【お題拝借】金沢を通して見える地方都市の今(82歳・会社員OB)
金沢市にお住まいの82歳の会社員OBのSさんから頂いたお題を紹介します。
そこで今回は、Sさんから頂いたお題「冷遇され続けた日本海側の金沢」を拝借して、「金沢を通して見える地方都市の今」を「未来を輝かせるツール」に変えたいと思います。
【私ならこう考える】
今回のお題は、金沢在住のSさんから伺ったお話に、
私の雑感を加え、「金沢を通して見える地方都市の今」としました。
金沢市を訪れる度に私が感じるのは、
金沢市は、歴史あり、伝統文化ありの見所いっぱいの魅力的な町なのに、
その魅力の多さの割に、町の中から沸きあがるような活気を感じないのは私だけでしょうか。
表日本VS裏日本
江戸時代の末期、
この金沢市が、
江戸、大阪、京、名古屋に次ぐ第5位の大都市であったことは、意外に知られていません。
調べてみると
明治9年時点で日本の12大都市は次ぎのとおりでした。
①東京市1,122 ②大阪市362 ③京都市246 ④名古屋市131 ⑤金沢市98
⑥横浜市90⑦広島市82 ⑧神戸市80 ⑨仙台市62 ⑩徳島市57 ⑪和歌山市55 ⑫富山市54
(明治9年時点、単位:千人)
現在人口100万人を超える日本の12大都市は次のとおりです。
①東京23区9,717 ②横浜市3,771 ③大阪市2,770 ④名古屋市2,326
⑤札幌市1,969 ⑥福岡市1,642 ⑦川崎市1,545 ⑧神戸市1,499 ⑨京都市1,443 ⑩さいたま市1,344 ⑪広島市1,185 ⑫仙台1,097
(2023年時点、単位:千人)
薩摩・長州人による明治以降の近代化の中、
金沢市、徳島市、和歌山市、富山市の4大都市(当時の)がランキングから姿を消して、
入れ替わりに札幌市、福岡市、川崎市、さいたま市 の新参者がランクインしています。
日本の地方都市
今回地元のSさんに、加賀藩(金沢市)が地盤沈下した原因を
お伺いしたところ、
(1)薩長出身の政治家達に虐められた。
(2)(1)を跳ね返す力を持った政治家(新潟の田中角栄のような)が
加賀にいなかった。
その結果、
① 何度陳情しても帝国大学の設置が認められなかった(第四高等学校があり
ながら)。
② お上主導の産業政策の中で主力の繊維産業が衰退した。
③ 何度陳情しても日本海側の空路・高速道路・新幹線を含む鉄道整備が
決定的に遅れた。
その結果、
④ 若者の減少(県外流出)と高齢化が止まらない。
(ここまで聞いて我に返りました)
おやっ、この最後の「若者の減少(県外流出)と高齢化が止まらない」って
金沢だけではなく、日本中の地方都市で起こっているよ。
日本の地方都市VS中国の地方都市
中国に、現在人口100万人を超える大都市がいくつ存在するか
ご存知ですか?
その答え:105都市です。(2021年 中国国家統計局 発表)
皆さんもご存知の通り現在中国の都市部は急激な人口(特に若者)集中により、地価高騰、格差拡大、ワーキングプア(高学歴ワーキングプアは蟻族と呼ばれている)の増加、巨大都市の利権を巡る腐敗など、深刻な社会問題を抱えながら増殖し続けています。
地方都市から東京への一局集中が進む人口1億2千万人の日本。
山間部から105都市への集中が進む人口14億人の中国。
この先に何が待ち構えているのか?
糸魚川の居酒屋で考え込んでしまいました。
どうですか? 今度、
お酒を酌み交かしながら一緒に考えてみませんか?
石川の名酒、加賀鳶(かがとび)、手取川、天狗舞 を用意しておきます。
アナタの輝く未来のために!
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