新川国語教室

自らも中学受験を経験し、都内国立中学・高校から東京大学経済学部へ進学。卒業後、ロンドン…

新川国語教室

自らも中学受験を経験し、都内国立中学・高校から東京大学経済学部へ進学。卒業後、ロンドン大学で経済学修士号を取得。「東京都中央区新川の国語教室です。小学生を対象に、完全マンツーマンで個別指導を行います。家庭教師により、ご家庭のニーズにマッチした教材・方法で指導します。」

記事一覧

SAPIXテスト 新傾向と入試頻出テーマ

6年生9月のSAPIXオープン(第1回合格力判定)は、2つの文章(物語文と論説文)を関連づける問題が出ました。貫くテーマは「ルールと主体性」です。対話文(太郎・花子…

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『13歳から鍛える具体と抽象』がベストセラーに!

細谷功さんの『13歳から鍛える具体と抽象』が、100万部突破のベストセラーになっています。Amazonでも長くカテゴリー1位にランキングされ、中学生から大人まで、勉強から…

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過去問演習で実力を伸ばす方法②

前回に続き、過去問についてです。国語の過去問演習で、最も重要なのは「子供に任せない」ことです。赤本の解説も、小学生が自己採点するには、必ずしも親切ではありません…

新川国語教室
3週間前
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過去問演習で実力を伸ばす方法①

2月1日まで、あと145日。6年生は、いよいよ過去問の季節となりました。モチベーションアップのために第1志望校からやる、難易度を考えて抑え校からやる、いろいろな方…

新川国語教室
3週間前
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医学部合格女子校ランキング

「医学部合格女子校ランキング 豊島岡は178人、桜蔭100人超」という記事がありました。2024年の国公立大と私立大の医学部医学科入試で、現役と既卒者を合わせた合格数が最…

新川国語教室
1か月前
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早稲田大も共通テストを重視?

前回(「東大が共通テストを重視に変更?」)に続き、大学入学共通テストの話題です。早稲田大学が2025年入試から、共通テスト必須の学部を増やします。従来の政治経済学部…

新川国語教室
1か月前
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東大が共通テストを重視に変更?

東大が「2025年入試から第1段階選抜(共通テスト通過)を厳格化する」と発表しました。これまで最大8,600人程度が2次試験に進めたのが、約▲1,000人(▲13%)減ることに…

新川国語教室
1か月前
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【読書メモ】『俺たちの箱根駅伝』池井戸潤

箱根駅伝を描いた小説を読むのは『風が強く吹いている』と『タスキ彼方』以来。 この作品も冒頭から面白くて、途中ずっとワクワクし、最後まで息切れせず読み切った。 映…

新川国語教室
1か月前
8

【読書メモ】『給食アンサンブル』如月かずさ

6つの連作短編集。 特に「七夕ゼリー」「ミルメーク」「卒業メニュー」が気に入った。 心がキュンとしたり、ぎゅっと締め付けられたり、ふんわり幸せな気持ちになったり…

新川国語教室
1か月前
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早慶MARCHなら高校受験が正解?

「早慶MARCH付属校は『中学受験より高校受験』で入るのがねらい目?」という記事がありました。首都圏には有名私立大学の付属校・系列校がいくつもあり、中学受験よりも高…

新川国語教室
1か月前
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【読書メモ】『きみの話を聞かせてくれよ』村上雅郁

新船中学を舞台にした7つの短編連作。 登場人物たちのキャラクターが一人一人際立っていて、それぞれ魅力的。 特に黒野君が良い。

新川国語教室
1か月前
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【読書メモ】『死んだ山田と教室』金子玲介

交通事故で死んだクラスの人気者山田が、教室のスピーカーに憑依して、級友たちに語りかけるという設定に驚いたが、ぐいぐい物語に引き込まれた。 級友たちは卒業し大人に…

新川国語教室
2か月前
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SNSや動画視聴で国語力が低下?

「SNSや動画視聴が長いほど全教科で正答率低く 中学国語の正答率は最低に」という記事がありました。文科省が実施した全国学力テストで、中学国語は正答率が過去最低とな…

新川国語教室
2か月前
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【読書メモ】『幸せへのセンサー』吉本ばなな

生きる指針になるメッセージが、わかりやすい言葉で書かれていて、心にストレートに響いた。 難しい言葉を使わなくても、こんなにも深い内容を表現できるものなのか。 す…

新川国語教室
2か月前
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『二月の勝者』は誰だったのか?

『二月の勝者』が第21巻で完結しました。最後の最後で、黒木先生が『二月の勝者』が誰かを教えてくれます。黒木先生と佐倉先生の、どちらが桜花ゼミナールに残り、どちらが…

新川国語教室
2か月前
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やっぱり気になる「読書の勉強効果」

「『読書=読解力』ではない。元塾国語講師が思う子どもの読書の勉強効果」という記事がありました。読書と読解は、そもそも読み方が違う。読解力を上げたいなら、読解問題…

新川国語教室
2か月前
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SAPIXテスト 新傾向と入試頻出テーマ

6年生9月のSAPIXオープン(第1回合格力判定)は、2つの文章(物語文と論説文)を関連づける問題が出ました。貫くテーマは「ルールと主体性」です。対話文(太郎・花子問題)が出題されており、大学入学共通テストの影響が見て取れます。 (「早稲田大も共通テストを重視?」をご参照ください。) 物語文は、校則に苦しむ中学生の葛藤が描かれています。論説文では、ルールが増えるにつれて、主体性が失われるメカニズムが説明されています。そして対話文は、2つの文章に共通する考え方が、どのように応

『13歳から鍛える具体と抽象』がベストセラーに!

細谷功さんの『13歳から鍛える具体と抽象』が、100万部突破のベストセラーになっています。Amazonでも長くカテゴリー1位にランキングされ、中学生から大人まで、勉強からビジネスまで、一生役立つと評判です。今回はその中から、中学受験の視点で、特に共感する3点を紹介します。 (1) 考えるとは、具体と抽象を行ったり来たり(往復)すること 具体と抽象を行き来する思考は、論理的思考力の中核です。中学入試の国語において特に重要な概念で、大学入試にもそのまま活かせるでしょう。具体と抽

過去問演習で実力を伸ばす方法②

前回に続き、過去問についてです。国語の過去問演習で、最も重要なのは「子供に任せない」ことです。赤本の解説も、小学生が自己採点するには、必ずしも親切ではありません。 記述問題であれば、満点を狙うのではなく、着実に△(部分点)を拾っていくことが求められます。選択肢問題では、模試と異なり正答率がわからないので、どれが落としてはいけない問題か(どれが捨て問か)見分けがつきません。いずれも、大人の目で見て、アドバイスが必要になるでしょう。 制限時間を守ることも大切で、この時期となれ

過去問演習で実力を伸ばす方法①

2月1日まで、あと145日。6年生は、いよいよ過去問の季節となりました。モチベーションアップのために第1志望校からやる、難易度を考えて抑え校からやる、いろいろな方法があり得るでしょう。 最新年度は残して、5年程度前のものから始めるのもおススメです。また、平均点の低い年度の過去問は、後回しにしてもよいでしょう。先生の中には「過去問で実力は伸ばせない」と言う人もいます。過去問は入試形式に慣れるもので、日々の授業・テキストで実力を付けるという考え方です。 私は「やり方次第で過去

医学部合格女子校ランキング

「医学部合格女子校ランキング 豊島岡は178人、桜蔭100人超」という記事がありました。2024年の国公立大と私立大の医学部医学科入試で、現役と既卒者を合わせた合格数が最も多い女子校は豊島岡だったとのこと。5位までは、以下のとおりです。 1位:豊島岡178人 2位:桜蔭128人 3位:白百合75人 4位:吉祥女子55人 5位:女子学院46人 (1人が複数の大学に合格した場合は、重複で集計されています。) 国公立大(防衛医大を除く)に限ると、桜蔭43人・豊島岡36人と、白百合

早稲田大も共通テストを重視?

前回(「東大が共通テストを重視に変更?」)に続き、大学入学共通テストの話題です。早稲田大学が2025年入試から、共通テスト必須の学部を増やします。従来の政治経済学部・国際教養学部などに加え、社会科学部・人間科学部も共通テストが必須となるのです。 センター試験から大幅に難化し、私立大志望者の離反を招いた共通テストですが、早稲田大学での必須化の動きは、これに逆行します。東大・一橋大との併願者が有利になり、国・英・社の私立文系型には不利に働くと予想されています。一方、中学入試には

東大が共通テストを重視に変更?

東大が「2025年入試から第1段階選抜(共通テスト通過)を厳格化する」と発表しました。これまで最大8,600人程度が2次試験に進めたのが、約▲1,000人(▲13%)減ることになります。東大によると、採点にもっと時間をかけたい、2次で大逆転はほとんどない、基礎的な勉強をきちんとしてほしい、とのことです。 この変更について、東大が共通テストを重視しているのか、様々な見方があるようです。東大入試の配点は(共通一次試験・センター試験の時代から)1次:2次が1:4ですから、共通テス

【読書メモ】『俺たちの箱根駅伝』池井戸潤

箱根駅伝を描いた小説を読むのは『風が強く吹いている』と『タスキ彼方』以来。 この作品も冒頭から面白くて、途中ずっとワクワクし、最後まで息切れせず読み切った。 映像化されたら見たい。

【読書メモ】『給食アンサンブル』如月かずさ

6つの連作短編集。 特に「七夕ゼリー」「ミルメーク」「卒業メニュー」が気に入った。 心がキュンとしたり、ぎゅっと締め付けられたり、ふんわり幸せな気持ちになったり。 だから読書は楽しいのだと思わせてくれる1冊。

早慶MARCHなら高校受験が正解?

「早慶MARCH付属校は『中学受験より高校受験』で入るのがねらい目?」という記事がありました。首都圏には有名私立大学の付属校・系列校がいくつもあり、中学受験よりも高校受験の方が入学のハードルは低い、とのことです。 高校受験がねらい目である理由として、次の4つが挙げられていました。 ① 教科数が少ない ② 受験に熱心な家庭が中学受験で抜ける ③ 高校単独の付属校が多い ④ 入学手段が多様である 言いたいことはわかりますが、少なくとも、女子にはあてはまらない話でしょう。 高校

【読書メモ】『きみの話を聞かせてくれよ』村上雅郁

新船中学を舞台にした7つの短編連作。 登場人物たちのキャラクターが一人一人際立っていて、それぞれ魅力的。 特に黒野君が良い。

【読書メモ】『死んだ山田と教室』金子玲介

交通事故で死んだクラスの人気者山田が、教室のスピーカーに憑依して、級友たちに語りかけるという設定に驚いたが、ぐいぐい物語に引き込まれた。 級友たちは卒業し大人になっていくが、スピーカーの山田はずっと高校生のままで、切なかった。

SNSや動画視聴で国語力が低下?

「SNSや動画視聴が長いほど全教科で正答率低く 中学国語の正答率は最低に」という記事がありました。文科省が実施した全国学力テストで、中学国語は正答率が過去最低となった。特に「読む」技能で正答率が低く、必要な情報を読み取る力に課題がみられた、とのことです。 中学国語では、1日あたりのSNSや動画視聴が「30分未満」の生徒と「4時間以上」の生徒で、正答率に大きな差(12.3ポイント)がありました。小学国語の正答率は上昇したことから、スマホ利用が本格化する中学生に問題が現れていま

【読書メモ】『幸せへのセンサー』吉本ばなな

生きる指針になるメッセージが、わかりやすい言葉で書かれていて、心にストレートに響いた。 難しい言葉を使わなくても、こんなにも深い内容を表現できるものなのか。 すごい。

『二月の勝者』は誰だったのか?

『二月の勝者』が第21巻で完結しました。最後の最後で、黒木先生が『二月の勝者』が誰かを教えてくれます。黒木先生と佐倉先生の、どちらが桜花ゼミナールに残り、どちらが去るのか。テレビドラマと違う結末で、私はよかったと思います。 直江樹里さんと柴田まるみさんのエピソード「二月の奇跡」は、文字どおりの奇跡です。正反対の性格の二人による、お互いを思いやるやり取りに、受験生の親は胸熱だったでしょう。結果オーライだったのですが、塾は友達づくりの場ではないので、明暗が分かれるリスクを考える

やっぱり気になる「読書の勉強効果」

「『読書=読解力』ではない。元塾国語講師が思う子どもの読書の勉強効果」という記事がありました。読書と読解は、そもそも読み方が違う。読解力を上げたいなら、読解問題を解かせたほうが効率的、とのことです。 読書が勉強に与える良い影響として、次の3つが挙げられていました。 ① 漢字や語彙が身につく ② 長い文を読むことに慣れる ③ 展開パターンがストックできる ①・②は私も同意見です。以前のブログ「国語の点数アップに読書は必要?」で述べたとおり、読書によって「読むスピードを上げる」