新川国語教室

自らも中学受験を経験し、都内国立中学・高校から東京大学経済学部へ進学。卒業後、ロンドン…

新川国語教室

自らも中学受験を経験し、都内国立中学・高校から東京大学経済学部へ進学。卒業後、ロンドン大学で経済学修士号を取得。「東京都中央区新川の国語教室です。小学生を対象に、完全マンツーマンで個別指導を行います。家庭教師により、ご家庭のニーズにマッチした教材・方法で指導します。」

最近の記事

【読書メモ】『幸せへのセンサー』吉本ばなな

生きる指針になるメッセージが、わかりやすい言葉で書かれていて、心にストレートに響いた。 難しい言葉を使わなくても、こんなにも深い内容を表現できるものなのか。 すごい。

    • 『二月の勝者』は誰だったのか?

      『二月の勝者』が第21巻で完結しました。最後の最後で、黒木先生が『二月の勝者』が誰かを教えてくれます。黒木先生と佐倉先生の、どちらが桜花ゼミナールに残り、どちらが去るのか。テレビドラマと違う結末で、私はよかったと思います。 直江樹里さんと柴田まるみさんのエピソード「二月の奇跡」は、文字どおりの奇跡です。正反対の性格の二人による、お互いを思いやるやり取りに、受験生の親は胸熱だったでしょう。結果オーライだったのですが、塾は友達づくりの場ではないので、明暗が分かれるリスクを考える

      • やっぱり気になる「読書の勉強効果」

        「『読書=読解力』ではない。元塾国語講師が思う子どもの読書の勉強効果」という記事がありました。読書と読解は、そもそも読み方が違う。読解力を上げたいなら、読解問題を解かせたほうが効率的、とのことです。 読書が勉強に与える良い影響として、次の3つが挙げられていました。 ① 漢字や語彙が身につく ② 長い文を読むことに慣れる ③ 展開パターンがストックできる ①・②は私も同意見です。以前のブログ「国語の点数アップに読書は必要?」で述べたとおり、読書によって「読むスピードを上げる」

        • 国語のテスト直し 6年生は必ずやって

          6年生6月のSAPIXマンスリーの物語文は、眞島めいりさんの『バスを降りたら』でした。当ブログの【読書メモ】でも『バスを降りたら』『文通小説』を紹介しており、中学入試で最頻出の作家の一人です。2024年入試では、成城学園・八雲学園・香蘭などで出題されています。 中学入試の物語文では、比喩表現から、登場人物の心情変化を読み取ります。ネガティブな状態から、何かに気づいて、ポジティブになる、というのが「お決まり」パターンですが、本問は違いました。気づいたにもかかわらず、ネガティブ

        【読書メモ】『幸せへのセンサー』吉本ばなな

          【読書メモ】『ねぎぼうずのあさたろう』飯野和好

          『隂山英男の読書が好きになる名作2年生』のオススメ本に、『ねぎぼうずのあさたろうその11』があり、『その1』と『その11』を読んだ。 浪曲調の勧善懲悪時代劇絵本で、読み聞かせにぴったり。 読み手も聞き手も楽しめる。 『その2〜10』もぜひ読みたい。

          【読書メモ】『ねぎぼうずのあさたろう』飯野和好

          「算数が得意・国語が苦手」という落とし穴

          「作文は『理系だと苦手』『文系が得意』という大誤解 算数が得意な子は大概『作文もうまい』納得理由」という記事がありました。数学的な思考を鍛えるのは、論理的な思考を鍛えることにつながる。数学は「思考の仕方」や「文章の書き方」に多大な影響を与える、とのことです。 大学受験でも、国語の答案の文章を見ると、数学を勉強しているかが一目瞭然とありました。ビジネスの現場では、世界共通に、考えをわかりやすく論理的に説明する力が問われます。算数の力と国語の力は、論理的思考力でつながっているの

          「算数が得意・国語が苦手」という落とし穴

          【読書メモ】『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』三宅香帆

          三宅香帆さんの本を読むのは『人生を狂わす名著50』『推しの素晴らしさを語りたいのに・・・』に続く3冊め。 私には難しかったが、日本の本や読書の歴史を知ることができた。 「全身全霊」で仕事に打ち込み、本が読めない状態に陥るより、本が読めるような余裕のある「半身」の生き方をしようという提案に、一理あると思った。 それにしても、こんな難しい本が人気だなんてびっくり。

          【読書メモ】『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』三宅香帆

          SAPIXテスト物語文 記述問題で得点するには?

          6年生6月のSAPIXオープンB(記述問題)の物語文は、村上雅郁さんの『きみの話を聞かせてくれよ』から『シロクマを描いて』でした。2024年中学入試で最も出た作品で、7つの短編からなる連作です。駒場東邦で出た『タルトタタンの作り方』とともに、この『シロクマを描いて』が栄東A・大妻・横浜雙葉など多くで出題されました。 (「2024年入試に最も出た物語文《駒場東邦の場合》」をご参照ください。) 美術部で浮いた存在になってしまった中2女子が、陸上部の親友とも疎遠になってしまい、孤

          SAPIXテスト物語文 記述問題で得点するには?

          【読書メモ】『放課後ミステリクラブ 1 金魚の泳ぐプール事件』知念実希人

          美鈴、天馬、陸の名前から「ミステリトリオ」と呼ばれる小4の3人組が、学校プールで起きた事件の真相を突き止め、丸く収めるストーリー。 あとがきで、知念さんがおっしゃる通り、『ミステリクラブ』が小学生に読書のみりょくを教えてくれる作品になったら、私もうれしい。

          【読書メモ】『放課後ミステリクラブ 1 金魚の泳ぐプール事件』知念実希人

          【読書メモ】『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』ファン・ボルム

          急いで読んではもったいない作品。 店主のヨンジュ、バリスタのミンジュン、編み物が趣味のジョンソ、作家のスンウが良い。 出番は少ないが、本の虫サンスと映画オタクのソンチョルも気になるキャラクター。 「ミンチョルオンマ(ミンチョルのママ)ではなく、ヒジュと呼んでもらいたい」と言うヒジュも良い。 前半で引用されていた『光の護衛』が気になったので、図書館で予約した。

          【読書メモ】『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』ファン・ボルム

          語彙力がある子/ない子の共通点?

          「『語彙力がある子』たちの習慣…国語講師が見つけた『例外なき共通点』とは?」という記事がありました。語彙力がある子は例外なく、語彙や言葉に関する「学習まんが」で学んでいた。語彙が乏しい子に共通する点は、「家庭が言葉に触れられる環境になっていない」とのことです。 小学生の私は読書嫌いでしたが、学習まんが(学研のひみつシリーズ)を毎晩、布団の中で読んでいました。『化石のひみつ』・『からだのひみつ』など、特に理科の力がついたと思います。学習まんがは大学受験にも有効で、文字だけでは

          語彙力がある子/ない子の共通点?

          【読書メモ】『アルプス席の母』早見和真

          高校球児の母の視点で語られる高校野球ストーリー。 神奈川の中学生が、甲子園初出場を目指す関西の新興私立校(野球部)に特待生入学。 故障、ポジション変更、指導者との確執、保護者同士の不和、高校3年間のわが子の成長、苦楽を共にするママ友との出会い、職場の優しい仲間など、物語に入り込んで大いに楽しんだ。

          【読書メモ】『アルプス席の母』早見和真

          【読書メモ】『マジックに出会ってぼくは生まれた』涌井 学

          奈良県の山村で育った主人公が独学でマジックを習得してマジックの世界ジュニア大会で優勝する物語。 イリュージョニストHARAという人の半生を元に書き下ろした小説作品とのことで、ドラマのノベライズ本のような手軽な作品。

          【読書メモ】『マジックに出会ってぼくは生まれた』涌井 学

          中学受験マラソンを完走するコツ

          中学受験は「親が伴走するマラソン」に例えられます。低学年のウォーミングアップを経て、新4年生2月にスタートの号砲が鳴ります。4年生のうちはまだ余裕があるので、立ち位置(偏差値)を上げられる可能性も高いでしょう。 5年生になると、学習のギアがシフトアップし、徐々に集団から振り落とされます。国語では、直感で解いていた子供から脱落するように、テスト問題が作られるのです。そして、6年生はトップギアで1年間を駆け抜けるため、体力も求められます。 普通の子供ほど、スタートで出遅れない

          中学受験マラソンを完走するコツ

          【読書メモ】『陰山英男の読書が好きになる名作 2年生』陰山英男

          2年生用の物語名作選。 読みやすい書体で、挿絵もたっぷりあって、音読にぴったり。 巻末の隂山先生オススメの本24冊も読みたくなった。

          【読書メモ】『陰山英男の読書が好きになる名作 2年生』陰山英男

          【読書メモ】『クリームイエローの海と春キャベツのある家』せやま南天

          体調を崩して勤め先を退職した津麦は、社会復帰のために始めた家事代行で、5人の子どもを育てるシングルファザーの家庭に派遣される。 大人も子どもも、いろいろ経験して変化し成長する様子が軽いタッチで描かれていた。

          【読書メモ】『クリームイエローの海と春キャベツのある家』せやま南天