見出し画像

23万フォロワーのInstagramアカウント運用でわかった、再現性をもってフォロワーを増やしビジネス成果を出す方法


弊社ではtrevaryというブランドで合計23万フォロワーになるInstagramを3アカウントを運用しています。ここ数ヶ月間、戦略的に運用していくことでエンゲージメントを爆発的に増やし、フォロワーの伸びを加速させることができました。

スクリーンショット 2021-05-10 10.20.14

直近の案件としては観光アクティビティを提供されている企業のアカウントを、このコロナ禍にも関わらず短期間で1万フォロワー達成させることができ再現性を持ってInstagramをグロースできることがわかりましたので、その具体的な方法をシェアしていきたいと思います。

単にフォロワー増加ではなく、その先にあるビジネス指標改善までどうInstagramを活用していくべきか、その方法までお伝えしていこうと思いますのでぜひ最後までご覧になってみてください。

今回のnoteは以下の投稿がきっかけで決まったInstagramビジネス本出版に先立つ、コンテンツのアウトプットとなります。

書籍の中でも特に重要な部分をnoteを通して何度かに分けてお伝えしていこうと思いますので、本を読む時間がない方もこちら目を通して頂けると嬉しいです。

話題のニュースレターサービスSubstackです。こちらからメールアドレスを登録しておけば、ニュースレターとして届くため見逃しがありませんのでオススメです。

今回5年前にチャットボット本を出させて頂いたソーテック社さんからの2回目の出版となります。Twitterで発売のお知らせもしていきますので、フォローもお願いします。

この記事、および書籍は企業やブランドとしてInstagramをマーケティングチャネルとして注力をしようとしている担当者向けの内容となります。Instagramを軸としていきながら、SNSマーケティングに関する考え方など体系的にお伝えしていきます。

長文になりますので、何回かに分けてお届けしていきます。最初のnoteでは「なぜ企業がInstagramを活用するのか?」その理由についてお伝えしていきます。

企業やブランドがInstagramに注力するべき3つの理由

画像1

まず始めに前提条件としてInstagramに関するファクト数字を把握しておきましょう。

公式発表で最新のものは2019年6月となっており、コロナ禍もありこの数字より大幅に増加していることが考えられます(おそらくアクティブ4,000万人は確実に超えているかと...)。

無料で使えるInstagramは、ビジネス成果のためのチャネルとして非常にレバレッジの効くものとなっています。

・国内の月間アクティブアカウント数は3,300万人
・日本の利用者は男性が43%、女性が57%と利用者層が多様化
・日本ユーザーの2割が毎日Instagramの検索機能を使用
・日本におけるデイリーアクティブアカウントの70%がストーリーズを利用
・ショッピングタグから商品詳細を見る割合が、日本では他国平均の3倍
(その数字が2020年には前年対比で65%増加)
・日本の利用者がハッシュタグ検索をする回数は、グローバル平均の3倍
・日本の利用者の83%は興味のあるブランドの情報を発見した場合はすぐにアクションしている
・流行のファッション情報を調べる人のうちInstagramを利用する人が最も多く(29.4%)次いでGoogle(28.3%)
・国内利用者の80%がInstagramを製品またはサービス購入の判断の参考にしている
・Instagram利用者の90%がブランドアカウントをフォローしている
・グローバルでの月間アクティブアカウント数は10億人
・グローバルでのInstagramストーリーズユーザーは5億人
参照:
https://about.fb.com/ja/news/2019/06/japan_maaupdate-2/
https://www.comnico.jp/we-love-social/houseofinstagram2020
https://ferret-plus.com/13470

YouTubeやTikTokといった動画プラットフォームの攻勢にもストーリーズ、リールといった機能で迎え撃つユースケースを作り出し、さらに複数人のライブ配信、ショップ機能、ARエフェクト、ガイド機能などを盛り込みプラットフォームとして全方位的に圧倒的なポジションをとっています。

この記事をご覧になっている方でも、Instagram上での認知がきっかけでお店に足を運んだり、モノを購入した経験など何らかの購買アクションを起こしたことがある方も多いのではないでしょうか。

友人や有名人の投稿、発見タブからのレコメンド、ブランドからのお知らせ、ハッシュタグ検索など、認知→興味→購入→口コミ→リピートまでマーケティングファネル全体にプラスの影響を与える場所であるInstagram、活用すべき理由はまさにそこにあります。その詳細を以下でみていきましょう。

1.購買意欲の高いユーザーにリーチでき、認知から購買まで一気通貫でズドンさせる力を持つプラットフォーム

画像7

「Instagramは好きと欲しいをつくるマーケティングプラットフォーム」とFacebook社が公言しているという点からも分かる通り、Instagramは購買、申込み、予約、来店などの具体的KPIアクションにダイレクトに繋げられる、言い換えればマーケティングファネルをワンストップで達成できるプラットフォームになっています。

一般的に、「SNSではバズらせることが大事」と言われることが多いですよね。他のSNSで重要なのは世の中でどれだけ話題になるか。話題になっているから気になって見たくなる。

ですが、Instagramの場合はちょっと違います。Instagramはそもそも自分が好きなものを見つけに行く場所です。世の中で話題になっているかどうかより、自分が好きかどうかのほうが大事。

だから、「好きになる」と同時に「欲しい」「買いたい」という気持ちになりやすいのです。

これまで企業のマーケターは「認知」「理解」「購入」と、ファネルごとにメディアを横断してコミュニケーションプランニングしていました。各メディアの特性を把握し、コミュニケーションを設計するプロセスは、複雑かつ難易度が高いものです。

Instagramでは、このファネルを一気に縮めることができます。近年では発見した商品の詳細をすぐに確認し、購買まで誘導するショッピング機能を拡充、Instagramでほぼすべてのマーケティングプロセスを完結することも可能になりました。

※Facebook Japanの執行役員 営業本部長 南勲氏のコメントを抜粋

なかでも日本は、Instagramのコマース機能が盛んに活用されている国と言われています。

調査によると、利用者の8割が新しい商品やサービスの購入検討にInstagramを使っており、内部データを見ても90%以上の方がなんらかの商品やサービス、店舗、企業のビジネスアカウントをフォローしているとのこと。

言い換えるとお金を使う意欲のある能動的なユーザーにダイレクトにコミュニケーションできる唯一のSNSなのです。テキストではなく、ビジュアルで情緒的な価値訴求ができますのでファッション、美容、コスメ、グルメ、インテリア、旅行などの分野がフィットしていましたが、今では文字入れ情報投稿がメインストリームになりつつあり、Instagramでカバーができる市場領域も加速度的に広がっています。

2.いいねの「共感」よりも保存される「有益」さが重要に。InstagramがGoogleに置き換わりつつある

「文字入れ情報投稿」についてですが、以下のような投稿をご覧になったことがある方も多いのではないでしょうか。InstagramはもはやビジュアルSNSの領域を超え、テキスト情報を軸とした情報コンテンツを見つける場所としても機能しています。

2017年ごろはインスタ映えなどの言葉も流行しており、情緒的な共感を呼ぶビジュアルがウケるSNSでしたが、今ではそのような「映える」投稿は飽和しており、ビジュアルだけではエンゲージメントを獲得していくことができなくなっています。

それではどういう投稿であればエンゲージメントを獲得できるのか?答えは上記の通り投稿画像に「文字入れ」を行うことで、映えだけではない有益コンテンツとし、それを適切な見込み顧客に届ける必要があるのです(もちろん単に文字入れをすればいいということではありません。コンセプトやターゲット決めもより重要になっています)。

いわばフォトジェニックと言われるような写真(例えば綺麗な夕焼け、美味しそうな料理など)の投稿では反応は得られず、その場所、撮影方法、機材、加工方法、味や雰囲気の口コミなど、投稿を見た人の具体アクションにすぐに繋げられる情報じゃないと、エンゲージメントを増やすことが難しい場所にInstagramはなっています。

もう人々は他人の自慢投稿(=企業の一方的な宣伝)を欲しておらず、自分の生活にとってメリットのある情報を求めているのです。その視点で考えればブランドが発信する情報もどうしていくべきか明白でしょう。

アルゴリズムでもそれは顕著で、「いいね」や「コメント」よりも保存数を増やしたほうがリーチが伸びます。

画像4

過去の伸びた投稿のインサイトです。20〜30分ほどで作ったコンテンツでも、100万人以上にリーチができる世界です。

それは言い換えると、センスの勝負ではなく、SEOのように戦略的に伸ばせる状態であり、再現性をもたせることが可能で企業やブランドにとっては好都合ともいえます(Twitterのほうがよっぽどセンスが必要で、再現性をもたせることが難しいSNSだと感じています)。

これによりファッション、グルメ、旅行、インテリア、美容などビジュアル訴求に相性のいい業界だけではなく、節約、不動産、金融、人材、保険、マーケティングなどの業界における顧客獲得チャネルになりえることができます。

またおなじみのハッシュタグ検索も、複数キーワード検索に対応される予定ですので(米国では実装済みとのこと)、今後Googleに変わり問題解決のための検索ツールとして、今以上に使われるようになる未来はもうすぐそこにあると言えます。

画像8

言うまでもなく、検索経由のユーザーは非常にモチベーションが高くアクションに繋げやすいユーザーです。見込み顧客に見つけてもらえるよう、Instagram上でコンテンツを用意しておくのはマストといえます。

その流れもあって、今Google(SEO)を主戦場としていたアフィリエイターさんたちが大挙してInstagramに流れてきています。その編集力とマーケティング力から生まれる高品質の文字入れ情報投稿で多くのファンを集めマネタイズを進めています(Googleではアップデートで順位がガクンと下がることがありますが、Instagramではフォロワーが一気に減るということはありません。)。

いわゆる昔ながらのインフルエンサー(インスタグラマー)と呼ばれる同じフォロワー数のアカウントと、そのエンゲージメント率を比べるのもいいでしょう。そのエンゲージメント率(フォロワー数に対するいいねやコメント数の率)が何倍も違うのがわかるかと思います。

”いいねよりも保存数を増やしたほうがリーチが伸びます。”と前述しましたが、それはエンゲージメント率を上げれば発見タブに表示されやすくなるからであり、Instagramではいいねよりも保存数に重みが効いているアルゴリズムになっています。

フォロワーを増やすには既存フォロワー以外の人のリーチを増やす必要がありますが、そのためには発見タブに表示されることが最も効率よくリーチを増やすことができ、ファンを獲得できます。

画像5

Instagramで伸びる投稿は、フォロワーの何倍ものリーチ数となり(10倍以上のリーチはざらににあります)、フォロワーが急増するなど、「これはバズったな」と思うことがよくありますが、その露出はほとんどが発見タブからとなります。上はtrevaryアカウントの発見タブですが、文字入れ投稿にゴリゴリに最適化されています。

リーチに対する保存数の割合に応じて、システムがじわじわと発見タブでの表示頻度を増やしており、人が雰囲気でRTをしてバズるTwitterと違い、バズはシステマチックに作られていくのです。

一方、多くの代理店が重要視しているハッシュタグ検索経由の影響は正直微々たるもので、今Instagramで勝つにはどう保存数を増やし、発見タブに露出させるかが重要な戦いになっています。

Instagramはご存知の通りFacebook社による主力プロダクトであり、世界最強のターゲティング、レコメンド技術をもってして、適切なユーザーの発見タブに適切なタイミングであなたの投稿を届けます。つまりこの発見タブが、見込み顧客とブランドがマッチングする場所となるのです。

また別の記事で発見タブ露出の最重要指標である保存数の増やし方について詳しく紹介しますのでお楽しみにください。

3.密度の高い良質なUGCが生まれる場所

スクリーンショット 2021-05-05 16.09.52

アルゴリズム経由によるマッチングだけではなくUGC(User-generated-content)、つまりユーザーによる口コミ投稿からの認知、および購買も期待できるプラットフォームがInstagramです。

Twitterと違いわかりやすい拡散の仕組みはありませんが(前述の通り発見タブ上での露出増加、ストーリーズでのスクショ拡散など別軸でのバズはあります)、Instagram上では密度の高い人間関係が構築されており、そこで発生したUGCは新しい顧客獲得に大きな影響をもたらします。

友人やインスタグラマーのストーリーズをみて、何かアクションを起こした方も多いのでないでしょうか。InstagramのDMがLINEに代わって使われている傾向もあり、計測ができないダークソーシャル上での口コミは無視できない規模になっています。

なんとこちら2017年の記事です。この流れからも1対1のダイレクトなやりとりの多くはLINEだけではなく、Instagramでも行われているという考えを持ったほうがよさそうです。

特別な体験を思わずシェアしたくなるInstagram、ブランドの言及をしてもらうためにもアカウントを設けておくのは必須といえるでしょう。

1つ面白いデータをご共有します。なんとこちらのリサーチではInstagramユーザーの34.8%が鍵アカウントといいます。

つまり親密な繋がりにだけ、口コミなどの情報発信をしているユーザーが少なくない割合いるということです。そのクローズドな場所で飛び交うUGCは身内に向けた本心の情報といえ、見方を変えればオープンな情報での口コミ以上に価値があると言えるのではないでしょうか。

この記事にあるよう「フォロワー数が少ないインフルエンサーほど実は影響力がある」もまさにその通りだと感じますし、私の肌感覚では4割近くのアカウントが鍵付きである印象があります。

OpenなTwitterとClosedなLINEのちょうど中間に位置するとも言えるInstagram、他SNSに比べて画像や動画で需要換気をさせやすいそのプラットフォームでどう自社ブランドに言及してもらうかはこれからの企業の至上命題ともいえるでしょう。SNS時代の今、UGCをどう増やしていくかは避けては通れない重要施策です。

インフルエンサーマーケティングにおける勝ちパターンとしても、10万人フォロワーを持つ1人のPR投稿ではなく、1,000フォロワーの100人のPR投稿のほうが同じフォロワー数でも、前述の記事が示しているとおり後者のほうが圧倒的に効果的なのは業界では周知の事実になっています。

trevaryではこのUGCを有機的に生み出す仕組みとしてコミュニティ形成を行い、23万以上におよぶフォロワー獲得はもちろん、#trevary関連で10万件以上の言及を戦略的に増やすことができました。

画像3

#trevary_kyotoのように日本中のエリアでたくさんのブランドハッシュタグタグが上がっており、アカウントのタグ付けを含めるとその数はさらに増えます。本来は動画アプリへの誘導を目的としており、実際にtrevaryアプリは現在6万DL、4万動画投稿を広告なしで達成しています。

外部URL誘導が可能になる1万フォロワーの壁を超え、ステークホルダーを納得させる数字でのROIを出すために

画像2

この記事ではInstagramに取り組む前提となるそのポテンシャルをお伝えしてきましたが、そこで得られるフォロワーやエンゲージメントはあくまでもビジネス指標を達成するための手段の一つでしかありません。

Instagramでファンを増やした先に、売上、サインアップ、認知、好感度、問い合わせ数などKPIがあるのが普通でしょう。特に売上に繋げていくには、外部の自社サイトに誘導してコンバージョンをとっていく必要がありますが、Instagramではご存知の通り外部リンクが貼れません。

外部誘導するためにはフォロワーを1万以上にして初めて使える、ストーリーズでのリンク機能(スワイプアップ)を活用するしかないのが現状です(プロフィールURLもありますがあまり期待しないほうがいいです)。

なので売上、予約、申込みなどコンバージョンをしっかりとっていくには、1万フォロワーを超えることが重要で、ステークホルダーを納得させるため費用対効果を数字で証明していくには、1万フォロワー突破という大きな壁があるのです。

もちろん外部サイトへ誘導せずともビジネスインパクトを出すことも可能ですが、スワイプアップできるようになるとURLからの効果測定も可能になり、目に見えて大きな結果を得られることが可能で、関係者にも説明が容易になりその後の予算も獲得しやすいでしょう。

ストーリーから外部へ流れてくれるフォロワーは、エンゲージメントも比較的高く、良質な顧客になり得ますし、もちろん何度でも無料で誘導が可能です。

まとめると、フィードで信頼を創り、ストーリーで売り上げを作るというのがInstagramでビジネス成果を出すための基本戦略となります。

今回はここまでにしますが、次回のnoteから1万フォロワーを最速で達成させるための具体的な方法、保存数やUGCの戦略的な増やし方、ストーリーを有効活用してROIを最大化させるポイントをご紹介していきます。

出版予定の書籍で具体的に記載する内容になりますが、これから販売開始まで主に以下のような内容のnoteを更新していきます。

・Instagramの目標達成は各種KPIで考える
・毎日改善をしていく運用オペレーションの構築
・勝ちパターンを発明するという考え方(真似が大事)
・エンゲージメント獲得に効果的な文字入れ投稿とは?
・Instagramのアルゴリズムを攻略する(発見タブに載るためのエンゲージメントをどう増やすか)
・Instagram広告の考え方
・フォロワーが増えていくサイクル
・最初の1000人のフォロワーを獲得する
・プロフィール誘導からのフォロー率を最大化させる
・売り上げに繋げるストーリー、リール、ライブについて
・ストーリーの閲覧数、誘導数を増やすために
・リールをどう攻略していくか(ミームについて)
・Instagramはコミュニティファースト
・コミュニティを作るための3つのステップ
・YouTube、TikTok、Pintrestなど他SNSへのアプローチ

メールでもお届けしていきますので、見逃したくない方はぜひこちらからニュースレターの登録をお願いします。話題のSubstack、まだ使ったことが無い方はこの機会に試しに登録してみてください。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?