いわばweb3ルネッサンスのゲートウェイであり、そこに目をつけ10億円の投資をしたa16zの先見性に驚かざるえません。ちなみにFWBに参加するには75ドル分のFWBトークンを保持している必要があります。

このような社会的志向を持つDAOは「Social DAO」に分類され、他にもSeed ClubCabinDAOBright Momentsなどが有名所としてあります。Seed ClubはFWBのスピンアウトDAOでもあり、次に紹介するFORE FRONTの支援も行っています。

FORE FRONT

FORE FRONT「Media DAO」に分類されるDAOであり、その名の通Web3に関するコンテンツが集まるアグリゲーションサイトとなります。DAO版のオンラインメディアといえるでしょう。「Web3の創造的な遊び場への無限のパスと道を解き放つデジタルハブ」というキャッチコピーもクールですよね。

良質なコンテンツを提供し(Discordのチャンネルで申請)、ステークホルダーたちからの承認が得られたらTOPページにFEATUREDされ、FFトークンの得ることができます。またこのDAOも資金調達を行っており、コアメンバーを積極的に募集しているようです。

コンテンツを提供することで、誰でも報酬が得られるFORE FRONTは概念的にもわかりやすいのではないでしょうか。他にもこの領域にはBanklessDarkStarというDAOが存在します。

Uniswap

最も成熟しているDAOがUniswapSushiswapCompund、そしてMakerDAOのようなDeFiに代表される「Protocol DAO」です。これらはどれも等しく知名度があります。

規約、手順という日本語に訳されるプロトコルの名の通り、その執行の自動化を志向してい主にDeFi Protocol群を中心に発展しているDAOです。いわば最もDAOらしい成熟しているジャンルとも言えるでしょう。

貢献へのインセンティブとしてガバナンストークンの配布やエアドロップによるマーケティング手法を駆使し、DeFiサマーを引率したDAOともいえます。最も多くのジャンルがある領域であり、DeFi領域以外でもAudiusOcean DAOなども挙げられます。

DAOの最終形態ともいえるビットコインやイーサリアムに最も近い領域でもあり、前述した通りオペレーションがシンプルでグローバルでニーズのある金融領域で頻出するDAOです。どれか一つでもコミュニティに参加しておくことをおすすめします。

Flamingo DAO

Flamingo DAOはNFTの共同購入に特化したDAOで、NFTを一つの投資商品として見立てて一人で購入できない高価なNFTを共同購入しその価値向上からリターンを得ることを目的としています。

Flamingo DAOは「Investment DAO」に分類され、古くはTheDAOにように、あるプロジェクトに共同出資することを目的にした営利目的のDAOです。Social DAOの対局に位置するDAOともいえます。リターンを前提としているわかりやすい目的を持ち資金が集まりやすく、業界への影響力が大きくなる可能性のあるDAOと言えます。

米国憲法の原本の購入を目的としたConstitutionDAO、Blockbusterの買収を狙うBlockbusterDAO、NBAチームの買収のKrause House、ゴルフコースの買収のLinks DAOなど大きな注目を浴びていることからもその影響力の大きさがわかります。

他にも従来からのプレイヤーとしてTheLAOPartyDAOGenesisDAOMetaCartel Ventureなど多くのDAOが存在します。

Gitcoin

これは前述したInvestmen DAOと違いメンバーにはリターン狙いではなく、あくまでも寄付を前提として資金を拠出してもらい運営をしていく「Grant DAO」のジャンルです。有名なのはこのGitcoinであり、これはオープンソース開発者をサポートしたり、コミュニティを育成するためのDAOです。

Gitcoin上ではオープンソースプロジェクトに対して経済的な支援が出来る仕組みやフリーのソフトウェア開発者に向けてハッカソンを開催しスポンサーするサービスを提供しています。Moloch DAOもそうですが、よりよいインターネット業界の発展のために見返りなく貢献をするweb3版のユニセフという側面が強いでしょう。

経済的な利益ではなく、共通の社会的課題解消に動機付けられたメンバー構成である点が特徴ですが、最近では既存のプロジェクトに付随して存在しているDAOが多く、親コミュニティの活性化の一形態として機能しています。

UniswapによるUniswap GrantsのようにCompoundやAudiusもこのような取り組みを行っています。

RaidGuild

ミッションを策定し、Dicordサーバーを起ち上げるだけでDAOは機能しません。従来の会社と同じようにメンバーは必要ですし、特に初期の起ち上げは多くのカロリーが必要です。

そういったDAOの運営を支援する「ServiceDAO」コミュニティが多く生まれており(ゴールドラッシュで言うところのツルハシ/ジーンズ屋というイメージ)、その中の代表的なものの一つがこのRaidGuildです。これはDAO版の受託制作会社であり、web3人材を供給するサービスとして機能しています。

メンバーは一般的に、外部のクライアントにサービスを提供したり、DAOの内部運用作業を行うことができるコミュニティのメンバーとなります。このようなコミュニティのメンバーがこれからのweb3トレンドを引率していくのは間違いないでしょう。

他にも「ServiceDAO」にはDAOhausLexDAOYAPDAOなどが存在します。

起ち上げから運用まで、DAOを運用するためのツール

以上、各ジャンルごとに代表的なDAOをご紹介しましたが、今度はこれらDAOを運営していくためにはどのようなツールがあるのかご紹介します。世の中の流れは早くすでにDAOの運用に特化したツール郡が多く登場しています。

web2プロダクトとは全く違う思想によって作られたこれらのツールの代表各を以下にご紹介。

1.DAOのセットアップ

https://aragon.org/

DAOを始めるとなったら、まずはそのトークンを誰にどれだけ配布してステークホルダーを作っていくのか考えていく必要があります。トークンの発行、配布などを提供しているツール郡はこちらです。

DAOを簡単に起ち上げられる、DAO版のShopifyというようないわばDAO開設のノーコードツールが既に数多く存在していますので、まずはまとめてご紹介。

Aragon


Colony

Coinvise

thirdweb

Orca

DAOstack

このようなプロダクトが存在していますが、これからどんどん増えてくることでしょう。他には特化型のものとして以下のようなものが挙げられます。

Syndicate:
投資DAOを簡単にローンチできる

Open Law:コントラクトでリーガル面を管理


2.DAOの財務(トレジャリー)管理

https://juicebox.money/

ステークホルダーたちから集めた資金をどう管理していくか、言わずもがな財務管理は非常に重要です。まずは以下のようなツールの検討からはじめましょう。

JuiceBox:コミュニティから調達。これはコンスティテューションDAOでも使われていたツールです。

Gnosis Safe:複数のユーザーによる署名がないと資金管理ができないマルチシグ機能

Llama:複数のユーザーによる署名がないと資金管理ができないマルチシグ機能


3.DAOのガバナンス管理

https://snapshot.org/#/

集めた資金をどのような用途にいつ使うのか?どの機能を優先的に開発していくのか?など組織を運営していくにはガバナンスの管理が必要不可欠です。DAOに特化したガバナンス管理ツールとしては以下が有名です。

Snapshot:コミュニティ投票。これはDAOで最も多くみる標準ツールとなっている印象があります。

Tally:コミュニティ投票。メール獲得のためのフォームなどの多様な機能があります。

Boardroom:メンバーがガバナンスにストレスなく参加するための管理プラットフォーム。投票の参加率が低いというあるあるな課題の解決を目指しています。


4.DAOのコミュニケーション

DAOコミュニティのメンバーがコミュニケーションを取る場所です。これは現状、Discord一択となっており、今後web3企業によるリプレイスがあると予測されます。

ご存知の通りゲーマーのためのコミュニティツールとしての成り立ちを持つDiscordはweb2企業であり、多くのweb3プロジェクトのハブになっているにも関わらず、そこにはトークン管理などの機能は未だビルトインされていません。

後述するCollab .landなどプラグインとして活用されている例もありますが、ウォレット導入で既存メインユーザーであるゲーマーコミュニティの反発をかうなど今後どのような方向性に行くのか注視するべき面白い状況にあるツールといえるでしょう。

ほぼ全てのDAOはDiscordを中心にコミュニケーションをしているため、そのプラグインについては大きな可能性もあります。

他にはOPEN場所での発信/マーケティングチャネルはTwitter、カスタマーサポートなど1:1のやりとりはTelegramと使い分けられています。

5.DAOメンバーへの報酬支払い管理ツール

Coordinape:貢献者への報酬、参加への動機付け、リソースの管理を行うツール

Sourcecred:コミュニティにおけるメンバーの価値創造を測定し、報酬を与えるためのツール

Superfluid:トークンを持っているユーザーに対しての継続的な報酬支払いを自動化するツール

Utopia Labs:DAPの支払い要求、給与計算、レポートを管理する近代的なシステム


6.DAOへのアクセスをユーザーごとに制限するツール

特定のNFTを持っているユーザーのみ入れるDiscotdサーバーや一定数のトークンを保持しているコア貢献者のみ入れるチャンネルなど、大きなDAOであればあるほど、ステークホルダーごとにヒエラルキーを設けて運用管理をしています。

このようなオペレーションを最適化するためのツールも広く使われているので覚えておいて損はないでしょう。

Collab.land:Discord内のチャンネルのトークンゲートウェイとして機能します。

grapes:Soalaブロックチェーンに特化したトークンゲートウェイツール

Guild:持っているトークンやNFTに応じて役割を付与するツール

DAOは浸透した世界、私たちはメタバースを受け入れる

DAOが注目される理由から、2022年初頭における代表的なDAOやその周辺ツールについてご紹介してきました。

これから人は一つの企業に務めるという働き方ではなく、ミッションに共感し、同時に自分のスキルが活かせる複数のDAOに貢献をしていきながら生活をしていくようになるでしょう。

DAOはDay1からグローバルでありトークンネイティブ、その参加や貢献の許可がなく、アイデンティティ、雇用契約、就職面接はいりません。さらに報酬は当日払いという、従来の企業の在り方を覆すパラダイム・シフトであるといえます。

朝起きたら自分が所属しているDAOのコアコントリュビューターによるタスクリストをチェック、面白いと思ったタスクに自身をアサインして納品後、問題なければ即座に自分のウォレットにトークンが付与されるという世界線です。副業やフリーランスとして働いている人、Uberやタイミーなどギグワーカーとして働いている人にとっては特にイメージしやすのではないでしょうか。

僕はこの分散性、匿名性、透明性、そしてトラストフリーをベースとした働き方はこれからくるメタバース時代のプロトコルとなり、新しい世の中へのアウトプット形態となると確信しています。

現状のDAOはコード、デザイン、動画の納品、またはコミュニティでのファシリテーションなど、デジタル上で完結できる仕事にとどまりますが、これからのメタバース時代の到来に伴いフィジカルなアウトプットもスマートコントラクトによって評価され、好きな場所にいながら仕事場に出勤できるという働き方ができるようになるでしょう。

そのイメージを明確にもつには、多少脱線しますがメタバースの概況について説明する必要があります。

VR派のMetaとAR派のNianticが目指すそれぞれのメタバースの在り方

https://www.theverge.com/2021/11/23/22798523/niantic-fold-ar-metaverse-mobile-game-bitcoin-earning

海外ではスターウォーズのアナロジーでMeta社がダースベイダーでありNiantic社がルークとよく比較されるそうです(NianticはポケモンGOやIngressの開発会社です)。

なぜなら今海外のメタバース界隈では、バーチャル空間にユーザーを閉じ込め広告で儲けるMetaと、現実世界の体験をバーチャル技術でよくしようとしているNianticの確執がホットトピックだそうで実際にNianticのジョン・ハンケCEOは「メタバースはディストピアの悪夢」と警報をならしていたりします。

AR技術と軸としたNianticのこの点からみてもメタバースはFortniteやFacebook Horizonのような仮想空間といった視点から見るのは時期尚早であり、リアルな世界に対してバーチャルなオブジェクトが乗ってくるのもメタバースの一つの形態といえるでしょう。

補足ですがジョン・ハンケ氏はGoogleEarthの開発者でありGoogleMapの生みの親です。この点からもNianticが実はメタバース業界のダークホースとなる所以がわかります。

NianticはAR開発プラットフォームであるLightshipは2021年11月に本格ローンチしたばかりで、これからNianticはMetaが作ろうとしているディストピアに対抗するべく猛烈なマーケティングをしかけてくることが予想されます。そしてこのLightshipのテクノロジーはまだまだ黎明期であり、簡易的なアプリしかなかったAppStoreがローンチされた初期のフェーズともいえます。

いわば「3Dのインターネット」とも言い換えることができるメタバース、マシンや通信のスペックなどの問題もありその定着までまだまだ時間がかかるでしょうが、その定義として以下のようなものが挙げられます。

1.終わらない、永遠に持続する:リセットやポーズ、エンドは存在しない

2.同時性及びライブ性を持つ:事前にスケジュールされたイベント等はあるものの、メタバースの世界では、リアルな世界と同様に誰でもリアルタイムにその世界で起こることをライブ体験できる

3.同時接続ユーザー数に制限がない:誰もがメタバースの一部となり、特定のイベントや場所、活動に一緒に、同時に参加することができる。

4.経済的なエコシステムを持つ:個人や企業が他者に認められる「価値」を生み出し、「仕事」に対して報酬を得ることができる。

5.物理現実との接続性:デジタルと物理的な世界、もしくはプライベートとパブリック、オープンとクローズのプラットフォーム両方にまたがる体験であること

6.相互運用性(インターオペラビリティ):データやデジタルアイテム、アセット、コンテンツに相互運用性があること(特定のゲーム内で購入したスキンを他のゲームでも活用できる)

7.コンテンツと体験の再生産性:個人、グループ、企業などによって提供された「コンテンツ」や「体験」によって構成される。

https://seleck.cc/metaverse

これらの定義を踏まえ、改めて考えたみたいのが、DAOのような働き方が普及した後、そこに前述したAR軸のLightship、そしてVR軸のMetaのHorizon Worldsが十分に機能した世界のイメージです。

そこには現実と全く同じオブジェクト(デジタルツイン)がバーチャルにもあり、リアルと完全同期されてシンクロしている世界線があります。

今でもAppleWatchやスマホを通してフィジカルデータもオンラインに常時接続されていますが、その延長線上にメタバース世界はあり、オンライン/オフライン問わず日々のアクションは全てブロックチェーンに記録され、トークンなどアセット含め蓄積所有(個人で管理)できるようになると考えられます。リアル/デジタル問わずその所有データをチケットとして、グローバルな経済活動へ価値貢献できるチャンスが文字通り全ての人にもたらされるようになります。

さきほどLightshipは2008年当時のAppSoreのようなものと言いました。当時はボウリングやホッケー、ピアノ、さらにはiPhoneをビールジョッキに見立てるアプリなど今考えると笑ってしまうようなものばかりだったのを覚えていますでしょうか?

そしてなぜかこういうアプリに限って有料でしたよね…笑

ブロックチェーン技術の発展と合わせて、Meta、Nianticなどのコンテンツ企業、NVIDIAやQualcommのようなシリコン企業、そしてApple、MagicLeapのようなハードウェア企業の驚くべき進化が期待できます(MetaはQuest VRでハードウェアも抑えています)。まだ今のブロックチェーンとメタバースの接合点はサンドボックスディセントラランドの土地NFTを購入するというレベル感止まりですが、これから指数関数的な速度でバーチャル世界が作られていきます。

このようなメタバース空間での生活が当たり前になる未来で、適した働き方は従来の株式会社のようなものでしょうか、それともDAOのような流動性のある柔軟なものになるでしょうか。それはグラデーションとなり両立も可能なものになるでしょうが、僕には答えは明白のように思えます。

https://open.spotify.com/episode/5JznkbCERaU69Yz7n2rTVG?si=7a27563ec2fd4797

この点についての詳細をPodcastでも語っています。

DAOが世界を食らう

多くのweb3企業にいち早く投資をしているa16zのマーク・アンドリーセンは「Software is Eating The Wold」と言いましが、これからの10年は「DAO is Eating The Wold」になることをここに宣言します。

これはインターネットの転換ではなく、約400年続いた「株式会社」の新形態といえるイノベーションとも言えるでしょう。社会的に意義ある(金銭的リターンもある)チャレンジのための資金リスクを分散化する仕組みである株式会社という発明、それは分散化をコンセプトにしているブロックチェーンと偶然にも似ています。

DAOはこれからより流動化していく世の中における組織体型として、そして株式会社の最終形態として今の所もっとも正解に近いように思えます。そのミッションに賛同する人々によって生み出されるプロダクト、「プロダクトは偶然の産物であり、チームは必然の産物」という言葉がありますが、コミュニティそのものがプロダクトとも言えるDAOにおいてはその言葉の重みがより増す気がします。

人の仕事や組織は分業制に切り替わり、それぞれの専門性を生かしたコラボレーションが進んだことで経済は発展してきたわけですが、それは地域や業界に縛られていました。

これからブロックチェーンによって文字通り誰でも世界で活躍できるようになり、デジタルの制約はその後来るメタバースで開放されることとなります。

DAOとメタバースがもたらす未来にワクワクしませんか?弊社trevaryではこのDAOのディスカバリー問題を解決するため、DAO情報に特化したDiscrodコミュニティ「YoursDAO」を運用しています。ご参加を希望の方はこちらのフォームよりTwitterアカウントをご入力ください。ご招待リンクが完了画面に表示されます。コミュニティに参加されたら必ず自己紹介をお願いします🙏🏻

https://twitter.com/illshin/status/1480428339467001858



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shinichiro kinjo
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