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#野生の月評

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「月評」スピンオフ企画。新建築社刊行の雑誌『新建築』『住宅特集』などの掲載作品・論文にまつわる感想などの記事をまとめていきます。「#野生の月評」とつけてご投稿いただけると嬉しいで…
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#美術館

優しく包まれる空間。横須賀美術館。

大雨、というか台風の中。 横須賀美術館に行ってきました。 建築家の山本理顕が設計したこの美術館。 外観はガラスの箱の中に柔らかい箱が入っているような。そんな建物。 中に入ると渡り廊下を歩き白い箱の中へ。 たくさんある丸い開口部は外の緑や海の風景を切り取ったり、併設されているレストランに繋がっていたりと計算された配置になっている。 建物の中も入れ子のような構造になっていて面白い。 空間と空間が至るところで繋がれていて、進んで行くのが楽しくなる建物。 ガラスの箱と白い箱

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自然の変化を感じる 建築と庭園とアート。 ー 江之浦測候所

リニューアル「福岡市美術館」が新国立美術館より凄い理由。#空っぽ状態の美術館とは?でわかった事

2016年9月よりリニューアル工事のため休館しています。改修のため2年以上休館しています。リニューアル工事が平成30年9月末に終わり、これから館外に保管していた美術品の移送など開館に向けた準備を行い、2019年3月21日(木・祝)にリニューアルオープンです。 (※2018年11月6日13:08:誤字脱字・一部表現などを修正しました) 【プレオープン企画・開館前の美術館に入ってみませんか?】こちらの企画をWEBで発見したのは先月。522名の応募から「午前の部・30名」「午後

好きな空間、好きな人

大好きな美術館がある、青森県立美術館。 作品のために作られた空間・一体感・穏やかさ。なんともいえない柔らかな空気が流れているように感じられる。一般的な美術館って、話しちゃいけない緊迫した空気感が漂う中で、つい作品についての感想が口からこぼれてしまいそうになる、温かさを感じるの。 なんで好きなんだろうなー、あぁ…あの空間自体が好きなのかも、建築家誰だろうと調べると青木淳さんという方。この人に会ってみたい!そう思い立ち先日DIC川村美術館へ。 企画展「言語と芸術ー平出隆と美

見えない言葉

写真は青森県立美術館の手すり。 学生時代からずっと訪れたかった美術館は、美術館としてもよかったのですが、それ以上に、この美術館をいかに集中して作品を鑑賞する空間にするか、という、建築家とデザイナーの徹底した空間づくりに非常に感動していました。 今日はそんな素晴らしい空間の中にあった「見えない言葉」についてグッときたので、思ったことを語ろうかと思います。 美術館の設計は青木淳さん、タイポグラフィ、サイン計画は菊池敦己さん、と有名なお二人がこの美術館を設計されました。美術館